アーセナル戦を前に、モウリーニョ節炸裂!「1-0で勝つのは簡単にできることのひとつ」
「1-0での勝利を望むなら、おそらくそれはできるだろう。サッカーにおいて、1-0の勝利は簡単にできることのひとつで、難しいことではない。守備を組み立てて、DFラインから全体を組織する。その後、敵のボールを奪ってカウンターで仕留めるんだ。しかし、私はそういうサッカーを望んでいない。現在、自分たちがめざすサッカーの方向に正しく進んでいるのだから、結果のためだけに宗旨替えしたら、それは後退となり失望することになる」
いやいや、「これぞモウリーニョサッカーの真髄」といいたくなるようなコメントです。前回、2004年から3年強、チェルシーを率いて、クラブとして初めてのプレミアリーグ連覇を果たしたときのサッカーが、まさに「1-0のサッカー」でした。モウリーニョ監督は裏表のある人ではないので、これは本心なのでしょう。そして実際に、彼はそういう勝ち方を狙ってできてしまう指揮官なのだとも思います。
では、今なぜそれをしないのか。勝てるなら勝てばいいじゃないか、と思う方もいるかもしれません。これについては、私の個人的な見立ても入りますが、「カウンターサッカーでは、プレミアリーグでは勝てても欧州で勝てない。少なくとも、狙って勝ちにいけない」とモウリーニョ監督は考えており、この見解をアブラモヴィッチオーナーと握っているのではないかと思います。モウリーニョ監督は最近、「無冠はありえないが、チャンピオンズリーグでは自分たちはアウトサイダーである」という趣旨の発言をしています。これをさらに翻訳すると、「ヨーロッパを勝つためのサッカーを構築するのは時間がかかるので、CL制覇は来季以降。今季は、めざすサッカーを実現するのを最大の目標として、カウンターに頼らずにプレミアリーグを獲る」となるわけです。
そう考えると、アーセナル戦でどんなサッカーを見せるのかだけでなく、年明けからのチャンピオンズリーグにおけるチェルシーの戦い方に俄然興味が湧きますね。そこで見せるサッカーに、来季以降の「モウリーニョスタイル・欧州パーフェクト制圧バージョン」の片鱗があるということになります。決勝トーナメント初戦は、マンチーニ監督率いるガラタサライで、ここではまだ慣らし運転かもしれませんが、ベスト8がおもしろそうです。できれば、レアル・マドリードと戦ってほしいなと思っています。あ、これは、決して因縁の対決などと煽りたいわけではありません。私のなかでは、
「1回戦でバイエルン・ミュンヘンはアーセナルに敗れ、マンチェスター・シティがバルセロナを打ち砕く」
のが前提になっておりますので、そうするともう、プレミアリーグ勢以外のめぼしい強豪クラブはレアル・マドリードとドルトムント、パリぐらいしかないんです。…あれ?となると、チャンピオンズリーグ勝っちゃったりしませんか?…いささか話が膨らみ過ぎました。この話はまたの機会に。
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