手を尽くすも状況は変わらず…降格圏に沈むサンダーランドのアドフォカート監督も辞任発表!
元々、この夏の続投決定には無理があったのではないかと思います。プレミアリーグからの降格危機にあったチームを明確に立て直したクリスタル・パレスのパーデュー監督、アストン・ヴィラのシャーウッド監督、WBAのピューリス監督と違って、アドフォカート監督が着地した16位という最終順位は、幸運も手伝ってのものでした。就任後の成績は3勝3分け3敗、それまでが4勝14分け11敗であることを考えれば、数字はよくなってはいるものの、選手の戦う姿勢以外にこれといってプラスのポイントは見出せませんでした。
迎えた夏、サンダーランドの補強は微妙でした。コナー・ウィッカムがクリスタル・パレスに移籍した後の攻撃陣で、計算できる新戦力はオランダ代表FWのイェレマイン・レンスぐらい。オラ・トイヴォネンは、当たるかどうかわからない選手で、エール・ディヴィジではプレイの素晴らしさよりも、ジエゴ・コスタを軽くしのぐひじ打ちやラフプレーの多さのほうが話題になっていたアタッカーです。トッテナムから来たCBカブールも退場が多いことで有名で、昨季リヴァプールで結果が出せなかったボリーニに、1年ぶりに戻ったこのチームで多くを背負わせるのは酷でしょう。プレミアリーグにフィットしなかったジャッケリーニの放出はいいとしても、ベラヒニとコアテスのプラスマイナスは短期的には「行って来い」です。
クラブは問題を先送りしているように見え、3分け5敗でプレミアリーグのブービーポジションという途中経過は、予想通りという評価ではないでしょうか。降格レースの大本命に打ち手は見当たらず、指揮官交代という禁断の果実にすがるほかはないという判断なのでしょう。うーん、厳しい。アドフォカート監督が、これで引退となれば残念ですが、ご本人にはやれることはやりきったという清々しさがあるようです。
「支えてくれた全ての人に感謝したい。サンダーランドは、素晴らしい人物が数多くいる特別なクラブだった。私は、これが適切なタイミングだと感じている。自分のためではなく、クラブのためにね。 8試合を終え、チームを離れるべきと決断した。昨シーズンもそうだったように、サンダーランドを取り巻く全ての人々の状況をよくするためだ。 理解してくれた会長には感謝している。クラブのみなさんとはいい関係のままで別れることができる。 エリス・ショート会長、リー・コンガートン、スタッフ、選手、そしてもちろん全てのサポーターにも、今後の幸運を祈りたい。みんなが私を歓迎してくれた。ここで素晴らしい思い出を作ることが出来たし、再び会えることを願っている」
昨季プレミアリーグ最終戦のひとつ手前で、アーセナルに28本のシュートをボコボコに喰らいながらもスコアレスドローにたどり着き、涙を流して残留決定を喜んでいた姿が忘れられません。プロは結果がすべて。目標を勝ち取らねばならず、だからこその本気の涙であり、だからこその今回の決断なのでしょう。おつかれさまでした。ありがとうございました。
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更新ご苦労様です。
アドフォカート氏の辞任は適切で良かったと思います。元々本人も昨季で監督業引退をコメントしていたくらいでしたから。だからこそ、ガナ戦を乗り切った後の涙は格別だったかと思います。
名将といえどもチームが一体となっていないと舵取りは難しいですね、、、。お疲れ様でした。
Mackiさん>
この夏は、クラブに何としても強くしようという姿勢が乏しかったですね。短い間でしたが、非常に苦労されたのだと思います。
アドフォカートさんで印象に残っているのが、ユーロ2004のチェコ戦、ロッベンを下げて二点差を逆転された試合でして、どうしてもネガティブなイメージにとらわれていたのですが、改めて彼のキャリアを振り返ると、偉大な監督だったことがうかがえますね。自分の浅はかな先入観を反省しました。
とにかく今はお疲れさまでした。彼が健やかなアフターライフを送れることを願います。とお伝えしたいですね。
queenさん>
私も、フリットとケンカしてワールドカップを逃した監督というネガティブなイメージがありまして、反省です。おつかれさまでした、素敵な人生を!とお伝えしたいです。