3年連続の混乱…プレミアリーグ最下位スウォンジーがポール・クレメント監督を解任!
2013-14シーズンのプレミアリーグで17ゴールを挙げたウィルフリード・ボニーを買い戻したものの、鳴かず飛ばず。クルーカス、ロケ・メサはシグルズソンの代役を務められるような選手ではなく、レナト・サンチェスの前半戦は期待外れでした。チェルシーからレンタルした未完の大器タミー・アブラハムは、8節までに4ゴールと得点力の高さを披露したものの、その後は沈黙。直近のプレミアリーグ10試合で1勝1分8敗、わずか5ゴールではどうしようもありません。2015年の12月にギャリー・モンク監督を解任したスウォンジーは、1年前はボブ・ブラッドリー、さらに今回のポール・クレメント監督と3年連続で12月に指揮官をクビにしています。クラブ創設100周年という記念すべきシーズンにミカエル・ラウドルップ監督がキャピタルワンカップを制して以来、近視眼的な監督交代が続いていますが、毎年のようにエースを抜かれているのもプレミアリーグ下位で苦しんでいる理由でしょう。
2014年までクラブの中心だったミチュは負傷に苦しみ、2014-15シーズンにナポリにレンタルされるとトップフォームを取り戻せないままフェイドアウト。2015年1月にはボニーがマンチェスター・シティに去り、その年の夏に加入したアンドレ・アイェウはプレミアリーグ34試合12ゴールという輝かしい数字を残して1年でウェストハムに移籍しました。後釜のジョレンテは33試合15ゴールでスパーズへ。指揮官とエースが定着しないクラブは、毎年夏に大きなモデルチェンジを強いられ続けています。
昨季は1勝1分5敗と出遅れるや否や、残留の功労者グイドリンを解任。後任のブラッドリー監督は混乱を招いただけに終わり、慌ててポール・クレメント監督を招聘することになりました。後半戦から登場した新監督はは9勝2分8敗と見事にチームを立て直したものの、夏のマーケットでは残留は諦めろといわれているかのような戦力ダウン。ジョレンテとシグルズソンという飛車角を手離し、桂馬ばかりを集めたチームに前年と同様の結果を期待するのは無謀でしょう。
後任候補にファン・ハール監督の名前が挙がっているのは、つい先日、「クラブで指揮を執ることはもうないと思うが、プレミアリーグのビッグクラブからのオファーなら受け入れるだろう。マンチェスター・ユナイテッドにリベンジするチャンスだから」と語っていたからだと思われます。しかし、プレミアリーグ最下位のクラブが「ビッグ」でないのは明らかで、浸水を防ぐための補修で半年が終わりそうなウェールズの船には乗らないのではないかと思われます。ロベルト・マルティネス、ブレンダン・ロジャース、ミカエル・ラウドルップが築いたパスサッカーは好きだったのですが、スワンズはあの輝きをどこかに置き忘れ、ゴールが遠いだけのチームになってしまいました。火中の栗を拾うのは誰でしょうか。冬の補強とセットでチーム改革を施さなければ、18位に上がるのも難しいのではないでしょうか。(ポール・クレメント 写真著作者/LauraHale)
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私も、一時期のスワンズの戦い方が大好きでした。
下位クラブでも、上位を相手にあんな魅力的なフットボールができるものかと、いつも思っていました。
なんとか頑張ってこの危機を乗り越えて、またあの時期を取り戻せることを願っていますが……
現実は厳しいかもしれませんね。
siniさん>
GKのロングパントを見たことがないくらいのコンセプチュアルなチームでしたよね。現状は、復活は厳しそうですが…。