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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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実現したら来季は優勝候補!チェルシーがシメオネ監督と合意報道…「ザ・サン」ですが。

スペインメディア「OK Diario」が火元で、乗っかってイギリスで伝えたのが「ザ・サン」と「メトロ」。彼らが報じているのは、アトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督のプレミアリーグ参入で、行き先はチェルシーです。「ザ・サン」の移籍関連情報の精度はいわれているほど悪くないのですが、彼らは1週間前に「チェルシーはシメオネ断念」とぶち上げたばかり。アグエロなら絶対にやらない強引すぎるクイックターンで、しかも暇つぶしのエンタメフリーペーパー「メトロ」との2トップでは、枠内シュートが飛んでくるとは思えません。12月にチェルシーの暫定監督に就任したヒディンクさんは、プレミアリーグやチャンピオンズリーグで上位に食い込んだとしても夏にはクラブを去る見通し。早すぎるシメオネさん招聘報道は、いかにも「煽ってみました」という香りが漂う情報ですが、ありそうな話ではあります。

記事によると、シメオネ監督は既にチェルシーと合意しており、約920万ポンド(約14億9000万円)の高額年棒が支払われる契約とのこと。アトレティコ・マドリードには今季限りでクラブを離れると既に伝えているという話まで盛っているあたりは、記者の作文だとすればなかなかのリアリティです。普段は、この手の微妙な報道は笑ってスルーするのですが、実現してほしいという気分が盛り上がったのと、「ザ・サン」「メトロ」が伝えたこの情報が極上のスクープだったらそれもまたおもしろい、これを読んでいるみなさんと後で答え合わせをしようと思い、おそるおそる書いてみることにしました。最近の報道がすべて事実だとすると、来季のプレミアリーグにはグアルディオラ、ヴェンゲル、クロップ、ポチェッティーノ、シメオネ、モウリーニョが揃うことになり、この顔ぶれからチャンピオンズリーグ出場権を取り逃す監督が出ると考えると怖ろしくなります。こうなると、たとえプレミアリーグ6位あたりでチームが停滞しても、簡単に監督を解任できませんね。6人いれば誰かが6位になるわけで、彼らと同等の監督が、都合よくフリーで待ってくれているなどということは期待できません。

母国アルゼンチンで指導者としてのキャリアをスタートしたシメオネ監督は、アトレティコ・マドリードの監督に就任した後、2011-12シーズンのヨーロッパリーグ優勝と翌年のUEFAスーパーカップ勝利、2012-13にはコパ・デル・レイ優勝、2013-14シーズンのリーガ・エスパニョーラ制覇とチャンピオンズリーグファイナル進出、さらに夏にはスーペルコパ勝利と毎年のようにタイトル獲得。バレンシアやビジャレアル、セビージャとは一線を画す欧州強豪というレベルにクラブを引き上げました。4月に46歳と若い指揮官ですが、モウリーニョ、ヒディンクと続いたチェルシーの新指揮官として、実績は申し分なしでしょう。今季、トッテナムのポチェッティーノ監督が「走るサッカー」で優勝争いをしているのを見ると、「プレミアリーグではシメオネ監督のスタイルは難しいのでは」といった心配も不要だと思われます。今はまだ、気の早い話なのだと自戒しつつも、シメオネサッカーが毎週観られたら楽しいだろうなと期待してしまいます。

今季プレミアリーグの4強であるレスター、トッテナム、アーセナル、マンチェスター・シティには、共通項が2つあります。ひとつは、「軸となる主力の放出がなかった」。そしてもうひとつは、「弱点を的確に補強した」ことです。中盤が弱かったレスターはカンテ、失点が多かったトッテナムはアルデルヴァイレルト、アーセナルの守備はチェフの加入で締まり、マンチェスター・シティにはデブライネ、スターリング、オタメンディ。チャンピオンズリーグ出場権獲得が厳しくなったチェルシーが、何かと噂が多いアザール放出ぐらいで主力の離脱を抑え、シメオネ監督を招くことができれば、来季は間違いなく優勝争いでしょう。

そのためにも、来季ヨーロッパへの最大の希望であり、最近10年で4回優勝と得意のFAカップは何としても獲りたいところです。日曜日のFAカップ5回戦、チェルシーVSマンチェスター・シティは、あちらにとっては4つ残っているタイトルのうちのひとつですが、ホームチームにとっては最優先といっていいゲームなのではないでしょうか。「ザ・サン」「メトロ」という怪しい2トップが振りまく少し先の話よりも、まずは目の前。ジエゴ・コスタ、オスカル、ウィリアンらがどんなプレイを見せてくれるのかに注目することといたしましょう。

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“実現したら来季は優勝候補!チェルシーがシメオネ監督と合意報道…「ザ・サン」ですが。” への4件のフィードバック

  1. tomo より:

    更新ご苦労様です。

    シメオネがチェルシー!驚きですね。私の記憶ではチェルシーのオーナーは能動的な攻撃を
    仕掛けられるチームを望んでいるはずですが・・・見事なほど真逆な監督です。個人的には
    マン・Uのモウリーニョと並んで違和感を感じる報道ではあります。

    それでも仮に実現すれば管理人さんの仰る通り凄いことです。更に言えば中堅のクラブにも
    オランダ等で実績を作った監督を招聘する資金力があるでしょうから欧州中の優秀な監督が
    プレミアに集まる可能性もありますね。一流の監督を招聘するからにはそのクラブは補強も
    積極的に行うはずですから夏はプレミアの話題で持ちきりでしょうね。楽しみです。

    こういう報道を見るにつけアーセナルで長期政権を文字通り任されているベンゲルは本当に
    異質な存在だなと思います。私見ですがアーセナルはまだまだベンゲルに全てを託すような
    気がしています。70歳で勇退かなと・・・そしてベンゲル直々に後任を指名されたアンリが
    ベンゲルと並んで就任会見を開いている未来が見えるような違うような・・・

  2. あああ より:

    戦術的後進リーグだったプレミアがモウリーニョやペップ、クロップやシメオネなど頭にまで金を使い出していて恐ろしいですね。
    特にペップシティは期待できます。シティのアンダーの試合を見たのですが、レベルの高さにビックリしました。ペップがここを使い出したら本当に怖いクラブになります

  3. より:

    ないね わざわざ行く理由がほぼない

  4. makoto より:

    tomoさん>
    アブラモヴィッチさんの志向を考えると違和感はありませね。

    あああさん>
    チェルシーも下はいいので、ポチェッティーノさんのような人がきたらおもしろくなりそうです。

    あ さん>
    考えられる理由は、クラブからの評価と、新たなチャレンジでしょう。

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