次の解任候補大本命となったクーマン監督…筆頭株主の「全面的支持」発言を信じましょう!
代わって主役の座に迎えられたのは、エヴァートンのロナルド・クーマン監督です。主要ブックメーカーのオッズを比較できるサイト「oddschecker」の「Next Manager To Leave Post Betting Odds」では、1位クーマン、2位ビリッチ、3位がプレミアリーグ17位に沈むレスターのシェイクスピア監督で、4位に早くもロイ・ホジソン。クリスタル・パレスの新監督が、得点ゼロ失点17のチームをどうするのかと注目しつつ、グディソン・パークでバーンリーに0-1で敗れたエヴァートン指揮官の去就も気になります。
イギリスメディア「ガーディアン」が、エヴァートンの筆頭株主ファルハド・モシリ氏が「クーマンは全面的な支持を得ている」とコメントしたと伝える一方で、「エクスプレス」は、クーマン監督の足は斧の刃にかかっており解任寸前と報道。「ザ・サン」もこれに加勢し、「プレミアリーグ8節のブライトン戦を落とせば、次のアーセナル戦にはクーマンはいないかもしれない」とXデーまで予想しています。今年の8月に1億4300万ポンド、就任からの15ヵ月で2億1000万ポンドを補強に費やしたオランダ人監督は、なぜ苦境に陥ってしまったのでしょうか。大きな要因は、指揮官を擁護するファルハド・モシリさんの言葉のなかにありそうです。
「ボードルームからは、クーマンに対していかなるプレッシャーも生じていない。われわれは悪い時期にある。タイトルを争う4つのクラブと戦い、しかもそのうちの3試合はアウェイだ。今日の試合(=バーンリー戦)が唯一の予期せぬ敗戦だろう。4回のUEFAの予選と木曜日のグループステージ2試合は、われわれを助けてくれなかった。精神的、肉体的な疲労が溜まり、負傷者が7人もいる。最初だけだ。クーマンを全面的に支持している」(ファルハド・モシリ)
こうしてパーツを並べていただくと、昨季はチームをプレミアリーグ7位に導いた有能な指揮官にとって、新しいシーズンのスケジュールと現状がいかに厳しいかがわかります。マッカーシー、ジャギエルカがリタイアし、コールマン、ボラシェ、ロス・バークリーは11月まで戻ってきません。フネス・モリは今季を棒に振るかもしれず、U-20ワールドカップで大活躍だったルックマンの出場ゼロは、使える状態にないということなのでしょう。
ロメウ・ルカクの代役を獲得してもらえなかったクーマン監督は、サンドロ・ラミレスがプレミアリーグに慣れるまでに相当の時間が必要だと感じているはずです。開幕から2戦連続ゴールのウェイン・ルーニーには、点取り屋として多くを期待できそうにありません。ヴラシッチのブレイクか、ニアッセの覚醒か。プレミアリーグ7試合で4ゴールしか決めていないチームの指揮官は、今いるメンバーでどうやってゴールを決めるのかを明確にしなければなりません。
とはいえ、冷静に数字を見ればモシリさんのいうとおりで、上位対決ではマンチェスター・シティ戦をドローに持ち込んでおり、下位には2勝1敗と取りこぼしはひとつ。ヨーロッパリーグの不振は気になりますが、アポロン・リマソール戦は最終盤まで勝っていた試合で、調子が上がってくればアタランタやオリンピック・リヨンには充分勝てるでしょう。ここは「クーマン解任はない」と信じたいと思います。むしろ心配なのは、マンチェスター勢との連戦とはいえ負け方がひどすぎたクリスタル・パレスの指揮官です。今後の対戦はチェルシー、ニューカッスル、ウェストハム…後ろの2チームは、直近5試合でハマーズは2失点、マグパイズは3失点しか喫しておらず、「開幕10戦ノーゴールで10連敗」は、決してありえない話ではありません。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す