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決断はCL次第…地元メディアが「ペップが今季限りで辞任の可能性あり」とレポート!

「マンチェスター・イブニング・ニュース」が、ペップ・グアルディオラ監督が今季限りで辞任する可能性があると報じています。バルセロナとバイエルンでリーグ優勝3回ずつ、マンチェスター・シティでプレミアリーグ連覇と国内トレブルを達成した稀代の名将は、ドイツでは果たせなかった自身3度めのチャンピオンズリーグ制覇が最大のミッション。2019‐20シーズンのプレミアリーグでは、全勝のリヴァプールに8ポイント差をつけられているものの、ラクなグループに入ったCLは予定通りの連勝スタートです。

イングランドにおける戦績は135勝26分25敗。勝率72.6%はバルサ時代を0.1%上回っており、3季連続でCLベスト4を逃していても、当代No.1の指揮官に彼を推す評論家は少なくないでしょう。並の監督なら絶対にやめない水準の強さをキープしている指揮官は、何が起こると辞任を決断するのでしょうか。

What Pep Guardiola has told Man City chairman about when he will leave the club(ペップ・グアルディオラがマン・シティのチェアマンに、クラブを去るかもしれないと伝えた)」と題された記事は、「タイトルを争えないレベルに落ちるか、チャンピオンズリーグで進化を遂げられなかった場合」と報じています。マン・シティの上層部が掲げているCLにおける高い目標を4年連続で外すのは、個人としても現場の責任者としても受け入れられないと考えているのでしょう。見出しにもある通り、既にアルドゥーン・アル・ムバラク会長にも不退転の決意を話しているようで、CLのラウンド16で足をすくわれれば、シーズン終了を待たずに残念なアナウンスがあるかもしれません。

最高のボスが辞任すれば、わが世の春を謳歌していたマン・シティは、一気に過渡期と呼ばれる状況に突入することになるでしょう。33歳になったダヴィド・シルヴァは、9年めとなる今季限りでプレミアリーグから離れると公言しており、31歳のアグエロも「残り2年となった契約を全うしたら、母国のインディペンディエンテに復帰することを考えている」と語っています。プレミアリーグ247試合172ゴールの絶対的エースが抜けた穴は、簡単には埋まらないでしょう。そのうえレロイ・サネがドイツに戻り、スターリングにスペインから声がかかれば、プレミアリーグ最強王者は一気にモデルチェンジを図らなければならなくなります。

バルセロナで4年、バイエルンは3年。燃え尽きる前にクラブを離れるという選択肢を取ってきた名将は、マンチェスター・シティで4シーズンめを戦っています。今季、チャンピオンズリーグを制覇したとしても、2021年までの契約を延長する可能性は極めて低いのではないでしょうか。マン・シティのみならず、プレミアリーグ全体に変革をもたらしたイノベーターのリタイアは、放映権料で潤うリーグの未来に影を差します。圧勝続きの水色のシャツを毎週観ていると、あの監督が出ていってくれればと悪態をつきたくなるのですが(苦笑)、いざ物騒なニュースに触れると、「ペップがいないプレミアリーグを今までのように楽しめるだろうか」という不安が押し寄せてきます。

とはいえ、私たちにできることは、ダヴィド・シルヴァ、アグエロ、ペップがいるマンチェスター・シティを存分に満喫することだけです。チャンピオンズリーグのベスト8が、リヴァプールVSペップとなればテンションが上がります。クロップが敗れればCL連覇の夢が絶たれ、ペップが2年前のリベンジを果たせず返り討ちに遭えば…。スポーツは残酷なエンタ―テインメントで、戦う者たちが失うものが大きければ大きいほど、ファンは熱狂するものです。ペップは、イングランドにおけるチャレンジにどこでピリオドを打つのでしょうか。静かにカウントダウンが始まっているのは間違いなさそうです。

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“決断はCL次第…地元メディアが「ペップが今季限りで辞任の可能性あり」とレポート!” への3件のフィードバック

  1. CITIZEN より:

    毎度楽しい更新ありがとうございます。
    個人的には、ペップシティの長期政権を望んでいますが…どこか心の中で、長居は無いな、と高を括っています。彼のポリシーであったり、考えや価値観を尊重したいところです。数年後に、ペップを敵に回した、水色チームの闘いも楽しみだったりします。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    少し記事からそれますが、ファーガソンやベンゲルなどを高く評価し、時折、一部の名将に長期政権を築けないとケチがつけられることがありますが、あれは意味がありますかね?
    ペップやモウリーニョ、コンテなど短期的にクラブを強くして、数年後また別のクラブで成功をおさめるということを繰り返せる監督は、別に長期政権築く能力なんていらないと思うんですが…。
    ユベントスがサッリでポゼッションの素地を作ってペップに完成させるんじゃないかなんて妄想がありますが、ペップが晩年となるロナウドを駒にしてCL優勝なんてするとしたら特上のロマンが。
    スペイン、ドイツ、プレミア、と来たら最後はね…(笑)

  3. ペップの街 より:

    ペップの胸の内は分かりませんが、長期になるとは誰も思ってないでしょう。今季か、せいぜいで来季か。
    今の素晴らしいシティのチームでCL獲らせてあげたいんですけど。

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