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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ELで負けたら解任?現地メディアが「ポステコグルーの次はイラオラが有力」と報じる理由。

「後任候補はアンドニ・イラオラとマルコ・シウヴァ、トーマス・フランク」。アンジェ・ポステコグルー監督に関する最近の報道が事実なら、アバウトな人選といわざるを得ません。ハイプレス&ハイラインの現在のスパーズを踏襲するなら、ボーンマスの指揮官は有力な候補ですが、自陣に引いてライン間の距離を詰めるフラムの監督を招聘すれば、作り直しとなるはずです。

プレミアリーグで最初のシーズンをアストン・ヴィラに僅差の5位で終えたスパーズの指揮官は、14位という不本意なポジションの責任を取らされるのでしょうか。唯一の希望となっているヨーロッパリーグを制してCL出場権を獲得すれば、解任によるコストやサポーターの非難を避けたいダニエル・レヴィ会長は、喜んで残留させるでしょう。

ポステコグルー監督は、「2年めに強い」と評されており、EL制覇を期待する声もあるようです。2013年に就任したオーストラリア代表監督では、1年3ヵ月後に自国で開催されたアジアカップを制覇。初年度は残留争いだった横浜Fマリノスでも、2019年にJリーグの頂点に立ちました。セルティックでは1年めに2冠、2年めはトレブルを達成しています。

彼の残留を支持する理由を並べると、「ハイプレス・ハイラインのエキサイティングなスタイルは魅力がある」「不振の原因は大量の負傷者で、レヴィ会長と経営ボードが責任を取るべき」「今季プレミアリーグでティーンエイジャーの出場時間が最多で、将来に期待できる」といったところでしょうか。

逆に解任論の肩を持つと、「ハイプレス・ハイラインこそが負傷者続出の原因」「今季プレミアリーグの15敗のうち13敗が1点差は、柔軟性のなさに起因している」「そもそも就任以来のリーグ戦67試合で27敗は釈明の余地なし」。このなかで確実にいえるのは、プレスの強度とスプリントの多さは負傷者を多発させる要因になりうるということです。

今季プレミアリーグのPPDA(ディフェンシブアクションあたりのパス本数)を見ると、少ないほうからTOP5はトッテナム、アーセナル、ボーンマス、リヴァプール、ブライトンで、レッズをのぞく4チームは負傷者の欠場日数ランキングでもTOP5です。スパーズはスプリントの本数もリーグTOPで、サスティナブルな戦い方ではないといえるのかもしれません。

いずれにしても現状は、「ヨーロッパリーグで敗れれば解任の可能性が高まる」といえるでしょう。ボーンマスのアンドニ・イラオラを推す声が強い理由は、「ポステコグルーとスタイルが似ている」「ポチェッティーノとキャリアステップが似ている」という2点のようです。今季のボーンマスのプレスの回数とスプリントの本数は、両方ともスパーズと僅差の2位となっています。

ポチェッティーノとの共通項は、「スペインの中堅クラブで注目され、プレミアリーグの中小クラブで成功」というステップです。ボーンマスとの残り1年の契約を、1000万ポンドで解除できるという状況も、有力とする根拠のひとつでしょう。ケルケズ、ハイセン、クライファートに移籍の噂があるチームが強化を約束しなければ、ポルトガル人監督の心はスパースに傾きそうです。

ELで当たるフランクフルトはブンデスリーガ4位ですが、マルムシュを失ってからは、リーグ戦で2勝3分3敗とペースダウンしています。ファン・デ・フェンとロメロが復帰したチームは、2007-08シーズンのカーリングカップ以来となるタイトルを獲得できるでしょうか。マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、直接対決となる決勝で負けていただきたいのですが…。


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