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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

退団まで50日。プレミアリーグの危機を救ったケヴィン・デブライネに感謝の気持ちを込めて。

「マンチェスターのみなさん、これをご覧になって、この先がどうなるかは、おそらくおわかりでしょう。ですので、すぐに本題に入ります。私にとって、マンチェスター・シティの選手としてプレイする最後の数ヵ月になることをお知らせします」

「こういうことを書くのは容易ではありませんが、フットボールプレーヤーとして、いずれはこのような日が訪れることは、みなさんもご存じでしょう。その日が今、ここにやってきたのです。みなさんには真っ先に、このことをお伝えするべきです」


1週間前、ケヴィン・デブライネの去就に関する記事を配信したとき、既に覚悟はしていました。ただし、これほど早く退団の報に触れるとは思っていませんでした。チェルシーでのプレミアリーグデビューは、2013-14シーズンの開幕節のハル・シティ戦。ヴォルフスブルクを経て、マンチェスター・シティに移籍したのは2015年の8月でした。それから、10年が経とうとしています。

マン・シティで出場した公式戦は413試合。このクラブのMFとして、100ゴール以上を決めたのはコリン・ベルと彼だけです。プレミアリーグ優勝6回、FAカップ2回、リーグカップ5回。悲願のチャンピオンズリーグ制覇とクラブワールドカップの勝利は、忘れえぬ歴史の一幕です。UEFAスーパーカップ1回、コミュニティシールド3回。獲得したトロフィーは、17を数えます。

現地の記者たちは、声を揃えて「天才」と評しつつ、プレミアリーグの歴史における彼のポジションを論じています。「ジェラードとランパードのどちらが優れているかについて、意見が一致しないのに、どうしてデブライネがTOPにふさわしいといえるのか?」と書いたのは、「アスレティック」のサム・リー記者。残念ながら、人類はその答えを永遠に出せないでしょう。

「テレグラフ」のジェイソン・バート記者は、ベルギー代表のプレーメイカーを史上最高のプレーメイカーと称え、自身が選ぶTOP5で記事を締めています、デブライネ、スコールズ、ジェラード、ロイ・キーン、ヴィエラ。こういう話に触れると一気にテンションが上がり、対抗したくなってしまうのがマニアの悪いクセです。

デブライネ、セスク・ファブレガス、ダヴィド・シルヴァ、ジェラード、ランパード。記憶に残るMFというリストも添えられるなら、スコールズ、デヴィッド・ベッカム、メスト・エジル、パトリック・ヴィエラ、ブルーノ・フェルナンデス、ブライアン・ロブソンはそちらに入れさせていただきます。いや、この話は盛り上がってしまうので、別な場でやりましょう。

そう、デブライネです。プレミアリーグ118アシストは、162のライアン・ギグスに次ぐ歴代2位。2019-20シーズンには、ティエリ・アンリと並ぶシーズン最多の20アシストを記録しています。チャンスクリエイト830回も、セスクの846回に迫る歴代2位。ペップが残り8試合ですべて先発させれば、頂点に立てるかもしれません。

唯一の謎は、月間MVPゼロ。記録にも記憶にも残る不世出の天才プレーメイカーという表現に、違和感はないでしょう。ここ数年、マッチデイやコマーシャルの収入を伸ばしているクラブのオーナーたちは、彼に感謝しなければなりません。コロナ禍の最中、誰もが未来に不安を抱いていたなかで、プレミアリーグの再開を提案したのはデブライネでした。

2019-20シーズンがストップとなってから、3ヵ月。Zoomによるキャプテン会議が悲観的な声に支配されていたとき、ダヴィド・シルヴァの代理で参加していたデブライネのスピーチが場の空気を変えたそうです。無期限中止に傾きかけていたシーズンを、ゴールに導いたメッセージこそが、プレミアリーグにおける彼の最高のキラーパスといえるのかもしれません。

この議論を見守っていたプレミアリーグの関係者が、「彼には永遠に感謝の念を抱くことになるだろう」と語るほど圧倒的だったというエピソードに、胸が熱くなります。最後のエティハドは、5月18日のボーンマス戦。晴れやかな顔で、シティズンに別れを告げるであろう彼の表情を、しっかり見届けたいと思います。ありがとうのひとことは、そのときまで取っておきましょう。

「好むと好まざるとにかかわらず、お別れの時が来ました。スリ、ローマ、メイソン、ミケーレと私は、家族にとって大きな意味を持つこの場所に、言葉にできないほどの感謝の気持ちを抱いています。マンチェスターは、子供たちのパスポートに永遠に記載されるでしょう。そして、もっと重要なのは、私たちの心に刻まれているということです」

「ここはいつまでも私たちのホームです。この街、クラブ、スタッフ、チームメイト、友人、そして家族。この10年の素晴らしい旅に、どれほど感謝してもしきれません」


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