2021.12.28 マンチェスター・シティの話題
4-0から追い上げられたマン・シティを見て、10年前のアーセナルを思い出しました。
ノリッジVSアーセナルを見ながら、他会場の経過を気にしていたのですが、前半を4-0で終えたときは、マン・シティは何ゴールまで積むのだろうとしか思いませんでした。しかし20分後、古巣対決のイヘアナチョが決めて4-3!プレミアリーグ最下位を相手に、セーフティーリードを築いたアーセナルのプレイを追いかけつつ、2011年2月のあの試合を思い出していました。
プレミアリーグ2010-11シーズン25節、ニューカッスルVSアーセナル。アウェイチームの指揮官はアーセン・ヴェンゲルです。ウォルコットとジュルーが開始3分で2発決めたガナーズは、10分にウォルコットのグラウンダーをファン・ペルシが押し込んで0-3。10番を付けたエースは、26分にもサニャのクロスを頭で合わせ、決定的な4点めをゲットしました。
50分にディアビがレッドカードを喰らい、ガナーズは10人になったものの、残り20分に差し掛かるまで0-4。ここからマグパイズの逆襲が始まります。69分、CKからのコシールニーのファールでPKが与えられ、ジョーイ・バートンが決めて1-4。75分にレオン・ベストがクロスのこぼれ球をプッシュしても、ヴェンゲルのチームが勝ち点を落とすとは思えませんでした。
ところが83分、左からのFKがファーに上がると、コシールニーとロシツキがウィリアムソンを倒したとジャッジされ、ジョーイ・バートンが2つめのペナルティを真ん中に蹴り込みました。こうなると、わかりません。88分の最後のゴールも、セットピースから。FKのクリアがボックスの外に浮き上がり、ティオテが左足を振り抜くと、シュチェスニーの右手の先を抜けたボールが左隅に突き刺さりました。まさかの4-4、もしかして今日も…!?
時を戻しましょう。プレミアリーグ2021-22シーズン、19節のマンチェスター・シティVSレスター。アウェイチームのサポーターを熱狂させた「10分で3発」のシーンを振り返る前に、前半の彼がいかに厳しかったかを押さえておきましょう。
先制は5分、フェルナンジーニョの浮き球をボックスに入ってトラップしたデブライネ。ベルナルド・シウヴァが右に流れたのを見て、左から振り向いたプレーメイカーは、レスターの緩いチェックを咎めるような強烈な一撃をシュマイケルの左に叩き込みました。さらに10分、右からのCKで、ティーレマンスがラポルテを抱え込んで倒してしまい、PK。右に蹴ると決めていたであろうマフレズの容赦ないキックに、シュマイケルはノーチャンスでした。
3点めは21分、ジョアン・カンセロのグラウンダーに反応したシュマイケルがギュンドアンの足元に弾いてしまい、セントラルMFは前に蹴るだけでした。その3分後、またしてもティーレマンスがスターリングの足を引っかけ、PKをもらった7番が自ら右隅に収めました。4点めが入った時間は、10年前のあの試合とほとんど変わりません。
マン・シティの圧勝と思われた一戦は、後半開始10分から別なゲームに生まれ変わります。55分に右からロングフィードを出したのは、ハーフタイムにアヨゼ・ペレスと代わったカスターニュ。インターセプトしようとしたラポルテがスリップし、ジェームズ・マディソンのパスを受けたイヘアナチョがボックスの手前まで運んだとき、左からルックマンも上がり、3対1になっていました。
ラストパスをもらったマディソンがエデルソンの脇を抜いて4-1。ここまでは、ときどきある展開です。4分後にレスターの2点めが決まるまで、ずっとマン・シティがパスをまわしていました。レスターが自陣でボールを奪い、ジェームズ・マディソンがデブライネをかわしてイヘアナチョに預けると、きれいなスルーパスを受けたルックマンがゴール左に流し込みました。
ここからの5分も、9割はマン・シティボール。5-4-1で守るアウェイチームは、パスをつなぐシーンすらありませんでした。65分の速攻は、ジェームズ・マディソン、ルックマン、トーマスと左サイドで時間がかかってしまい、水色のシャツは9人が戻り切っていたのです。ところが…。
左でパス交換をかわした後、ジェームズ・マディソンがミドルレンジで右足一閃。虚を突かれたエデルソンが弾いたボールがバーに当たり、イヘアナチョの足元に戻ってきました。14番が押し込み、4-3。マン・シティの選手たちは、どこでケチャップの瓶が開いてしまったのか、わからなかったはずです。
こんな展開になるなら、いかにもアーセナルが勝ちそうなキャロー・ロードではなく、エティハドを先に見ておけばよかった…乱暴な結果論に支配されていた時間は、4分ほどでした。68分のCKをラポルテがヘッドで決めると、15分前まで存在していた秩序が戻ってきました。アーセナルの5ゴールを堪能し、ライブ観戦の試合選びは正解だったかもと思いながら、首位チームの結果を見ると、CKからルベン・ディアスがヘッドで落としたボールをプッシュしたスターリングのダメ押しゴールが足されていました。
マン・シティが1点差に迫られた悪夢のような10分を、何度も見返したのですが、「ジェームズ・マディソン、イヘアナチョ、ルックマンがプレイ選択もキックもタイミングも間違えなかった時間帯」としかいえません。4-3のままで、しばらく耐えられれば、勝負はわからなくなっていたでしょう。追い上げたチームにとって、ラポルテに決められた68分のゴールは激痛でした。
10年前、プレミアリーグ2位だった強者は、セットピースから3発喰らってまさかのドロー。今年のプレミアリーグ首位チームは、CKを活かして3発ゲットし、4点差から追いつかれるという失態を回避しました。最後に、一句。「乱打戦 セットピースに 要注意」。
プレミアリーグ2010-11シーズン25節、ニューカッスルVSアーセナル。アウェイチームの指揮官はアーセン・ヴェンゲルです。ウォルコットとジュルーが開始3分で2発決めたガナーズは、10分にウォルコットのグラウンダーをファン・ペルシが押し込んで0-3。10番を付けたエースは、26分にもサニャのクロスを頭で合わせ、決定的な4点めをゲットしました。
50分にディアビがレッドカードを喰らい、ガナーズは10人になったものの、残り20分に差し掛かるまで0-4。ここからマグパイズの逆襲が始まります。69分、CKからのコシールニーのファールでPKが与えられ、ジョーイ・バートンが決めて1-4。75分にレオン・ベストがクロスのこぼれ球をプッシュしても、ヴェンゲルのチームが勝ち点を落とすとは思えませんでした。
ところが83分、左からのFKがファーに上がると、コシールニーとロシツキがウィリアムソンを倒したとジャッジされ、ジョーイ・バートンが2つめのペナルティを真ん中に蹴り込みました。こうなると、わかりません。88分の最後のゴールも、セットピースから。FKのクリアがボックスの外に浮き上がり、ティオテが左足を振り抜くと、シュチェスニーの右手の先を抜けたボールが左隅に突き刺さりました。まさかの4-4、もしかして今日も…!?
時を戻しましょう。プレミアリーグ2021-22シーズン、19節のマンチェスター・シティVSレスター。アウェイチームのサポーターを熱狂させた「10分で3発」のシーンを振り返る前に、前半の彼がいかに厳しかったかを押さえておきましょう。
先制は5分、フェルナンジーニョの浮き球をボックスに入ってトラップしたデブライネ。ベルナルド・シウヴァが右に流れたのを見て、左から振り向いたプレーメイカーは、レスターの緩いチェックを咎めるような強烈な一撃をシュマイケルの左に叩き込みました。さらに10分、右からのCKで、ティーレマンスがラポルテを抱え込んで倒してしまい、PK。右に蹴ると決めていたであろうマフレズの容赦ないキックに、シュマイケルはノーチャンスでした。
3点めは21分、ジョアン・カンセロのグラウンダーに反応したシュマイケルがギュンドアンの足元に弾いてしまい、セントラルMFは前に蹴るだけでした。その3分後、またしてもティーレマンスがスターリングの足を引っかけ、PKをもらった7番が自ら右隅に収めました。4点めが入った時間は、10年前のあの試合とほとんど変わりません。
マン・シティの圧勝と思われた一戦は、後半開始10分から別なゲームに生まれ変わります。55分に右からロングフィードを出したのは、ハーフタイムにアヨゼ・ペレスと代わったカスターニュ。インターセプトしようとしたラポルテがスリップし、ジェームズ・マディソンのパスを受けたイヘアナチョがボックスの手前まで運んだとき、左からルックマンも上がり、3対1になっていました。
ラストパスをもらったマディソンがエデルソンの脇を抜いて4-1。ここまでは、ときどきある展開です。4分後にレスターの2点めが決まるまで、ずっとマン・シティがパスをまわしていました。レスターが自陣でボールを奪い、ジェームズ・マディソンがデブライネをかわしてイヘアナチョに預けると、きれいなスルーパスを受けたルックマンがゴール左に流し込みました。
ここからの5分も、9割はマン・シティボール。5-4-1で守るアウェイチームは、パスをつなぐシーンすらありませんでした。65分の速攻は、ジェームズ・マディソン、ルックマン、トーマスと左サイドで時間がかかってしまい、水色のシャツは9人が戻り切っていたのです。ところが…。
左でパス交換をかわした後、ジェームズ・マディソンがミドルレンジで右足一閃。虚を突かれたエデルソンが弾いたボールがバーに当たり、イヘアナチョの足元に戻ってきました。14番が押し込み、4-3。マン・シティの選手たちは、どこでケチャップの瓶が開いてしまったのか、わからなかったはずです。
こんな展開になるなら、いかにもアーセナルが勝ちそうなキャロー・ロードではなく、エティハドを先に見ておけばよかった…乱暴な結果論に支配されていた時間は、4分ほどでした。68分のCKをラポルテがヘッドで決めると、15分前まで存在していた秩序が戻ってきました。アーセナルの5ゴールを堪能し、ライブ観戦の試合選びは正解だったかもと思いながら、首位チームの結果を見ると、CKからルベン・ディアスがヘッドで落としたボールをプッシュしたスターリングのダメ押しゴールが足されていました。
マン・シティが1点差に迫られた悪夢のような10分を、何度も見返したのですが、「ジェームズ・マディソン、イヘアナチョ、ルックマンがプレイ選択もキックもタイミングも間違えなかった時間帯」としかいえません。4-3のままで、しばらく耐えられれば、勝負はわからなくなっていたでしょう。追い上げたチームにとって、ラポルテに決められた68分のゴールは激痛でした。
10年前、プレミアリーグ2位だった強者は、セットピースから3発喰らってまさかのドロー。今年のプレミアリーグ首位チームは、CKを活かして3発ゲットし、4点差から追いつかれるという失態を回避しました。最後に、一句。「乱打戦 セットピースに 要注意」。
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前半→後半の途中まで→後半の途中から、まるで別のゲームを見てるようでした。シティの選手が気を抜いたとかということはなく、リーズ戦のようなワンサイドゲームを目指していたと思います。むしろレスターのプレーヤが奮闘したけども最後には力尽きたという感じです。イヘアナチョはいい選手になりましたね。マディソンも切れずに自分をコントロールしてたし。
ティオテの訃報を聞いた時、真っ先に思い浮かんたのが、この同点ゴールでした。
ゴールの瞬間、揺れるセントジェームスパークと地鳴りのような歓声の中を走り抜けたティオテのゴールパフォーマンスは、未だに僕の脳裏に焼き付いています。
月日がたった今、僕の大好きなゴールをこのような多くの方が見られているブログに取り上げて下さり、本当にありがとうございました。