2023.01.17 マンチェスター・シティの話題
得点力、戦術、CB、交代策…まさかの連敗!絶対王者マンチェスター・シティに異変あり⁉
「率直にいおう。最初のゴールはジョークだ。僕はラシュフォードを見ていた。明らかにオフサイドだった。彼をオフサイドと見做してプレイしていたんだ」。2-1で敗れたマンチェスターダービーの後、「BBC」の「マッチ・オブ・ザ・デイ」のインタビューに応じたアカンジの言葉は、シティズン以外にもうなずいたファンが多かったのではないでしょうか。
カゼミーロが蹴る前にラインの裏に出ていたラシュフォードが、誰にも影響を与えていなければ、ゴールは認められます。しかしあのシーンは、10番がボールを追いかけていなければ、エデルソンは意を決して飛び出していたかもしれません。タイムアップの笛を聞いてからも、レフェリーに詰め寄っていたエデルソンとジョアン・カンセロの気持ちはよくわかります。
しかし、ブルーノのゴールがファールでも、昨季プレミアリーグ王者は3ポイントを持ち帰れなかったかもしれません。シュート数8対4、オンターゲット5対1、チャンスクリエイト4対1と、決定機の数はマンチェスター・ユナイテッドが上回っていたからです。デブライネのクロスから、グリーリッシュがヘッドで決めたシーン以外に、マン・シティにチャンスはありませんでした。
2023年になってからの5試合は2勝1分2敗。絶対的王者に異変が生じています。年明け初戦は、降格候補のボーンマスとウルヴスに連敗していたエヴァートンに1-1ドロー。シュート16本を放ちながら、枠内は3本に留まり、昨シーズンまでの名物だった終盤のラッシュはありませんでした。ハーランドのボールタッチは18回。パス成功は7本のみです。
スタンフォード・ブリッジのチェルシー戦も、12本のうちオンターゲット3本で0-1の辛勝。60分に投入されたグリーリッシュのグラウンダーを、同じタイミングで入ったマフレズがプッシュしたのが唯一のゴールです。
リターンマッチとなったFAカップ3回戦は、ブルーズがあまりにも消極的で4-0圧勝。ただしこの試合のゴールシーンには、マフレズのFKとPK2発が含まれており、オープンプレーはグラウンダーのコースを変えたフォーデンのみでした。
暗雲が垂れ込めていたチームがついに敗れたのは、カラバオカップ準々決勝のサウサンプトン戦でした。ポゼッション72%を取りながら、シュート数12対7、オンターゲット4対0とフィニッシュの数字で負けたのは、マンチェスターダービーと同じ傾向です。56分にグリーリッシュと代わって入ったハーランドは、タッチ6回、パス2本、シュート1本という散々なスタッツでした。
23分にショートカウンターからマーラに決められ、5分後にジャポネのループシュートがオルテガの頭上を越えて2-0。オンターゲットゼロでの敗戦は、2018年以降は1度もなかった珍事です。プレミアリーグ10節までで33ゴールだったチームは、直近5試合で7ゴールと得点力が激減。最も気になるのは、ボックスの両脇を崩して速いクロスを入れるシーンが減ったことです。
偽9番を採用していた昨季と比べると、クロスが入ったときにボックスに詰める人数が減り、ゴールがほしい展開での終盤の攻撃は、単調な放り込みになってしまっています。過去10試合における70分以降のゴールは、フラム戦のハーランドとチェルシー戦のマフレズだけで、いずれもPK。CLでは2回ある逆転勝利は、国内では8月のクリスタル・パレス戦が最後です。
昨季プレミアリーグでは、18節までで44ゴール9失点。今季は46ゴールを決めているものの、11節以降の9試合は13ゴールとペースダウンしており、失点は18と倍増しています。鉄壁だったルベン・ディアスとラポルテのCBコンビは日替わりとなり、カウンターからの失点が増えているのも懸念材料です。
アーリング・ハーランドは、最強チームの得点力をさらに高めるヒーローなのか、テンポのいいパスワークを強みとしてきたマン・シティの生態系を壊すモンスターと化しているのか。いずれにしても、少ないチャンスをきっちり活かす稀代のストライカーの存在をプラスにするのは、ペップ・グアルディオラの仕事です。
最近のゲームを見ていると、指揮官の決断にムラがあるように感じられます。FAカップのチェルシー戦と、ノーゴールだったサウサンプトン戦ではハーフタイムに2枚代え、3枚代えを敢行。その一方で、順調とは思えなかったエヴァートン戦は87分まで交代カードを使わず、逆転されてから14分あったマンチェスターダービーは、4枚を残してタイプアップとなっています。
今後のプレミアリーグ5試合のうち、3試合はトッテナム、トッテナム、アーセナル。優勝予想の大本命は、首位と5位のどちらに近づくのでしょうか。絶対的なゴールゲッターの獲得によって、決定力が高まったはずのチームは、相手が対策し始めた今こそが正念場です。
カゼミーロが蹴る前にラインの裏に出ていたラシュフォードが、誰にも影響を与えていなければ、ゴールは認められます。しかしあのシーンは、10番がボールを追いかけていなければ、エデルソンは意を決して飛び出していたかもしれません。タイムアップの笛を聞いてからも、レフェリーに詰め寄っていたエデルソンとジョアン・カンセロの気持ちはよくわかります。
しかし、ブルーノのゴールがファールでも、昨季プレミアリーグ王者は3ポイントを持ち帰れなかったかもしれません。シュート数8対4、オンターゲット5対1、チャンスクリエイト4対1と、決定機の数はマンチェスター・ユナイテッドが上回っていたからです。デブライネのクロスから、グリーリッシュがヘッドで決めたシーン以外に、マン・シティにチャンスはありませんでした。
2023年になってからの5試合は2勝1分2敗。絶対的王者に異変が生じています。年明け初戦は、降格候補のボーンマスとウルヴスに連敗していたエヴァートンに1-1ドロー。シュート16本を放ちながら、枠内は3本に留まり、昨シーズンまでの名物だった終盤のラッシュはありませんでした。ハーランドのボールタッチは18回。パス成功は7本のみです。
スタンフォード・ブリッジのチェルシー戦も、12本のうちオンターゲット3本で0-1の辛勝。60分に投入されたグリーリッシュのグラウンダーを、同じタイミングで入ったマフレズがプッシュしたのが唯一のゴールです。
リターンマッチとなったFAカップ3回戦は、ブルーズがあまりにも消極的で4-0圧勝。ただしこの試合のゴールシーンには、マフレズのFKとPK2発が含まれており、オープンプレーはグラウンダーのコースを変えたフォーデンのみでした。
暗雲が垂れ込めていたチームがついに敗れたのは、カラバオカップ準々決勝のサウサンプトン戦でした。ポゼッション72%を取りながら、シュート数12対7、オンターゲット4対0とフィニッシュの数字で負けたのは、マンチェスターダービーと同じ傾向です。56分にグリーリッシュと代わって入ったハーランドは、タッチ6回、パス2本、シュート1本という散々なスタッツでした。
23分にショートカウンターからマーラに決められ、5分後にジャポネのループシュートがオルテガの頭上を越えて2-0。オンターゲットゼロでの敗戦は、2018年以降は1度もなかった珍事です。プレミアリーグ10節までで33ゴールだったチームは、直近5試合で7ゴールと得点力が激減。最も気になるのは、ボックスの両脇を崩して速いクロスを入れるシーンが減ったことです。
偽9番を採用していた昨季と比べると、クロスが入ったときにボックスに詰める人数が減り、ゴールがほしい展開での終盤の攻撃は、単調な放り込みになってしまっています。過去10試合における70分以降のゴールは、フラム戦のハーランドとチェルシー戦のマフレズだけで、いずれもPK。CLでは2回ある逆転勝利は、国内では8月のクリスタル・パレス戦が最後です。
昨季プレミアリーグでは、18節までで44ゴール9失点。今季は46ゴールを決めているものの、11節以降の9試合は13ゴールとペースダウンしており、失点は18と倍増しています。鉄壁だったルベン・ディアスとラポルテのCBコンビは日替わりとなり、カウンターからの失点が増えているのも懸念材料です。
アーリング・ハーランドは、最強チームの得点力をさらに高めるヒーローなのか、テンポのいいパスワークを強みとしてきたマン・シティの生態系を壊すモンスターと化しているのか。いずれにしても、少ないチャンスをきっちり活かす稀代のストライカーの存在をプラスにするのは、ペップ・グアルディオラの仕事です。
最近のゲームを見ていると、指揮官の決断にムラがあるように感じられます。FAカップのチェルシー戦と、ノーゴールだったサウサンプトン戦ではハーフタイムに2枚代え、3枚代えを敢行。その一方で、順調とは思えなかったエヴァートン戦は87分まで交代カードを使わず、逆転されてから14分あったマンチェスターダービーは、4枚を残してタイプアップとなっています。
今後のプレミアリーグ5試合のうち、3試合はトッテナム、トッテナム、アーセナル。優勝予想の大本命は、首位と5位のどちらに近づくのでしょうか。絶対的なゴールゲッターの獲得によって、決定力が高まったはずのチームは、相手が対策し始めた今こそが正念場です。
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