スウォンジーの監督交代は正解か?断ったライアン・ギグスと、野心を隠さないボブ・ブラッドリー!
「旅を楽しんでいたところに、スウォンジーから電話があった。彼らと何回か会ったが、クラブ側とオーナー側から矛盾するメッセージを受け取った。これは、自分の野心を満たすクラブではないと感じた」(ライアン・ギグス)
ウェールズのクラブを自国出身の若き指揮官が率いるというストーリーを期待していたファンとしては残念ですが、クラブを信頼できなかったと聞けば、仕方ないと諦めるしかありません。一方、オファーを受けたボブ・ブラッドリー監督のほうは、「スウォンジーのことは充分知っている」と準備万端のようです。プレミアリーグ初のアメリカ人監督という報じられ方に対して、「I’m not an American manager, I’m a football manager」と返した新指揮官は、「成功のために大事なのはリーダーシップ」「サポーターや地域とのコネクションが重要」と持論を展開。「シーズンの最初に、難しいポジションに立たされてしまった。少しの不運があり、わずかながら信頼感も失われた」「このクラブには魂がある。真の情熱と本物のファンを持っている」と、クラブについて語っています。
クラブへの理解、情熱、ビジョンを持ち得たブラッドリーさんに未来を託したスウォンジーは、早晩浮上するのではないかと思います。近年のプレミアリーグは、WBAのトニー・ピューリスやクリスタル・パレスのアラン・パーデューなど、コンセプトが明快で徹底度が高い監督へのバトンタッチで降格危機を脱している事例が多く、スワンズにやってきた指揮官も成功リストに名を連ねるのではないでしょうか。ブラッドリー新監督のサッカーは、アメリカ代表しか観ていないのですが、2009年のコンフェデレーションズカップでスペインを倒した強烈な中盤のプレスが印象に残っています。サイドの支配権を明け渡しても中央は譲らず、囲い込みでパスコースを消したうえで、狙い通りのインターセプトを決めまくるやっかいなチームでした。フェル、シグルズソン、ルートリッジ、ジャック・コーク、キ・ソンヨンが揃った中盤がストロングポイントのスウォンジーなら、新監督のコンセプトはスムーズに浸透するでしょう。「少しの不運があった」という言葉は、裏を返せば「スカッドに問題があったわけではない」、つまり勝算はあるといっているようにも聞こえます。
プレミアリーグ8節、ブラッドリー監督の最初の対戦相手はアーセナルです。これは、最高の相手ですね。最近5シーズンのプレミアリーグで5勝1分4敗、エミレーツではここ3年で2勝1分と負けていないお得意様。新監督が強豪相手に快勝で初陣を飾れば盛り上がり、負けても「相手は優勝候補だから」とやり過ごせます。週末の一戦は、中盤の選手の動き方に注目したいと思います。マンチェスター・シティとリヴァプールに善戦したクラブが、アーセナルに手もなくやられる展開は想像できません。
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