「My last as a Blue」…誇らしく、苦しかった11年。ヴァンサン・コンパニからの惜別の言葉。
公式戦360試合出場20ゴール、プレミアリーグでは265試合出場167勝50分48敗で18ゴール。入団初年度に10位だったクラブを、ダヴィド・シルヴァやセルヒオ・アグエロ、ヤヤ・トゥレらとともにTOP4の常連に引き上げました。コンパニの11年は、3つの時代に分かれるのではないでしょうか。2008年からの3シーズンは、トップクラブの仲間入りを果たすための「成り上がり期」。2010年から2014年までは、ロベルト・マンチーニやマヌエル・ペジェグリーニの下で最強の称号を得た「絶頂期」。直近の4年は、負傷に悩まされてシーズン20試合出場もままならなくなり、後進にポジションを譲った「苦難期」。私たちプレミアリーグファンにとっては、絶頂期に見せてくれた憎らしいほどの鉄壁の守備こそがコンパニですが、ご本人にとって最も忘れ得ぬ時代は、最後の数年なのでしょう。Facebookで発表した惜別のメッセージには、思い通りにプレイできなかった苦しみが滲み出ています。
「I will never forget how all Man City supporters remained loyal to me in good times and especially bad times. Against the odds you have always backed me and inspired me to never give up.(マン・シティのサポーター全員が、いい時期はもちろん、とりわけ悪い時期も忠誠を尽くしてくれたことを忘れることはないだろう。困難のなかでも、みなさんは常に私を後押しし、諦めないように奮い立たせてくれた)」
「A special word also to Pep and the backroom staff: you’ve been superb. You’ve followed me through so much hardship. You made me come back stronger every time. Thank you so much.(ペップとバックルームのスタッフにも、特別な言葉を捧げたい。あなたたちは素晴らしかった。多大な困難を乗り越えさせ、強さを取り戻せるようにしてくれた。本当にありがとう)」
「Community Shield Winners! Back 2 back League Cup Winners! Back 2 back Champions of England! FA Cup Winners!」。前人未到の国内トレブル、コミュニティシールド制覇、プレミアリーグとリーグカップの連覇を祝う書き出しで始まるメッセ―ジが伝えていたのは、苦しい時代に支えてくれた人々への感謝ばかりではありません。インテリジェンス溢れるキャプテンが、仲間たちをいかに愛していたか。マンチェスター・シティが、いかに離れがたい場であったか。私は、今季こそはリヴァプールに悲願のプレミアリーグ制覇を達成してほしかったのですが、長いメッセージを締める最後の数行に触れて、これでよかったのだと思いました。
「The end of this season couldn’t be more memorable.
I have lived the dream here.
I have learned so much the last 3 years.
From an incredible manager.
Pep Guardiola reignited my love for the game.
I’ve witnessed, participated, analyzed, absorbed, studied.
Man City play the football I want to play.
It is the football I want to teach and to see played.」
(今シーズンの終わりほど、記憶に残るものはないだろう。
私はここで夢を見続けて過ごした。
最後の3年で、多くのことを学んだ。
信じられないほどの力量を持つマネージャーから。
ペップ・グアルディオラはゲームに対する愛を再燃させてくれた。
見て、やって、分析して、学んだ。
マン・シティのフットボールは私がプレイしたいものだ。
教えたくなり、観続けたいフットボールだ)
リヴァプールの追撃を振り切り、優勝を確信したのは、37節のレスター戦で彼のスーパーミドルがゴール右隅に突き刺さった瞬間でした。
アンデルレヒトでプレーイングマネジャーとして戦う道を選んだレジェンドに、感謝とリスペクトを捧げたいと思います。11年間、ありがとうございました。あなたが統率したマン・シティは、いつも素晴らしいチームでした。
「We’ve just seen the close of an incredible season. My 11th as a Blue. And I cannot believe I’m writing this but … also my last as a Blue. 」
彼の心の奥底にある寂しさや晴れやかさを理解するまではできないとしても、私たちは同じような気分の一端を共有できているのではないでしょうか。素晴らしいシーズンが幕を閉じました。あなたを観続けて11年。今、そのメッセージを読んでいるのが信じられないけれど…あなたがブルーでいる最後の時。
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更新ご苦労様です。
レッズサポの私はコンパニといえば、ロジャーズ時代のアンフィールドでのゲームでのボックス内でのクリアミスからコウチーニョに決められた時と今シーズンのレスター戦でのレッズに引導を渡したミドルシュート。この2つです。共にシティが優勝したシーズン。コンパニがいるとゴール前は鍵がかかる感じがするDFだったと思います。素直にいい選手だと思います。次のキャリアも応援したくなります。プレミアで観られなくなるのは寂しくなりますが、アンデルレヒトでも輝くことを期待します。
退団するかもとは思ってましたがまさか監督になるとは思いませんでした
どこも報じてなかったので驚きです
コンパニのようなキャプテンシーのある選手がシティにはいなのでこれからどうなるのか不安です
ヤヤ、コンパニが退団し来季はダビドシルバが契約満了で退団するでしょう
名残惜しいでしが新しいシティに期待したいです
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FAカップの記事でコメントしようかと思いましたが、管理人さんならきっと個別に記事書いて下さると思い待っていたら早速!ありがとうございます。
欲を言えばビッグイヤーを掲げるヴィニーを見たかったですが、国内トレブルを達成し、リーグ優勝をに近づく大仕事をした今が完璧なタイミングなんでしょうね。
ユナイテッドサポの管理人さんや今期しのぎを削ったリヴァプールサポの方から賞賛して頂けるキャプテンを誇りに思います。
彼自身はベルナルドのキャプテンシーに期待しているようですが、来季はひとまず他のベテラン勢が継ぐのかな。コンパニの退団、CL出場資格の件など色々心配事はありますが、割と静かな選手が多いシティなので熱い選手にキャプテンをやってほしいですね。
レスター戦後のセレモニーでは何も発表せず、ただ涙を流してましたので少し覚悟はしてましたが寂しいですね。まだまだ一線級でプレイ出来るので一年ぐらい延長しないかなと思っていたのですが。人格、キャプテンシー、技術、シティ愛全てを揃えた素晴らしいキャプテンでした。黄金期のシティを支えてくれてありがとう。アンデルレヒトでの二足のわらじ、頑張ってください。そしていつの日かシティに戻ってくる日を待っています。