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テン・ハフは続投か?解任なら誰がベスト?「テレグラフ」のファン投票の結果をチェック!

チェルシーはレスターを昇格させたエンツォ・マレスカと合意寸前と報じられ、キーラン・マッケンナはイプスウィッチと長期契約を結ぶと伝えられています。テン・ハフ監督の去就は依然として決まっておらず、マンチェスター・ユナイテッドは次期監督候補と話し合ったうえで、最終的なジャッジをするのでしょう。

直近の動向を受けて、「テレグラフ」が候補者を洗い出しています。バイエルンの連覇を止めてしまったトゥヘル、チェルシーと決別したポチェッティーノ、ユーロ2024で母国の指揮を執るサウスゲート、ブライトンを欧州に導いたデ・ゼルビ。トーマス・フランク、ミチェル、ルイス・アモリムの可能性はゼロに近いといっていいでしょう。

ジェームズ・ダッカー記者とマイク・マグラス記者は、それぞれのアドバンテージをまとめています。突如フリーになったポチェッティーノは、今回の人選を長引かせる理由になっているのかもしれません。過去に何度もマン・ユナイテッドとニアミスした指揮官は、トッテナム時代に若手育成の手腕を評価されており、スター揃いのパリを仕切った経験も強みのひとつです。

「テレグラフ」の記者たちは、INEOSのサー・デイブ・ブレイルスフォードとの関係もプラス材料としていますが、経営ボードとのリレーションはサウスゲートのほうが上でしょう。SDに就任予定のダン・アシュワースとともにFAで働いた経験があり、ブレイルスフォードとも面識があるイングランド代表監督は、大きな組織との付き合い方を心得ています。

とはいえ彼は、懸念材料が最も多い候補者ともいえます。クラシックなプレースタイルを嫌うマン・ユナイテッドのサポーターが多く、クラブでの監督歴は15年前のミドルズブラのみ。ユーロ2024でファイナルに進出すると、就任からプレミアリーグ開幕まで1ヵ月もない慌ただしい船出となります。ビッグクラブを率いた経験を重視するなら、彼もデ・ゼルビもアウトです。

ブライトンに素晴らしいビルドアップとポゼッションプレーをインストールしたデ・ゼルビは、プレッシャーが厳しいオールド・トラフォードに耐えられるでしょうか。こうして並べると、ドルトムント、パリ、チェルシー、バイエルンを率いてきたトゥヘルが群を抜いて魅力的です。国内リーグ3回とチャンピオンズリーグ、クラブワールドカップという実績は文句なしでしょう。

戦術は明快で適材適所に長けており、プレミアリーグ経験という条件もクリアしています。「テレグラフ」の記者たちが挙げる懸念点は「性格、人柄」。それを言い出すと、ポチェッティーノもデ・ゼルビもなかなかの曲者で、イングランド代表の変革のリーダーと評されるサウスゲート一択となってしまいますが…。

「テレグラフ」の記事はファン投票を実施しています。途中経過をのぞいてみると、1位はトゥヘルで32%。ポチェッティーノとサウスゲートが15%、デ・ゼルビが10%、ミチェルは8%でアモリムは6%です。「Keep Ten Hag」は、最下位のトーマス・フランクの4%を少しだけ上回る6%。マン・ユナイテッドのサポーターだけの声ではありませんが、解任が多数派のようです。

競馬では一番人気を外すのが常ですが、今回ばかりはトゥヘルとポチェッティーノを買うしかありません。テン・ハフは…素晴らしい監督だと思います。カラバオカップとFAカップ制覇に感謝しています。とはいえ現状を見る限りでは、未来を託すべきではないといわざるをえません。多くの主力が不振に陥り、この2年で補強した戦力もうまく活用できなかったからです。

スールシャールとラングニックが立て続けに失敗し、混乱に陥ったチームの立て直しを求められたテン・ハフは、クラブの過渡期にサポートを得られないまま戦い続けた不遇な監督と評すのが妥当でしょう。ただし、こうも思います。サー・ジム・ラトクリフと経営ボードのメンバーが、組織とスカッドを抜本的に変えるなら、指揮官続投で巻き返す選択肢もある、と。

ホイルンド、ガルナチョ、ブルーノ・フェルナンデス、メイヌー、ルーク・ショー、ダロト、リサンドロ・マルティネス、オナナ以外は全員入れ替えるぐらいの覚悟でチームを見直し、エディ・ハウとともにCL出場権を獲得したダン・アシュワースと連携して戦術にフィットするチームを作るなら、変革初年度の序盤にしゃがむのはやむなしと腹をくくって応援します。

人気と実績のトゥヘルか、ようやくタイミングが合ったポチェッティーノか。テン・ハフ続投はあるのか。「テレグラフ」に「彼の運命を決める重要なポイント」と題した記事を掲載したジェームズ・ダッカー記者は、「ロッカールームに支持者がいて、戦績が急降下してもモウリーニョやスールシャール、ラングニックのときのような悪循環はなかった」と評価していますが…。


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