もうすぐ1000億円!ユニフォーム売上好調のマンチェスター・ユナイテッドが四半期決算発表
サッカークラブの収益の三本柱は商業収入、マッチデイ収入(チケットや飲食、グッズ販売など)、放映権収入ですが、マンチェスター・ユナイテッドはこれらすべてを順調に伸ばしているようです。昨季同時期比25.4%UPとなる7120万ポンド(約133億円)の商業収入で大きいのは、アディダスをはじめとするスポンサー料の増額。プレミアリーグにチャンピオンズリーグが加わったことによってマッチデイは75%UPの2640万ポンド(約49億円)となっており、放映権料も64.3%UPの2760万ポンド(約52億円)と大幅増です。ユニフォームやグッズの収益に関しては、半ば残念ながら2年連続で背番号7が新しい選手になったことが影響しているようです。イギリスのスポーツグッズ販売サイト「Kitbag」が集計した選手別の販売枚数を「デイリー・ミラー」が伝えているのですが、マンチェスター・ユナイテッドの新加入選手、デパイとシュヴァインシュタイガーがメッシ、クリスティアーノ・ロナウドのすぐ後ろにつけています。
【スポーツグッズ販売サイト「Kitbag」 ユニフォーム販売枚数TOP10】
1位/リオネル・メッシ(バルセロナ)
2位/クリスティアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)
3位/メンフィス・デパイ(マンチェスター・ユナイテッド)
4位/バスティアン・シュヴァインシュタイガー(マンチェスター・ユナイテッド)
5位/エデン・アザール(チェルシー)
6位/ウェイン・ルーニー(マンチェスター・ユナイテッド)
7位/ネイマール(バルセロナ)
8位/セルヒオ・アグエロ(マンチェスター・シティ)
9位/アレクシス・サンチェス(アーセナル)
10位/フィリペ・コウチーニョ(リヴァプール)
ざっくりではありますが、以前にユニフォーム販売の収益について手元で試算したことがあるのですが、900万ユーロ(約12億1000万円)と報じられたシュヴァインシュタイガーの移籍金は、ユニフォームと各種グッズ販売の利益で単年で回収できてしまうはずです。さらに、プロモーション効果まで考えれば、人気選手の獲得による収支は実質プラスになっている場合もあるでしょう。ウッドワードCEOや、レアル・マドリードのペレス会長が毎年のように大物選手を獲得するのは、チーム強化だけでなく収益面まで考慮してやっているのだと思われます。マンチェスター・ユナイテッドの四半期利益は、移籍収支のマイナスや人件費増額で昨季の890万ポンド(約17億円)から500万ポンド(約9億円)と下がっていますが、営業利益ベースで年間30億円以上のキャッシュが創出できる見通しがあれば、減額については何も気にしていないものと思われます。
こういう数字を見ると、チャンピオンズリーグのベスト16とベスト8の差分よりも、プレミアリーグの4位と5位の違いのほうが経営に与えるインパクトが大きいのは明確で、クラブが内向きになるのもわかるんですけどね…。クラブの収益に関するニュースに触れると、欧州でも国内でもそれなりの結果を出し続けてきたサー・アレックス・ファーガソンさんやヴェンゲル監督の偉大さをしみじみ感じるのであります。
とはいえ今季、プレミアリーグ勢が欧州でめざましい活躍ができなければ、UEFAの国別ランキングでイタリアに抜かれて大事な椅子を1枠失ってしまうわけで、とりわけヨーロッパリーグ勢には、フィオレンティーナやナポリがいいので負けずにがんばってください!とお願いする次第でございます。欧州におけるポジションを失ったり、放映権バブルが弾けたりしたときに、いちばん苦しむのは恩恵が大きいプレミアリーグですので。ここからいろいろ考えを巡らすと、「ウインターブレイクを入れるなど、より欧州で勝ちにいけるような環境を整備したほうがいいのではないか」という話に行き着きます。FAのみなさん、ファンとしては毎週試合があるのがうれしいのは確かなのですが、クラブの売上が好調なうちに、何とかしませんか?
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