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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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カラバオカップ準決勝の「静かなMVP」…マン・ユナイテッドの中盤を変えたカゼミーロの影響力。

カラバオカップ準決勝は、マンチェスター・ユナイテッドがノッティンガム・フォレストを2試合トータル5-1で下してファイナル進出。最後にトロフィーを獲得したのは、ズラタン・イブラヒモヴィッチが素晴らしかった2017年で、ニューカッスルに勝てば6年ぶりの戴冠となります。

今回のホーム&アウェイは、カゼミーロがいかに重要な存在かを存分に味わう180分でした。シティ・グラウンドのファーストレグでは、6分に自陣左サイドでラシュフォードにパスを通し、アシストを記録。ヴェグホルストの初ゴールにつながるアントニーのシュートをお膳立てしたのも、右から攻め上がった18番でした。

初戦は0-3。オールド・トラフォードに戻ったセカンドレグも、先制ゴールを生んだのはカゼミーロです。ボリのパスをカットしたのは73分。マルシアルにダイレクトで通した緩い縦パスは秀逸でした。3対1のカウンター。9番のラストパスが甘く、ラシュフォードが打つ前にマッケンナに触られますが、ボールはマルシアルの前にこぼれ、左足のシュートが右隅に吸い込まれました。

カゼミーロとエリクセンがセンターに並んでいるのを見て、ときどき心を震わせていました。スパーズ時代からファンだった天才プレーメイカーと、CLを5回制した百戦錬磨のセンター…私にとっては最高のコンビです。レアル・マドリードからやってきたMFについては、当初は移籍金6000万ポンドは高すぎるという批判がありましたが、今は称賛の声で上書きされています。

彼とブルーノ・フェルナンデスが同時に先発した20試合は、17勝3分で無敗継続。クリーンシートが12試合で、2失点を喫したのはELのオモニア・ニコシア戦のみです。どちらかがキックオフのピッチにいなければ、7勝6敗という並のチーム。3-1で完敗したアーセナル戦と、6-3惨敗のマンチェスターダービーは、いずれもカゼミーロ抜きでスタートしています。

相手のチャンスの芽を摘む先読み力、攻撃にアクセントをもたらすスローとクイックの使い分け、前線を動かす長短のフィード…とりわけ素晴らしいのは、ボールを奪った直後の判断スピードです。マンチェスター・ユナイテッドがリーグNo.1のカウンター成功数を記録しているのは、瞬時に出しどころを見つけるブラジル代表MFがいるからでしょう。

「チームメイトやスタッフには本当に助けられている。英語は難しいけど、上達するよう努力している。ジョン(・マータフ)をはじめ、僕をここに連れてくるための尽力に感謝している。マンチェスターでの生活はとても快適でハッピー。15歳の子供のように、すべての瞬間を楽しんでいる。でも、いちばん大事なのはチームの成長を見届けることだ」

フレッジが元気になったのも、ブラジル代表でコンビを組むカゼミーロ効果でしょう。アンディ・キャロルのひどいタックルでエリクセンを失った今、ベテランMFへの期待はさらに高まっています。マクトミネイ、フレッジ、ザビッツァーをうまく動かし、マンチェスター・ユナイテッドの中盤に安定とテンポをもたらしていただければと思います。


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