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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「BBC」の評論家は2/3が本命予想!5連覇をめざす絶対王者マン・シティに潜む4つのリスク。

プレミアリーグ2024-25シーズンは、ペップとアルテタの一騎打ちか。毎年恒例の「BBC」の評論家たちによるTOP4予想は、マンチェスター・シティの5連覇と見ているのが19人、アーセナルの21年ぶりの戴冠は10人となっています。1年前は、ガナーズ推しはエレン・ホワイトのみ。最終節までペップの背中を追ったノースロンドンのクラブの評価が高まっています。

彼らがTOP4から外れるという大胆な予想はゼロ。3強の一角だったリヴァプールは、2位予想が2人で3位が22人。4番手のトッテナムは、ジャーメイン・ベックフォードが3位予想で、4位が9名です。その下がマンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、ニューカッスル。テン・ハフのチームが低評価なのは、相変わらず負傷者が多く不安定と見做されているからです。

今季のプレミアリーグの結末を占ううえで、最大のポイントとなるのは「マン・シティは今までの強さをキープできるのか?」でしょう。懸念材料は、主力の高齢化、前線の駒不足、モチベーション。昨シーズンが終わった直後に「退団に傾いている」と語った指揮官を筆頭に、新たなチャレンジを検討したメンバーが多いのが気になります。

33歳になったケヴィン・デブライネは早期に残留を表明しましたが、アル・ナスルと個人条件合意と報じられていたエデルソンが移籍しないと明言したのは、コミュニティシールドの直前でした。スペインの強豪クラブに資金があれば、6月に退団報道があったベルナルド・シウヴァも揺れていたかもしれません。

この夏のトランスファーマーケットで、サヴィオしか獲っていないのも気になるところです。フリアン・アルバレス、セルヒオ・ゴメス、リアム・デラップ、ハーウッド=ベリスら10人の売却で1億3600万ポンドを得ながら、ウインガー獲得で2100万ポンドしか使っていないのは、現有戦力でいけると考えていたからでしょうか。

昨季の公式戦で54試合19ゴール13アシストという素晴らしいパフォーマンスを披露したフリアン・アルバレスの離脱は激痛で、ブレイクするチャンスを得たといわれていたオスカー・ボブは、骨折で長期リタイアとなってしまいました。カルヴァン・フィリップスは、イプスウィッチにローン移籍が決定。手薄な前線と中盤センターは補強が必要です。

プレシーズンマッチでアピールしたジェームズ・マカティーとニコ・オライリーの成長は楽しみですが、抜けた主力の穴を埋めろというのは酷でしょう。トランスファーマーケットは、残り2週間。ターゲットと報じられたニューカッスルのアンソニー・ゴードン、レアル・マドリードのロドリゴ、クリスタル・パレスのエゼは、いずれも抵抗されて時間切れとなるリスクがあります。

さらにもうひとつ、プレミアリーグの財務規則違反を問われた115件の審議というやっかいな問題も抱えています。「ザ・タイムズ」によると、当初11月に予定されていた独立委員会の審問は9月に前倒しとなり、早ければ2025年の初頭、多少遅れたとしても3月には裁定が言い渡される可能性が高いそうです。

マン・シティが控訴すれば、判決を来季に倒せるかもしれませんが、勝ち点剥奪などのペナルティが具体的に報じられれば、チームには多大なストレスがかかるでしょう。カイル・ウォーカー、デブライネ、エデルソン、ベルナルド・シウヴァ…処分がなくてもラスト1年と思い定めていそうなベテランたちは、モチベーションをキープするのが難しくなるかもしれません。

プレシーズンマッチは1勝3敗。「若手主体なので戦績は気にする必要がない」という見方と、「主力が揃ってスロースタートとなる可能性がある」という懸念が同居しています。8月の3試合は、チェルシー、イプスウィッチ、ウェストハム。積極的な補強を続けるマレスカとロペテギのチームは要注意です。


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