現地紙が報じた「ヴェンゲル監督の契約は2年延長説」に際して、思うこと。
私はマンチェスター・ユナイテッドサポーターであり、多くの魅力的なクラブがエキサイティングに戦ってほしいと願う八方美人のプレミアリーグファンです。美しいサッカーを続けるアーセナルは、多分にうらやましいクラブで、常に強くあってほしいと願っています。ここ数年、世代交代を願うグーナーが指揮官の退任を要求していることについて、その外側にいるひとりのファンとして思うところを列挙するとこんな言葉になります。
「ただし、変わるなら後継者をしっかり決めたうえでシュアにバトンタッチを行わないと、マンチェスター・ユナイテッドと同じ道を歩むリスクが高まる」
「ヴェンゲル監督は私の好きな名古屋を強くしてくれた恩人なので、来季もプレミアリーグで観られるのであればうれしいし、もう一度タイトルを獲得してほしい。一方で、もしクラブが肩を叩くなら、それもやむなしと受け止め、万感の思いを込めて感謝の言葉を捧げたい」
最も重要なのは、経営が明快に判断することなのだと思います。ヴェンゲル監督のこの言葉には納得です。「強いクラブは、決断するクラブだ。正しいかどうかではなく、人気があるかどうかで決めるのは間違っている。責任ある人間が、正しい判断をしなければならない」「もし、私がクラブを適切に導いてきて、これからさらにいい方向へ進める人材だとすれば、しかるべき決定がなされるだろう。そのポジションは人気ではなく、技術で選ばれるものだ」。意訳すると、「企業は民主的であってもいいが民主主義であってはならない」。サポーターの意見に耳を傾けるのは、経営として重要なことですが、必ずしもその意見を反映させなければならないわけではなく、意志決定は、経済的に責任を取れる立場の人間や結果について責任を負うべきプロフェッショナルによってなされるべきということです。
私がこんなことを書いているのは、留任となったときに、変化を求めるグーナーのみなさんがネガティブな反応を起こすのを懸念しているからです。人事に関する意見や批判は経営陣に向けるべきで、ヴェンゲルさんが経営に対して影響力が強かったとしても、当事者に「引いてくれ」というのは筋違いではないでしょうか。現場の監督のみなさんは、情熱が続く限りは勝ちたいわけで、経営陣に請われている間はやり続けたいでしょう。それを強く感じているからこそ、ジョゼ・モウリーニョ監督は、仇敵にエールを送ったのだと思われます。
「正直にいえば、アーセン・ヴェンゲルがアーセナルで仕事を続けてくれることを望んでいる。 クラブが彼を信頼して、よくなっていければ、と。 おそらくアーセンは、”長きに渡ってクラブに一貫性をもたらした監督”の最後の例になるだろう。サー・アレックス・ファーガソンはマンチェスター・ユナイテッドでそれをやってきた。彼は離れるべき時が来たと感じて、クラブを離れた。アーセン・ヴェンゲルも同じようになってほしいと思う」
「私は、他の監督たちにもシンパシーを感じている。われわれは、誰もが同じ痛みを体験してきた。サッカーは変わった。今は、監督が長い間ポジションに留まることは不可能だ。 成功しなければ去れといわれる。もちろんそれは、監督にとっていいことではない。 20年間ひとつのクラブにいて、毎年成功するのは難しい。サー・アレックス・ファーガソンもそういうだろう」(ジョゼ・モウリーニョ)
新シーズンのプレミアリーグは、いま一度横一線のスタート。ヴェンゲルさんが引き続き指揮を執ることになったら、退任を要求するプラカードやチャントもリセットされればと期待しています。21年間、素晴らしい実績を残してくれた名将が心ない言葉を突きつけられ、微妙な雰囲気のスタジアムで選手たちがプレッシャーに苛まれているのを見るのがしのびないのです。外野から恐縮ですが、スタジアムを訪れる方々が敬意をもって指揮官を遇し、選手を盛り上げているのを見たいと切に願っています。アーセナルに限る話ではないのですが、今、それを強く感じるのは、難しい時期を迎えているこのクラブです。
最近の10年の結果で見るなら、ヴェンゲル監督がプレミアリーグを制覇する可能性は低いということになりますが、レスターの快挙も就任初年度のコンテ監督の優勝もよくある話ではありません。実績はあくまでも参考資料。未来はいつもわからないものです。「経営陣が、どちらを志向するか」「変化を選ぶなら、長期政権を続けてきた監督を代えるというリスクにどう対処するか」。この2点について、どんな結論が発表されたとしても、私はそれをポジティブに受け止め、2017-18シーズンのアーセナルに期待しようと思っています。FAカップ決勝で、あれだけ素晴らしいサッカーを見せてくれたチームに。
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いつも楽しく見させていただいています。
ありがとうございます!
プレミアリーグファン、
特にアーセナルファンとして、
今回の記事は思わずコメントせずには
いられなくなりました。
あまりにも感動して。
長くなってもあれなので端的には
うまく言えませんが
本当に感謝してます!!
他のクラブがチームの過渡期で混乱している間も彼には、強い権力と時間が与えられ続けてきた。これだけ長い時間をかけながらチームとしての熟成がほとんどなされていない点です。ヴェンゲルのチームがバルサなどの今のヨーロッパのトップクラブに勝てるイメージがわかない。確かに変化には痛みが伴うかもしれない、でもそろそろバルサやバイエルンを倒すアーセナルが見たいと思うからです。
ヴェンゲルは偉大なるマンネリを進めるのか、それとも自らとチームの意識を変革し、勝利を手繰り寄せられるか?
来年はプレミアを取る大チャンスです。ヨーロッパは若手に任せて、PLに集中出来ます。
その為には、今が絶頂期とも言えるサンチェスは絶対に手放さないこと。(もう無理?)心技体が備わって、チャンピオンへの希求力がヴェンゲルを含め他の誰よりもあります。
経営陣は清水の舞台に飛び込み、退路を断つつもりで来シーズンに臨んでもらえればなぁと期待を込めコメントします^_^
筆者様へ。ありがとう。
この言葉しかありません。
今期の成績では批判は仕方ないのですが、
同じクラブを応援する仲間として、リスペクトを失っている
仲間を見るのは辛いです。怒りも分かるけれど、それでクラブが
強くなるとは思えない。
FA決勝を観て、来期もこの闘志溢れる選手たち、
それを率いるボスのリーグトロフィーを掲げる姿が見たいです。
アーセナルファンです。
FA杯を獲った点と3バック導入による多様化を踏まえると、もう少し見てみたいのが本音です。
ただし主力の残留が前提です。
来シーズンはELでのコンペディションとプレミアをどう戦うのかが気になるところです。
タイトな日程をモウリーニョのようにELで全変えしてまで、プレミアを取りに行くのか。
これまでと違うルートなので、楽しみではあります。おそらく、ヴェンゲルらしく中途半端にプレミアとEL両方取りに行って2月3月にみんなが失望するということになりそうですが。。。
ジェントル。
正にジェントル。
マンUサポ・ナカーマの一人として、この記事を誇りに思うって位にジェントルです!
私が何処かの国の国王なら、この記事にサーの称号を授けてますよ。
私もヴェンゲルには残ってほしい。
優勝後に、選手を子供のように抱き締めていた姿を見ると、幸せな気持ちになりました。
ただ、残るなら明確なビジョンが絶対に必要だと思います。誰が見ても、今シーズンのガナーズは違うとわかるくらいの。
つまり、補強です。
ヴェンゲルの栄光の象徴的な選手は、ビエラとアンリだと思います。世界的に無名な選手の才能を見いだして、
ワールドクラスへと導くとゆういかにもヴェンゲルらしい補強も好きですが、もう時間がありません。
それでも、今後10年以上チームの中心として活躍できる若手が欲しい。そんな希望をかなえてくれるのが、モナコのバカヨコとムバッペだと思います。
ムバッペを初めて見たとき、目を疑いました。
あの頃の私の神、アンリそっくりだったからです。
バカヨコもビエラを彷彿とさせるダイナミズムはとても素晴らしい。
この2名こそ、ガナーズの未来です。
既に人気銘柄ですから、相当な額が必要ですが、その移籍金の額すらも決意表明になるはずです。
ボスには、今こそ最後のモナココネクションを発動してもらいたいです。
そうすると、きっと7番も11番も残ってくれるはず。そこにウィルシャーもカムバックして、nextガナーズの土台ができあがれば、そのときこそ、素晴らしい花道で送り出せるのではないでしょうか。
最近は、こんなことばかり考えてます。
更新ご苦労様です。
現時点では意外ですがベンゲル留任の流れですかね。私はクラブ側の慰留をベンゲルが
断って自らの意思でアーセナルを去るとずっと考えていました。少なくてもクラブ側は
ベンゲルを諦めるという決断は出来ないと思っていたからです。退任の発表がないのも
全試合が終わるまで発表は控えて欲しいとベンゲルがクラブ側に依頼したからだろうと思ってたくらいです。残る選手と次の監督のためにも最後までピッチに集中させようと考えている・・・いかにもベンゲルらしいなと勝手に感傷に浸っていました(笑)
今月末の経営会議がベンゲルの留任を承認する場だとすれば私は違和感を感じますね。その話はベンゲルにオファーをする段階で協議されて然るべきだと私は思うからです。協議した結果ベンゲルに託そうと決めたからオファーを出したのではないでしょうか?
そう考えると・・・新たな妄想が広がっています。私はベンゲル側から恐らくは初めて留任の条件が提示されたと思い始めています。今月末の会議ではその条件をクラブ側が飲むかどうかを決めるかなと。クラブに変化を求めるのはファンだけとは限らないぞとここ数日の私は思い始めています。
いずれにせよ近日中に発表されるでしょう。アーセナルがいかなる未来を選択するかを楽しみにしています。
シーズン途中まで解任派でしたが今は残留した方がいいのではと思ってます。
選手補強の際ヴェンゲルがいるからアーセナルに来たいと言う選手はまだいると思います。
CLにも出れずにこれでヴェンゲルもいなくなったらはたしてアーセナルに来たいと思う選手はいるのでしょうか?
余程の監督を連れて来ないと厳しいでしょう。
私はヴェンゲルにはもう優勝は望みません。
CL権内に戻し後に譲るのが後任監督が指揮しやすい環境じゃないでしょうか。
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残りましたね!そしておそらく最後の延長でしょう。やりたい放題やって理想を見せて欲しいです
arsenalfanさん>
こちらこそありがとうございます。ヴェンゲルさんと選手たちを後押しするスタンドの熱狂を感じたいです。
プレミアリーグ大好き!さん>
どんな変化を起こすか、ですよね。モイーズさん時代に、欧州で勝てそうもないサッカーを見ながら暗い気分に浸っていた頃を思い出し、同じようにならなければいいなと切に思います。
イレブンさん>
来季1年に限定していえば、アレクシス・サンチェスの代わりは獲れないでしょうね。ゴールやキラーパスはもちろん、運動量、メンタルと得難い能力だらけの選手ですので。
ミハルさん>
そうですよね。不振の時期を長引かせないためにも、サポーターがポジティブであることは大事だと思います。
田仲さん>
ELでうまく若手を起用して、プレミアリーグで優勝を争う新しいヴェンゲルさんを期待しましょう。モウリーニョさんも、チェルシーの頃とはすいぶん違ったので。誰でも、どうしてもほしいものがあれば、変われます。
サンドバックさん>
ありがとうございます!照れくさいです。
セオさん>
ムバッペ、確かにアンリの香りがしますね。コメントを読ませていただきながら、アンリとヴィエラの頃のさまざまなゴールシーンを思い出しました。
tomoさん>
私は、延長の話を聞いたとき、「クラブがオファーは出したものの、正式な決定は全試合が終わってからあらためて」というお話なのだと思いました。
南10Aさん>
「よほどいい監督がいなければ」は賛成です。CL出場権を外したことについては、むしろ後任はやりやすいのでは?と思いました。優勝チームを引き継いだモイーズ監督は大変だったろうな、と。選手が自信たっぷりなところに入っていくわけですから。
グッチさん>
なりふり構わないヴェンゲルさんを見てみたいですよね。エミレーツがオープンした後、あれだけがまんしたのですから。