2024.12.24 マンチェスター・シティの話題
ヴィラ戦は、なぜグリーリッシュにボールを集めたのか?マン・シティの得点力激減の理由を探る。
土曜日のアストン・ヴィラ戦を2-1で落とし、6位に転落したマンチェスター・シティは、日曜日にマンチェスター・ユナイテッドを0-3で屠ったボーンマスにもかわされ、現在は7位です。直近の公式戦12試合は1勝2分9敗。11月以降のプレミアリーグは1勝1分6敗で、この期間の戦績を抜き出すと、サウサンプトンに1ポイント及ばず最下位です。
ラスト5分まで1-0で勝っていたマンチェスターダービーとは対照的に、ヴィラ戦は開始直後から敗戦の匂いが漂っていました。グヴァルディオルがタッチミスしてマッギンに奪われ、パスを受けたジョン・デュランはオルテガと1対1。右隅へのシュートを何とかセーブしてCKとなると、マッギンのキックに合わせたパウ・トーレスのヘッドがGKの手を弾いてバーを叩きました。
最近のマン・シティを見ていると、ハイラインの裏を取られまくる守備もさることながら、攻撃の停滞も気になります。総じて左右のバランスが悪く、ウイング不在となった右サイドでカイル・ウォーカーが孤立することもあれば、左サイドがドリブラー任せになる時間帯もあります。ペップはなぜ、策を講じないのかとハラハラしながら見る試合が増えています。
ヴィラ戦の注目ポイントは、前半だけで15本を数えたグリーリッシュへのロングフィードです。「アスレティック」のトム・ハリス記者は、「中盤へのパスコースをプレスで切られたため、左サイドでフリーの10番を頼るシーンが増えた」とレポートしています。ヴィラを研究したうえでの戦術だったのか、あるいはそれしか選択肢を見出せなかったのか。おそらく、後者でしょう。
マン・シティの選手たちの平均ポジションを見ると、右サイドはベルナルド・シウヴァ、アカンジ、リコ・ルイス、フォーデンが密集しており、左はグリーリッシュが孤立しています。リコ・ルイスが偽SBとして中盤に加わったのに、コヴァチッチはセンターに絞っており、最初のミスで下がり気味となったグヴァルディオルと10番の間には大きなスペースがあります。
アグエロが前線にいた頃は、崩しのバリエーションが強みだったペップのチームは、ハーランドが来てからは、よくいえばシンプル、悪くいえばストライカー依存度が高まりました。それでも昨季までは、視野が広いロドリとエースの周辺で動くフリアン・アルバレスが変化をもたらしており、フォーデンやベルナルド・シウヴァがカットインしやすい状況を創っていました。
フリアン・アルバレスが去り、ロドリを失った今は、ジェレミー・ドクとサヴィーニョが単独行動のドリブラーと化しており、中央に人数を集められると攻めあぐむようになっています。プレミアリーグでのノーゴールが371日となったグリーリッシュは、前半に3本のシュートときわどいクロスがあったのですが、戦い方を読まれた後半は存在感を失ってしまいました。
ヴィラの最終ラインを崩すなら、相対するモーガン・ロジャースが中央に斬り込む右サイドのほうが狙い目でしょう。93分のゴールの決め手は、ボールを踏んでコケたディーニュですが、サヴィーニョとフォーデンのパスワークは迫力がありました。2-0となってから獰猛にシュートを打つようになったフォーデンを、もっと早く活かせていれば、違う展開に持ち込めていたはずです。
ハーランドが初めてボックス内でボールに触れたのは89分。唯一のシュートは90分を過ぎてからで、ボールタッチ19回とパス8本では「消されていた」というしかありません。デブライネを起用しなかったのは、なぜなのか。コヴァチッチをジェレミー・ドクというカードで2点差を埋めようとしたのなら、84分は遅すぎるでしょう。
バイエルンで大量に負傷者が発生し、CBがバトシュトゥバーだけになったときも、キミッヒを下げ、試合中に目まぐるしく戦い方を変えて勝ち続けた名将は、モチベーションを失ってしまったのでしょうか。次節のエヴァートンは、今やプレミアリーグNo.1の堅守ともいえるやっかいなチーム。直近7試合のうち6試合がノーゴールなのに、5試合がクリーンシートで1勝4分2敗です。
ニューカッスル、アーセナル、チェルシーとのゲームをゴールレスのドローに持ち込んだチームですが、トータル14ゴールは下から2番めです。11月以降で唯一ゴールを記録したウルヴス戦の4発は、DFのアシュリー・ヤング、MFのマンガラとオウンゴール2本。ストライカーが機能していないトフィーズに、0-2で敗れたら重症です。ペップの布陣と戦い方に注目しましょう。
ラスト5分まで1-0で勝っていたマンチェスターダービーとは対照的に、ヴィラ戦は開始直後から敗戦の匂いが漂っていました。グヴァルディオルがタッチミスしてマッギンに奪われ、パスを受けたジョン・デュランはオルテガと1対1。右隅へのシュートを何とかセーブしてCKとなると、マッギンのキックに合わせたパウ・トーレスのヘッドがGKの手を弾いてバーを叩きました。
最近のマン・シティを見ていると、ハイラインの裏を取られまくる守備もさることながら、攻撃の停滞も気になります。総じて左右のバランスが悪く、ウイング不在となった右サイドでカイル・ウォーカーが孤立することもあれば、左サイドがドリブラー任せになる時間帯もあります。ペップはなぜ、策を講じないのかとハラハラしながら見る試合が増えています。
ヴィラ戦の注目ポイントは、前半だけで15本を数えたグリーリッシュへのロングフィードです。「アスレティック」のトム・ハリス記者は、「中盤へのパスコースをプレスで切られたため、左サイドでフリーの10番を頼るシーンが増えた」とレポートしています。ヴィラを研究したうえでの戦術だったのか、あるいはそれしか選択肢を見出せなかったのか。おそらく、後者でしょう。
マン・シティの選手たちの平均ポジションを見ると、右サイドはベルナルド・シウヴァ、アカンジ、リコ・ルイス、フォーデンが密集しており、左はグリーリッシュが孤立しています。リコ・ルイスが偽SBとして中盤に加わったのに、コヴァチッチはセンターに絞っており、最初のミスで下がり気味となったグヴァルディオルと10番の間には大きなスペースがあります。
アグエロが前線にいた頃は、崩しのバリエーションが強みだったペップのチームは、ハーランドが来てからは、よくいえばシンプル、悪くいえばストライカー依存度が高まりました。それでも昨季までは、視野が広いロドリとエースの周辺で動くフリアン・アルバレスが変化をもたらしており、フォーデンやベルナルド・シウヴァがカットインしやすい状況を創っていました。
フリアン・アルバレスが去り、ロドリを失った今は、ジェレミー・ドクとサヴィーニョが単独行動のドリブラーと化しており、中央に人数を集められると攻めあぐむようになっています。プレミアリーグでのノーゴールが371日となったグリーリッシュは、前半に3本のシュートときわどいクロスがあったのですが、戦い方を読まれた後半は存在感を失ってしまいました。
ヴィラの最終ラインを崩すなら、相対するモーガン・ロジャースが中央に斬り込む右サイドのほうが狙い目でしょう。93分のゴールの決め手は、ボールを踏んでコケたディーニュですが、サヴィーニョとフォーデンのパスワークは迫力がありました。2-0となってから獰猛にシュートを打つようになったフォーデンを、もっと早く活かせていれば、違う展開に持ち込めていたはずです。
ハーランドが初めてボックス内でボールに触れたのは89分。唯一のシュートは90分を過ぎてからで、ボールタッチ19回とパス8本では「消されていた」というしかありません。デブライネを起用しなかったのは、なぜなのか。コヴァチッチをジェレミー・ドクというカードで2点差を埋めようとしたのなら、84分は遅すぎるでしょう。
バイエルンで大量に負傷者が発生し、CBがバトシュトゥバーだけになったときも、キミッヒを下げ、試合中に目まぐるしく戦い方を変えて勝ち続けた名将は、モチベーションを失ってしまったのでしょうか。次節のエヴァートンは、今やプレミアリーグNo.1の堅守ともいえるやっかいなチーム。直近7試合のうち6試合がノーゴールなのに、5試合がクリーンシートで1勝4分2敗です。
ニューカッスル、アーセナル、チェルシーとのゲームをゴールレスのドローに持ち込んだチームですが、トータル14ゴールは下から2番めです。11月以降で唯一ゴールを記録したウルヴス戦の4発は、DFのアシュリー・ヤング、MFのマンガラとオウンゴール2本。ストライカーが機能していないトフィーズに、0-2で敗れたら重症です。ペップの布陣と戦い方に注目しましょう。
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