2024.11.09 監督トピックスマンチェスター・ユナイテッドの話題
ルーベン・アモリムは3バックを貫くのか?「プレミアリーグで変化を遂げた名将たち」を振り返る。
「ひとつのリアリティを別の現実に持ち込むことはできない。ユナイテッドは、スポルティングのようなプレイはできない。これほど守備的にはなれない。私は別な世界に住むことになるだろう。異なるポイントからスタートしなければならない」
CLのリーグフェーズ4節で、マンチェスター・シティに4-1の圧勝。開幕から13勝1分と底を見せていないルーベン・アモリム監督は、ヒートアップするイギリスのプレスを諫めるように、スポルティングCPとマンチェスター・ユナイテッドの違いを強調しました。ポゼッション30%、シュート数9対20。これほどカウンターに長けたチームを再現するのは、確かに難しそうです。
33歳だった2018-19シーズン、ポルトガル3部のカーザ・ピアの指揮を執ったときは、3戦めの最初の勝利で4-4-2を採用しました。しかしすぐに3-4-2-1にシフトし、翌シーズンのブラガでもスポルティングCPでも3バックを貫徹。「同じことはできない」という指揮官は、イングランドでは自らのスタイルを変えるのでしょうか。
プレミアリーグを制した外国人の名将たちのなかで、母国のクラブで用いていたフォーメーションを変えた監督は少なくありません。ポルトではデコをトップ下に置く4-4-2で戦っていたジョゼ・モウリーニョは、2004-05シーズンのチェルシーではマケレレがアンカーの4-3-3。2014-15シーズンにブルーズに復帰したときは、ジエゴ・コスタの後ろにオスカルを配する4-2-3-1でした。
ドルトムント時代のユルゲン・クロップは、香川真司をストライカーの背後で動かす4-2-3-1。リヴァプールで4-3-3にチェンジしたのは、サラーの右ウイングとフィルミーノの偽9番を最適と判断したからでしょう。イタリアでは4-2-4のイメージが強かったアントニオ・コンテは、チェルシーでは4-3-3から3-4-3にシフトして13連勝を記録しています。
成功事例があるとはいえ、4バックから3バックでリーグ制覇はコンテぐらいです。2016-17シーズンのチェルシーがうまくいったのは、ぴったりはまるWBがいたからでしょう。左サイドのマルコス・アロンソはあの夏の新戦力で、守備だけ期待されるとつらいSB。右サイドのヴィクター・モーゼスは、レッズ、ストーク、ハマーズと3年間ローンに出されていた放出候補でした。
さて、マンチェスター・ユナイテッドは、アモリムの3-4-2-1で戦えるのか。あるいは、アモリムが変わらなければならないのか。CBは3バックが既定路線だったかのように、夏のマーケットで2人獲得しており、頭数は足りています。マグワイアはハル・シティとイングランド代表で3バックを経験しており、デ・リフトもバイエルンとオランダ代表で無難にこなしています。
ユーティリティーが高いリサンドロ・マルティネスと、若いレニー・ヨロも問題ないはずです。悩ましいのはWBでしょう。本線はマズラウィとルーク・ショーか。ダロトとリサンドロ・マルティネスをまわせば、やりくりはできそうですが、攻撃力に不安が残ります。左サイドは、意識高い系のアマド・ディアロを磨くという選択肢もあるかもしれません。
中盤に目を移すと、アモリムと一緒に戦っていたウガルテはOK。メイヌーも、さほど時間をかけずにフィットしてくれそうです。コンテの3バックを経験しているメイソン・マウントは、1列前で起用したほうがよさそうですが、そこではブルーノ・フェルナンデスやガルナチョ、エリクセン、ザークツィーとポジションを争わなければなりません。
あらためてスカッドを見ると、成否のカギを握るのは、WBと中盤センターの組み合わせとなりそうです。今まで見たアモリムのチームのイメージに好みと妄想を混ぜ合わせて、「偏愛的アモリム風マンチェスター・ユナイテッド」を作ってみましょう。GKはもちろんオナナ。3バックはパスワーク重視で、レニー・ヨロ、デ・リフト、リサンドロ・マルティネスです。
中盤センターは、ウガルテとメイヌー。ウイングバックは右がマズラウィ、左はケガさえなければルーク・ショーもありですが、アマド・ディアロというチャレンジを選択します。前線はブルーノ・フェルナンデス、ガルナチョと、ギョケレスになってほしいホイルンド。メイソン・マウントがトップフォームを取り戻せるなら、ブルーノをセンターという布陣もおもしろそうです。
スポルティングCPのアーセナル戦で見た3-1-6のようなアタックで、インとアウトに誰がいるのが最適なのかをイメージして考えてみました。アモリムは自らを貫くのか、クロップのように変わるのか、エメリのように工夫するのか、ペップのように使い分けるのか、ヴィラス・ボアスのように日和って壊れるのか…。われわれサポーターが、長い目で見る必要があるのは間違いなさそうです。
CLのリーグフェーズ4節で、マンチェスター・シティに4-1の圧勝。開幕から13勝1分と底を見せていないルーベン・アモリム監督は、ヒートアップするイギリスのプレスを諫めるように、スポルティングCPとマンチェスター・ユナイテッドの違いを強調しました。ポゼッション30%、シュート数9対20。これほどカウンターに長けたチームを再現するのは、確かに難しそうです。
33歳だった2018-19シーズン、ポルトガル3部のカーザ・ピアの指揮を執ったときは、3戦めの最初の勝利で4-4-2を採用しました。しかしすぐに3-4-2-1にシフトし、翌シーズンのブラガでもスポルティングCPでも3バックを貫徹。「同じことはできない」という指揮官は、イングランドでは自らのスタイルを変えるのでしょうか。
プレミアリーグを制した外国人の名将たちのなかで、母国のクラブで用いていたフォーメーションを変えた監督は少なくありません。ポルトではデコをトップ下に置く4-4-2で戦っていたジョゼ・モウリーニョは、2004-05シーズンのチェルシーではマケレレがアンカーの4-3-3。2014-15シーズンにブルーズに復帰したときは、ジエゴ・コスタの後ろにオスカルを配する4-2-3-1でした。
ドルトムント時代のユルゲン・クロップは、香川真司をストライカーの背後で動かす4-2-3-1。リヴァプールで4-3-3にチェンジしたのは、サラーの右ウイングとフィルミーノの偽9番を最適と判断したからでしょう。イタリアでは4-2-4のイメージが強かったアントニオ・コンテは、チェルシーでは4-3-3から3-4-3にシフトして13連勝を記録しています。
成功事例があるとはいえ、4バックから3バックでリーグ制覇はコンテぐらいです。2016-17シーズンのチェルシーがうまくいったのは、ぴったりはまるWBがいたからでしょう。左サイドのマルコス・アロンソはあの夏の新戦力で、守備だけ期待されるとつらいSB。右サイドのヴィクター・モーゼスは、レッズ、ストーク、ハマーズと3年間ローンに出されていた放出候補でした。
さて、マンチェスター・ユナイテッドは、アモリムの3-4-2-1で戦えるのか。あるいは、アモリムが変わらなければならないのか。CBは3バックが既定路線だったかのように、夏のマーケットで2人獲得しており、頭数は足りています。マグワイアはハル・シティとイングランド代表で3バックを経験しており、デ・リフトもバイエルンとオランダ代表で無難にこなしています。
ユーティリティーが高いリサンドロ・マルティネスと、若いレニー・ヨロも問題ないはずです。悩ましいのはWBでしょう。本線はマズラウィとルーク・ショーか。ダロトとリサンドロ・マルティネスをまわせば、やりくりはできそうですが、攻撃力に不安が残ります。左サイドは、意識高い系のアマド・ディアロを磨くという選択肢もあるかもしれません。
中盤に目を移すと、アモリムと一緒に戦っていたウガルテはOK。メイヌーも、さほど時間をかけずにフィットしてくれそうです。コンテの3バックを経験しているメイソン・マウントは、1列前で起用したほうがよさそうですが、そこではブルーノ・フェルナンデスやガルナチョ、エリクセン、ザークツィーとポジションを争わなければなりません。
あらためてスカッドを見ると、成否のカギを握るのは、WBと中盤センターの組み合わせとなりそうです。今まで見たアモリムのチームのイメージに好みと妄想を混ぜ合わせて、「偏愛的アモリム風マンチェスター・ユナイテッド」を作ってみましょう。GKはもちろんオナナ。3バックはパスワーク重視で、レニー・ヨロ、デ・リフト、リサンドロ・マルティネスです。
中盤センターは、ウガルテとメイヌー。ウイングバックは右がマズラウィ、左はケガさえなければルーク・ショーもありですが、アマド・ディアロというチャレンジを選択します。前線はブルーノ・フェルナンデス、ガルナチョと、ギョケレスになってほしいホイルンド。メイソン・マウントがトップフォームを取り戻せるなら、ブルーノをセンターという布陣もおもしろそうです。
スポルティングCPのアーセナル戦で見た3-1-6のようなアタックで、インとアウトに誰がいるのが最適なのかをイメージして考えてみました。アモリムは自らを貫くのか、クロップのように変わるのか、エメリのように工夫するのか、ペップのように使い分けるのか、ヴィラス・ボアスのように日和って壊れるのか…。われわれサポーターが、長い目で見る必要があるのは間違いなさそうです。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す