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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

絶好調の首位VS大スランプの前年王者…マン・シティがリヴァプールに勝つ方法を考えてみる。

プレミアリーグ13節の日曜日のラストマッチは、過去1ヵ月で6連勝のチームと6戦未勝利のチームが戦います。6連勝といっても、ウィコム・ワンダラーズではありません。アルネ・スロット率いるリヴァプール。「アスレティック」のダンカン・アレクサンダー記者によると、リーグ2(4部相当)から上の92クラブで、マン・シティの連敗スタートから6戦全勝は2チームだけです。

「2024年11月は、フットボールの歴史上、サンマリノ代表がペップ率いるチームより多くの試合に勝つ唯一の月となるだろう」。イングランド人らしい言い回しは、わが国の言葉でいえば、「空前絶後」の4文字です。この間に世界中で1200万人を超える子供が生まれ、そのうちの19万7000人が将来、マン・シティのSNSアカウントをフォローする計算だそうです。

プレミアリーグ4連覇の王者が喫した連敗にまつわる数字を集めた記事に、ついついテンションが上がってしまい、前置きが長くなりました。開幕前は、アンフィールドのスロットVSペップが、絶好調と大スランプの対決となるとは誰も予想できなかったでしょう。レッズが勝った相手はブライトン、レヴァークーゼン、アストン・ヴィラ、レアル・マドリードと錚々たる顔ぶれです。

一方のペップは、トッテナム、ボーンマス、スポルティングCP、ブライトン、トッテナムにキャリア初の5連敗。ミッドウィークのフェイエノールト戦では「残り15分で3-0からドローに持ち込まれたCL史上初のゲーム」という記録まで作ってしまいました。明日の決戦でペップにベットするのは、ディープインパクトやアーモンドアイを外して3連単を買うより勇気を要します。

大方の予想は、スロットの勝ちでしょう。ただし事前の情報をチェックしてみると、ペップのオッズが若干下がりそうな雰囲気です。レアル・マドリード戦で負傷したコナテが、「これから回復のプロセスが始まる。最高の状態で帰ってくると約束したい」とポストしており、日曜日の最終ラインは、今季プレミアリーグで先発1試合のクアンサーになる可能性があります。

さて、ペップと選手たちは、負ければ11ポイント差というピンチを勝利でクリアすることができるでしょうか。ここからは、彼らが最強チームを倒すための戦い方について考えてみたいと思います。まずは先発メンバーです。度重なるミスでメンタルの状態が不安な選手は、久々の勝利を挙げるまでは外したほうがいいでしょう。

そうすると、左サイドはグヴァルディオラではなくナタン・アケです。そしてセンターには、フェイエノールト戦でベンチに戻ってきたルベン・ディアスを復帰させたいところです。2020年の入団以来、マン・シティのクリアの20%を占めるCBは、先発すれば相手のクロス成功率は19%で、70分で1失点。不在なら成功率は25%に上がり、60分で1失点と明確な差があります。

最終ラインに安定感をもたらすルベン・ディアスの存在は、ダルウィン・ヌニェスやファン・ダイクのヘッダー対策としても機能するはずです。右サイドで抜かれるシーンが増えたカイル・ウォーカーも、アンフィールドはスルーしてもらったほうがよさそうです。CBはアカンジとルベン・ディアス、左にナタン・アケで、右の偽SBはリコ・ルイスとなります。

そして懸案のアンカーは、状態がよければジョン・ストーンズ、厳しければフェイエノールト戦で素晴らしかったギュンドアン。左右のウイングは、ゴールに向かわないジェレミー・ドクとサヴィーニョは後半のゲームチェンジャーとして、グリーリッシュとフォーデンでいかがでしょうか。ハーランドの後方には、調子を上げてきたマテウス・ヌネスとデブライネを並べましょう。

戦術的には、「極端なハイラインの修正」「左右からのカットイン」「CBとアーノルドの間のスペースを活用」といったあたりがポイントです。先制できたら、レッズの中盤を自陣に引き込み、カウンターを狙うという戦い方も有効だと思います。ロバートソンの裏を狙い、ファン・ダイクを引っ張り出せれば、ゴールの可能性は一気に高まります。

勝てば5ポイント差で、いつもの後半戦のラッシュで追いつけるギャップになり、ドローで8ポイント差でも射程圏内でしょう。これまでは、多少の停滞は乗り越えてきました。今回は最大のスランプですが、首位との激突を契機として復活できるでしょうか。決戦のキックオフは日本時間で12月2日の1時。ペップの打ち手に注目です。(ルベン・ディアス 写真著作者/Creatina23)


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