今季2人め…レミ・ガルド監督退任のアストン・ヴィラ、前途多難の名門を立て直すのは誰?
なぜ、チャンピオンシップの状況を気にしたかといえば、名門の未来を案じているからです。レミ・ガルド監督の退任を発表したアストン・ヴィラ。プレミアリーグ10節まで6連敗と泥沼に突入し、10月25日に1勝1分8敗で解任となったシャーウッド監督の後を受けたフランス人指揮官は、そこからの21試合を2勝6分13敗と、立て直したとは到底いえない数字しか残せませんでした。1月の移籍市場で沈黙を守ったクラブは既にさじを投げており、レミ・ガルドさんは今季限りでクラブを去るものとは思われていたものの、4月までもたずにプレミアリーグに別れを告げることになるとは…。
半ば結果論ではありますが、降格危機に瀕したクラブが監督交代で難を逃れようとする際は、プレミアリーグやイングランドサッカーをよく知る監督を招くべきなのでしょう。アラン・パーデュー、トニー・ピューリス、グスタボ・ポジェ、昨季のティム・シャーウッドといった近年残留を勝ち取った監督たちは、プレミアリーグで指揮官やコーチの経験があったのが共通項です。フェリックス・マガトはフラムでサポーターとの約束を果たせず、サンダーランドを守った名将ディック・アドフォカートは、残り3試合まで降格ゾーンの18位と苦しみました。選手時代はアーセナルに所属していたものの、指導者としては4年のキャリアしかなく、リヨンでの国内カップ制覇が唯一の実績だったレミ・ガルド監督には、ベンテケとデルフという飛車角を失った名門の復活というミッションは荷が重かったのかもしれません。
次の監督候補として報じられているのは、名刺の肩書に「後任候補」と入れたくなるぐらいどこにでも名前が出るデヴィッド・モイーズ、4月からの大逆転でレスターを残留に導いた「今季のサプライズの火付け役」ナイジェル・ピアソン。ブックメーカーの本命・対抗はこの2人ですが、アイルランド代表やサンダーランドの監督だったミック・マッカーシーや、ニューカッスルをクビになったばかりのスティーブ・マクラーレンの名前も挙がっています。誰がやるとしても、19位と勝ち点9差という寂しいひとり旅でプレミアリーグから落ちていくクラブを立て直すのは難しいでしょう。1982年にチャンピオンズカップを制した名門が、1979年、1980年と2年連続で欧州の頂点に立ったノッティンガム・フォレストのようにならないことを願うばかりです。
ノッティンガム・フォレストは、欧州最強だったクラブであるとともに、「イングランドで2番めに歴史が長いクラブ」「プレミアリーグ最初の年の最下位クラブ」でもあります。1992-93シーズンに残留ラインと勝ち点9差でチャンピオンシップに落ちた名門中の名門は、1998-99シーズンにプレミアリーグに戻ったもののここでも最下位。2005-06シーズンにはリーグ1(3部相当)にまで転落しており、最初にトップリーグを離れてから23年が経とうとしている今も、チャンピオンシップ14位と復活の兆しはありません。プレミアリーグでぶっちぎりの最下位だったクラブは、翌シーズンも苦労するケースが多く、今のアストン・ヴィラがFAカップ5回戦でアーセナルを苦しめたハル・シティより上だとはいえません。救いがあるとすれば、かつてのボルトンやフラム、QPRのような「峠を過ぎたベテラン揃いのチーム」ではなく、降格しても若い戦力をそれなりに残せそうなことでしょうか。新監督の人選に、クラブの本気度が反映されるのだと思います。明るいニュースを期待しているのですが、果たして…。
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更新お疲れ様です(^◇^)
ガルド解任ですか。リヨンの頃から見てましたが若手を積極的に抜擢する良い指揮官だと思ってましたが、このような結果になって残念ですね。
ヴィラはオニール時代が熱くて好きでした。アグボンラホールやアシュリーヤング、ペトロフやバリーなどなど個性的な選手が多くて良いチームでしたね。
現状この勝ち点差で残留はかなり厳しいかと思いますが、昨シーズンレスターを残留に導いたピアソン監督は経験もあって良いかもしれませんね。歴史があるヴィラのようなクラブもこのような状況になってしまう現状は、今のプレミアの競争の激しさを表してると思いますし、レスター推しの私にとっても来シーズンは明日はわが身かもしれませんねf^_^;)
ロビー サベージさん>
ナイジェル・ピアソンさんはよさそうですね。戦力が厳しくても戦術徹底度を高めてそれなりの戦い方ができる監督がいいと思います。