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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

4発以上の圧勝7試合、ノーゴール5試合…ペップを悩ます4つの誤算。

プレミアリーグで6勝2分2敗で3位、チャンピオンズリーグは3勝1敗。普通のチームなら、批判されるような戦績ではありません。しかし彼らは、昨季のプレミアリーグ王者であり、悲願のチャンピオンズリーグ制覇をめざすチームです。ペップ・グアルディオラにとって、2021-22シーズンは「誤算だらけの序盤戦」「ミッション達成に黄信号」と形容される滑り出しとなっています。

最大の誤算は、セルヒオ・アグエロの後継者と考えていたハリー・ケインの獲得失敗です。ダニエル・レヴィ会長は頑なに放出を拒否。スパーズに残ったイングランド代表のキャプテンは、プレミアリーグ9試合1ゴール1アシストという不振に陥っており、ペップ・グアルディオラはレジェンドの後釜なしで戦うことになりました。

本職のストライカーは、ガブリエウ・ジェズスとリアム・デラップのみ。2019-20シーズンのプレミアリーグで34試合14ゴール8アシストのブラジル代表がすんなりトップに入るかと思いきや、ペップの選択は右サイドでした。新たなミッションをもらったジェズスは、プレミアリーグ9戦2ゴール5アシストとまずまずのスタッツを残していますが、偽9番がうまくはまらないという課題が残されています。

2つめの誤算は、左SBです。レギュラーだったバンジャマン・メンディは個人的なトラブルでリタイアとなり、現在もリヴァプールにあるHMPアルトコースに勾留中。ユーロ2020に出場したジンチェンコは、コンディション不良と負傷のダブルパンチで、プレミアリーグ出場は2試合56分に留まっています。

本来は右SBのジョアン・カンセロと、CBのナタン・アケを左にまわさなければならない非常事態。サブがいなくなった右サイドで、カイル・ウォーカーをすべての試合で起用するわけにはいきません。ユーロ2020といえば、3つめの誤算はジョン・ストーンズの出遅れです。ルベン・ディアスと鉄壁のコンビを築いていたイングランド代表CBは、プレミアリーグの先発出場が1試合しかなく、昨シーズンの素晴らしいパフォーマンスを再現できずにいます。

4つめは、ケヴィン・デブライネ。公式戦12試合で3ゴールを決めているものの、たったの1アシストは変調と評価すべきでしょう。プレミアリーグのフル出場はリヴァプール戦のみ、CLはパリ戦のみ。ベルナルド・シウヴァとフォーデンの好調に助けられています。圧勝と沈黙の差が激しいチームは、カラバオカップのウェストハム戦を0-0からのPK戦で落とした後、プレミアリーグのクリスタル・パレス戦を0-2で連敗。CLのクラブ・ブルッヘ戦は、どうしても勝ちたい一戦でした。

開始15分に左からのグラウンダーをフォーデンが押し込んで先制するも、2分後にジョン・ストーンズが誰も避けられないオウンゴールを入れさせられてしまい、同点。55分にマフレズがヘッドを決めるまでは攻めあぐむ時間が続きましたが、終盤にスターリングとジェズスが決め、4-1で快勝しました。2本のクロスとカットインからのラストパスで3アシストを記録したのは、ジョアン・カンセロ。彼がいなくなれば、モン・シティは苦しむ試合が増えるのではないでしょうか。

4つの誤算のうち、ジョン・ストーンズとデブライネは、近いうちにトップフォームを取り戻してくれるはずです。最前線は偽9番を続けるのか、ジェズスを戻すのか。カンセロとカイル・ウォーカーを休ませたいときは、中盤から誰かをまわして何とかするのか。タイトなスケジュールとなる年末年始は、指揮官の腕の見せどころとなりそうです。


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