2020.08.06 マンチェスター・ユナイテッドの話題
デ・ヘアVSディーン・ヘンダーソン…マンチェスター・ユナイテッドに正GK論争が勃発⁉
FAカップ制覇を果たして号泣するエミリアーノ・マルティネスを見て、心の底からよかったと思いました。ブエノスアイレスの南西に位置するマル・デル・プラタという港町で育ち、貧しかった家族を助けたいという一心でアーセナルのユースチームに入団したのは2009年でした。16歳だったアルゼンチンU-17代表GKを獲得するためにアーセナルが支払ったのは、40万ポンド。2012年にトップチームに昇格してからは第3GKが定位置で、オックスフォード、シェフィールド・ユナイテッド、ロザラム、ウルヴス、ヘタフェ、レディングに貸し出される「ローン地獄」に陥っていました。
2014-15シーズンに、シュチェスニーとオスピナが両方負傷リタイアという時期があり、リーグ戦4試合に出場。2017年4月のウェストハム戦とクリスタル・パレス戦にも出場していますが、1年前まではプレミアリーグ通算6試合7失点という記録しか残せていませんでした。ベルント・レノの負傷で出番がまわってきた昨季は、忘れられないシーズンになったはずです。プレミアリーグ9試合5勝1分3敗、9失点。ヨーロッパリーグのグループステージ6試合と、FAカップ全試合に出場した第2GKは、ウェンブリーでトロフィーを掲げるという極上のステージを体験することができたのです。
高校生の頃、選手権の1回戦で負ける弱小チームでGKをやっていた者として、ポジション争いの厳しさや試合に出られない時期の苦しさはよくわかります。エミリアーノ・マルティネスを称えたい最大のポイントは、8年という長い時間をサブのGKとして過ごしながら、腐らず投げ出さず、アーセナルに居続けたことです。彼のセービングを見た多くのプレミアリーグファンが、「下位クラブなら間違いなくレギュラー…」と息を呑んだのではないでしょうか。下部リーグのクラブを転々としていたGKのキャリアに、世界最古のトーナメント制覇という輝かしい1行が刻み込まれた瞬間を見られたのは幸せなことだと思えました。
マンチェスター・ユナイテッドにも、絶対的守護神の厚い壁を崩せないGKがいますが、こちらはトップチームデビューから5年めでチャンスをつかみかけています。2シーズン連続で、シェフィールド・ユナイテッドに貸し出されたディーン・ヘンダーソン。14歳のときにユースチームに加わった逸材は、デ・ヘアの活躍を見上げながら各年代の代表に選ばれ続け、2018年6月に入団したレンタル先で開花しました。初年度でプレミアリーグ昇格に貢献すると、2019-20シーズンはマン・ユナイテッド戦以外の全試合に出場。デ・ヘアの73.6%を上回る75.2%というセーブ率を記録したGKを見て、サポーターや評論家は「デ・ヘアとどっちが上!?」と論争を始めています。
「1度や2度のミスであれば、みんな『OK、OK!』だろう。しかし今は、交代を考えるタイミングだ。デ・ヘアはミスをし続けている。ヘンダーソンは将来No.1になれると考えるなら、マンチェスター・ユナイテッドに復帰させるべきだと思う。もちろん、ベンチに座らせるためじゃない。呼び戻すならレギュラー。そうでなければ引き続きローン移籍で経験を積ませたい。守護神交代の時が来たと聞かれれば、イエスだ。今こそ、その時だ」(アラン・シアラー/BBCより)
「ダヴィドの衰えは、周囲がいうほどではない。彼は今でもトップのGKだ。アリソンとエデルソンがそれぞれのクラブで見せていることが、彼の評価を難しくしたが、それでもトップであることに変わりはない」「出来がよかった5~6年と比べるとミスが目立った。でもそれは、彼の前に落ち着きのない守備陣がいて、その影響を受けているからだろう」(ライアン・ギグス/プレミアリーグ・プロダクションズより)
2023年まで契約を残しているデ・ヘアに対して、ディーン・ヘンダーソンは契約延長交渉の真っ最中。2週間以内に、欧州のGKのなかでもトップクラスのサラリーとなる5年契約が締結される見通しと報じられています。「23歳の新鋭は、自分をレギュラーにするか、売却するかの二択を迫っている」…こんなことを書くのは、もちろん「ザ・サン」ですが、議論をやめない外野の気分を代表するテーマであることは間違いありません。レギュラー争いとなったら、メンタルが弱いデ・ヘアが負けちゃいそうですね…。衰えではなくハートの問題と見ている私としては、「マンチェスター・ユナイテッドはデ・ヘア、シェフィールド・ユナイテッドにディーンでもう1年」がいいのではないかと思います。
というわけで、セルヒオ・ロメロには、「来年もよろしくね!FAカップはまかせた」といいたいです。彼もつらいでしょう。マンチェスター・ユナイテッドに入団してから、プレミアリーグ、FAカップ、リーグカップの60試合中36試合でクリーンシート。2019-20シーズンの公式戦16試合中11試合をクリーンシートで終わらせているのに、プレミアリーグだけでなく、論争にも出場させてもらえないとは…。(ディーン・ヘンダーソン 写真著作者/Jrppezza)
2014-15シーズンに、シュチェスニーとオスピナが両方負傷リタイアという時期があり、リーグ戦4試合に出場。2017年4月のウェストハム戦とクリスタル・パレス戦にも出場していますが、1年前まではプレミアリーグ通算6試合7失点という記録しか残せていませんでした。ベルント・レノの負傷で出番がまわってきた昨季は、忘れられないシーズンになったはずです。プレミアリーグ9試合5勝1分3敗、9失点。ヨーロッパリーグのグループステージ6試合と、FAカップ全試合に出場した第2GKは、ウェンブリーでトロフィーを掲げるという極上のステージを体験することができたのです。
高校生の頃、選手権の1回戦で負ける弱小チームでGKをやっていた者として、ポジション争いの厳しさや試合に出られない時期の苦しさはよくわかります。エミリアーノ・マルティネスを称えたい最大のポイントは、8年という長い時間をサブのGKとして過ごしながら、腐らず投げ出さず、アーセナルに居続けたことです。彼のセービングを見た多くのプレミアリーグファンが、「下位クラブなら間違いなくレギュラー…」と息を呑んだのではないでしょうか。下部リーグのクラブを転々としていたGKのキャリアに、世界最古のトーナメント制覇という輝かしい1行が刻み込まれた瞬間を見られたのは幸せなことだと思えました。
マンチェスター・ユナイテッドにも、絶対的守護神の厚い壁を崩せないGKがいますが、こちらはトップチームデビューから5年めでチャンスをつかみかけています。2シーズン連続で、シェフィールド・ユナイテッドに貸し出されたディーン・ヘンダーソン。14歳のときにユースチームに加わった逸材は、デ・ヘアの活躍を見上げながら各年代の代表に選ばれ続け、2018年6月に入団したレンタル先で開花しました。初年度でプレミアリーグ昇格に貢献すると、2019-20シーズンはマン・ユナイテッド戦以外の全試合に出場。デ・ヘアの73.6%を上回る75.2%というセーブ率を記録したGKを見て、サポーターや評論家は「デ・ヘアとどっちが上!?」と論争を始めています。
「1度や2度のミスであれば、みんな『OK、OK!』だろう。しかし今は、交代を考えるタイミングだ。デ・ヘアはミスをし続けている。ヘンダーソンは将来No.1になれると考えるなら、マンチェスター・ユナイテッドに復帰させるべきだと思う。もちろん、ベンチに座らせるためじゃない。呼び戻すならレギュラー。そうでなければ引き続きローン移籍で経験を積ませたい。守護神交代の時が来たと聞かれれば、イエスだ。今こそ、その時だ」(アラン・シアラー/BBCより)
「ダヴィドの衰えは、周囲がいうほどではない。彼は今でもトップのGKだ。アリソンとエデルソンがそれぞれのクラブで見せていることが、彼の評価を難しくしたが、それでもトップであることに変わりはない」「出来がよかった5~6年と比べるとミスが目立った。でもそれは、彼の前に落ち着きのない守備陣がいて、その影響を受けているからだろう」(ライアン・ギグス/プレミアリーグ・プロダクションズより)
2023年まで契約を残しているデ・ヘアに対して、ディーン・ヘンダーソンは契約延長交渉の真っ最中。2週間以内に、欧州のGKのなかでもトップクラスのサラリーとなる5年契約が締結される見通しと報じられています。「23歳の新鋭は、自分をレギュラーにするか、売却するかの二択を迫っている」…こんなことを書くのは、もちろん「ザ・サン」ですが、議論をやめない外野の気分を代表するテーマであることは間違いありません。レギュラー争いとなったら、メンタルが弱いデ・ヘアが負けちゃいそうですね…。衰えではなくハートの問題と見ている私としては、「マンチェスター・ユナイテッドはデ・ヘア、シェフィールド・ユナイテッドにディーンでもう1年」がいいのではないかと思います。
というわけで、セルヒオ・ロメロには、「来年もよろしくね!FAカップはまかせた」といいたいです。彼もつらいでしょう。マンチェスター・ユナイテッドに入団してから、プレミアリーグ、FAカップ、リーグカップの60試合中36試合でクリーンシート。2019-20シーズンの公式戦16試合中11試合をクリーンシートで終わらせているのに、プレミアリーグだけでなく、論争にも出場させてもらえないとは…。(ディーン・ヘンダーソン 写真著作者/Jrppezza)
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マルティネスですが、下位クラブではなくヨーロッパのメガクラブ以外ならどこでもレギュラー争い出来るんではないでしょうか?
クロス対応、足元は技術はレノよりありますし、安定感もあります。
レノが帰って来たら悩むでしょうね。
レノとマルティネスがハイレベルなキーパー争いをしてくれるので、嬉しい悩みですね。
アルムニアのころにずっとキーパーが弱点と言われていたころが懐かしいです。