2024.09.10 マンチェスター・ユナイテッドの話題
「補強は成功」でも「期待感は変わらない」…マン・ユナイテッドのサポーター調査をチェック!
「アスレティック」のサポーター調査の第3弾は、マンチェスター・ユナイテッド。夏の補強と売却、今季への期待感などを聞いたアンケートの集計は微妙な結果でした。ひとことでまとめると、「チーム改革、補強、売却は評価できるが、期待感はさほど上がっていない」。現状の制約条件のなかでは成功といえるものの、まだまだ足りないというサポーターが多数派です。
先に発表されたアーセナルとチェルシーは、好対照でした。グーナーの7割以上が「補強に満足。売却も納得」「プレミアリーグ制覇をめざせる」と答える一方で、ブルーズサポーターの8割は「オーナーに対する信頼感はダウン」「売買が多すぎ」「補強はよかったとはいえない」。マンチェスター・ユナイテッドサポーターの評価は、彼らの中間です。
夏のトランスファーマーケットを経て、強くなったかという問いに対して、51.1%は「変わらない」。イエスが38.4%で、より悲観的になった10.4%を上回っているので、総じてポジティブとはいえるでしょう。ただし、この調査が行われたのは、リヴァプールに0-3で敗れる前だったという事実を添えておく必要があります。
マン・ユナイテッドのサポーターたちの不足感は、どこにあるのでしょうか。注目すべき設問は、「さらなる強化が必要なポジション」です。MFが63%、FWが28%。いずれも、人数は足りています。昨季プレミアリーグで振るわなかったカゼミーロ、エリクセン、ラシュフォード、アントニーがそのまま残っていることが、不満や不安に直結しているのでしょう。
「INEOSが構築した新体制のもとで行われたチーム強化を信頼できるか?」には、94.6%がイエス。今回の補強に「Unhappy」「Very unhappy」と答えたのは5.7%で、過半数が「新戦力のNo.1はレニー・ヨロ」といっています。ザークツィー、ウガルテ、マズラウィ、デ・リフトという顔ぶれに問題があるわけではなく、道半ばと捉えているサポーターが多いようです。
私が気にしているのは、選手よりもテン・ハフです。最終ラインのメンバーをスイッチしても、プレスやカウンターを嫌がりむやみに引いてしまう癖は変わらず、中盤に広大なスペースができるシーンが目立っています。アルネ・スロットが短期間で新たな戦術をインストールし、ポステコグルーがポゼッションを高めている一方で、マン・ユナイテッドの課題は変わっていません。
ジャーナリストから厳しい質問を受けると、「過去2年でトロフィー2回」を主張する指揮官を信じていいのでしょうか。いえ、早急に解任すべしといっているわけではありません。FAカップのマンチェスターダービーを制した監督を残留させるというジャッジは賢明だったと思います。監督のスイッチングコストを回避したからこそ、早期にレニー・ヨロを押さえられたのです。
今、考えたいのは「問題はどこにあるのか」「それは解決するのか」です。プレミアリーグ開幕からの3試合でたったの2ゴール。ブルーノ・フェルナンデスはエンジンがかかっておらず、ラシュフォードは1本もシュートを打てず、ガルナチョは活かされず、メイソン・マウントのベストポジションは見えていません。
前線のアタックもプレスも空転しているなかで、中盤が劣勢になれば、ウガルテは昨季のアムラバトと同じような批判を受けるでしょう。フィオレンティーナからやってきたモロッコ代表は、戦術の混乱の犠牲者でした。追い詰められてミスを犯すカオスの季節が終わり、落ち着いてプレイできるようになった頃には、買取はなしというムードが醸成されていました。
ウガルテがアンカーの4-3-3なら、メイヌー、エリクセン、メイソン・マウントをインサイドで活かせるのではないでしょうか。カゼミーロに期待できなくなった今のマン・ユナイテッドを冷静に見ると、守備力を計算できるMFが少なく、ウガルテの次にセンターで機能しそうなのはブルーノでしょう。テン・ハフ監督に求めたいのは、明確な変化。失敗を怖れないチャレンジです。
優勝争いに食い込めるチームになるまでには、最低でも2年はかかるでしょう。マン・ユナイテッドのサポーターは、そう感じているからこそ、「新体制は歓迎」「夏の売買は納得」としながら「期待するのはまだ早い」と答え、最高の補強に18歳を指名したのだと思われます。今はただ、現有戦力を最大限に生かす布陣を早期に見出してほしいと願うのみです。
先に発表されたアーセナルとチェルシーは、好対照でした。グーナーの7割以上が「補強に満足。売却も納得」「プレミアリーグ制覇をめざせる」と答える一方で、ブルーズサポーターの8割は「オーナーに対する信頼感はダウン」「売買が多すぎ」「補強はよかったとはいえない」。マンチェスター・ユナイテッドサポーターの評価は、彼らの中間です。
夏のトランスファーマーケットを経て、強くなったかという問いに対して、51.1%は「変わらない」。イエスが38.4%で、より悲観的になった10.4%を上回っているので、総じてポジティブとはいえるでしょう。ただし、この調査が行われたのは、リヴァプールに0-3で敗れる前だったという事実を添えておく必要があります。
マン・ユナイテッドのサポーターたちの不足感は、どこにあるのでしょうか。注目すべき設問は、「さらなる強化が必要なポジション」です。MFが63%、FWが28%。いずれも、人数は足りています。昨季プレミアリーグで振るわなかったカゼミーロ、エリクセン、ラシュフォード、アントニーがそのまま残っていることが、不満や不安に直結しているのでしょう。
「INEOSが構築した新体制のもとで行われたチーム強化を信頼できるか?」には、94.6%がイエス。今回の補強に「Unhappy」「Very unhappy」と答えたのは5.7%で、過半数が「新戦力のNo.1はレニー・ヨロ」といっています。ザークツィー、ウガルテ、マズラウィ、デ・リフトという顔ぶれに問題があるわけではなく、道半ばと捉えているサポーターが多いようです。
私が気にしているのは、選手よりもテン・ハフです。最終ラインのメンバーをスイッチしても、プレスやカウンターを嫌がりむやみに引いてしまう癖は変わらず、中盤に広大なスペースができるシーンが目立っています。アルネ・スロットが短期間で新たな戦術をインストールし、ポステコグルーがポゼッションを高めている一方で、マン・ユナイテッドの課題は変わっていません。
ジャーナリストから厳しい質問を受けると、「過去2年でトロフィー2回」を主張する指揮官を信じていいのでしょうか。いえ、早急に解任すべしといっているわけではありません。FAカップのマンチェスターダービーを制した監督を残留させるというジャッジは賢明だったと思います。監督のスイッチングコストを回避したからこそ、早期にレニー・ヨロを押さえられたのです。
今、考えたいのは「問題はどこにあるのか」「それは解決するのか」です。プレミアリーグ開幕からの3試合でたったの2ゴール。ブルーノ・フェルナンデスはエンジンがかかっておらず、ラシュフォードは1本もシュートを打てず、ガルナチョは活かされず、メイソン・マウントのベストポジションは見えていません。
前線のアタックもプレスも空転しているなかで、中盤が劣勢になれば、ウガルテは昨季のアムラバトと同じような批判を受けるでしょう。フィオレンティーナからやってきたモロッコ代表は、戦術の混乱の犠牲者でした。追い詰められてミスを犯すカオスの季節が終わり、落ち着いてプレイできるようになった頃には、買取はなしというムードが醸成されていました。
ウガルテがアンカーの4-3-3なら、メイヌー、エリクセン、メイソン・マウントをインサイドで活かせるのではないでしょうか。カゼミーロに期待できなくなった今のマン・ユナイテッドを冷静に見ると、守備力を計算できるMFが少なく、ウガルテの次にセンターで機能しそうなのはブルーノでしょう。テン・ハフ監督に求めたいのは、明確な変化。失敗を怖れないチャレンジです。
優勝争いに食い込めるチームになるまでには、最低でも2年はかかるでしょう。マン・ユナイテッドのサポーターは、そう感じているからこそ、「新体制は歓迎」「夏の売買は納得」としながら「期待するのはまだ早い」と答え、最高の補強に18歳を指名したのだと思われます。今はただ、現有戦力を最大限に生かす布陣を早期に見出してほしいと願うのみです。
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