ありがとうファン・ペルシ。プレミアリーグ優勝への道が開けた、忘れえぬハットトリック!
マンチェスター・ユナイテッドサポーターとしては、この3年間のプレミアリーグ58ゴールという活躍と、2012-13シーズンの優勝を感謝しなければなりません。3季前の独走優勝は、ありえないところからの強引なシュートを次々と決め、神がかっていたファン・ペルシなくして実現できないものでした。後ろにはデ・ヘアとリオはいたものの、2011年まで不動のCBだったヴィディッチの出場は19試合。シーズン中に40歳になったギグス、39歳のスコールズに頼らなくてはならない中盤は脆弱で、新戦力だった香川真司は負傷で前半戦の過半を棒に振り、潰瘍性大腸炎のフレッチャーは3試合にしか顔を見せられませんでした。前年、27ゴールを挙げてファン・ペルシと得点王を争ったルーニーは、半分以下の12ゴール。マンチェスター・ユナイテッドの行き詰まりは、このシーズンから始まっていたのです。サー・アレックス以外に、この顔ぶれでプレミアリーグを勝ちきれる監督はいなかったでしょう。そしてまた、誰がこの苦しいシーズンを優勝という結果に導いてくれたのかは明らかです。
ファン・ペルシについて、もうひとつ思うのは、彼が2012年8月に移籍金2400万ポンド(当時のレートで約44億円)でマンチェスターにやってきていなかったら、サー・アレックス・ファーガソン監督と香川真司は、まったく別な人生を辿っていたのではないかということです。前季のプレミアリーグ得点王がいないチームなら、香川真司はトップのルーニーのすぐ後ろに入って、人を使うのがうまいルーニーのお膳立てでもっとゴールを重ねていたはずです。ルーニーが最前線を任されていたら、サー・アレックスとの関係も悪化しなかったかもしれません。ただしこのシーズンに優勝したのは、本命だったマンチェスター・シティか、あるいはファン・ペルシがピークを迎えたアーセナルだったのではないかと思います。そうなると、優勝を逃して有終の美といかなくなったサー・アレックスはもう1年指揮官を続け、適切な補強に動いていたのではないでしょうか。今頃は、7番だったかどうかはともかく、軽くなった背番号を付けた香川真司はマンチェスター・ユナイテッドで4シーズンめの準備に入り…。
すべては、歩けなかったもうひとつの道。重々承知していても、失意のうちにドイツに戻った香川真司と、慌てて大量移籍に走らざるをえなくなったマンチェスター・ユナイテッド、そして今回、チームの性急な改革のなかで追われるようにプレミアリーグを去ることになったファン・ペルシの運命について、あれこれ考えてしまいます。
現実に戻りましょう。ファン・ペルシには、トルコでもうひと花、咲かせていただければと思います。ありがとうございました。2012年9月2日、李忠成がベンチにいたサウサンプトンとの一戦でのハットトリックを、私は忘れることはないでしょう。ランバートとシュナイデルランにヘッドで決められ1-2とされた負け試合で、自らPKを外したのを帳消しにするラスト3分からの2発。1回めの同点ゴールとなったワントラップボレー、リオのヘッドがポストに当たったところを詰めた2点め、ナニのCKにニアで合わせた決勝ヘッドは、いずれも完璧でした。この勝利は、プレミアリーグ優勝へのルートを切り開いた大事な勝ち点3だったと思います。フェネルバフチェとは、確かチャンピオンズリーグの予選プレーオフで当たる可能性があるんですよね。そのときは拍手で迎えますので、どうぞ、お手柔らかに。
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去り行く功労者に対する、素晴らしく美しい送辞のお言葉。
素直に感動しました。
この記事が読めて良かったと心から思います。
ありがとうございました。
更新ご苦労様です。
ファン・ペルシにはいい意味で嫌な思い出しかないです。ゲーム中消えていたと思ったら、最後にゴール入れられて終了とか、、、キレキレの状態でゴール量産とか、、、。まさにこれぞストライカーと言う選手でした。
プレミアからまた一人素晴らしい選手が去りゆくのは残念ですが、レッズサポの私でも拍手で送り出したいと思います。
キジトラさん>
こちらこそ、ありがとうございます。精進いたします。
Mackiさん>
ガナーズ最後の年と、マン・ユナイテッド初年度はすごかったですよね。あれだけ危険な選手が、2年連続プレミアリーグフル出場でしたし。