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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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エリック・テン・ハフの解任ゴシップが増殖中。3年めの指揮官は、最後まで走り切れるのか?

プレミアリーグ2023-24シーズンのラスト3ヵ月は、4勝4分4敗。21ゴール22失点は、TOP4をめざすクラブのスタッツではありません。リヴァプールとの激闘を制したFAカップは、コヴェントリーに敗戦寸前に追い込まれる大苦戦。新シーズンも3勝2分2敗と、微妙なスタートとなったテン・ハフが胸を張れるのは、マン・シティを倒したウェンブリーのFAカップファイナルだけです。

プレミアリーグ8位、チャンピオンズリーグはグループステージ最下位と厳しい結果に終わった指揮官の残留は、満場一致の結論ではないでしょう。リーグのチャンピオンに勝ち切ったFAカップ制覇を評価しつつも、新監督招聘のコストや意中の人物との交渉決裂など、ピッチの外での事情が多分に影響したジャッジだったはずです。

開幕のフラム戦は、ラスト3分のザークツィーのボレーで制したものの、2戦めのブライトン戦は追加タイムに決勝ゴールを許して1勝1敗。アルネ・スロットの新生リヴァプールには、自陣でのミスから3発喰らって連敗となりました。現地メディアの見出しに「sack」という言葉が目立つようになったのは、ここからです。

サウサンプトンとのアウェイゲームは0-3、カラバオカップのバーンズリー戦は7-0の圧勝。レッズ戦のショックを払拭し、調子が上向くかと思いきや、クリスタル・パレス戦は前半だけでビッグチャンスを5回逃してスコアレスドロー。ヨーロッパリーグのトゥエンテ戦は、先制ゴールを決めたエリクセンが失点に直結するミスを犯し、1-1のままでタイムアップを迎えています。

リーグ1(3部相当)のクラブとのホームゲームを除くと、6試合で6ゴール。ブライトン戦以降の失点はすべてセントラルMFのボールロストが原因で、最終ラインは落ち着いてきたものの、前線はチャンスでミスが多く、ポイントを失う原因となっています。ELのドローから「sack」は増えており、経営ボードが新監督の人選を行っているという記事も出始めています。

不安を煽るゴシップに対して、ファブリツィオ・ロマーノさんは、「マンチェスター・ユナイテッドは監督を信頼し続けていると保証する」といっています。TOP4に4ポイント差で、何も失っていない現状で解任はないでしょう。とはいえ、スパーズ、ポルト、アストン・ヴィラと続く難敵とのバトルで勝利なしなら、話は変わってきそうです。

ここ一番での勝利で命拾いしたテン・ハフは、戦力を強化したチームでリベンジを果たせるのでしょうか。ここまでの戦いを見る限りでは、前年と同じような厳しい結末に終わる…いや、志半ばで解任となる可能性すら低いとはいえないと思われます。最大の問題は、本来の力を発揮できない選手が多すぎることです。

ブルーノ・フェルナンデスのノーゴールは、そのうち解決するとしても、カゼミーロとエリクセンは守備の脆さが目立ち、メイソン・マウントのベストポジションは未だ不明です。左のフルバックは、ルーク・ショーが復帰すれば強化されるのか。ラシュフォードとザークツィーは活かされているとはいえず、アントニーは3年めも闇の中にいます。

メイヌーとウガルテを起用し続ければ、センターの守備は落ち着くのでしょうか。前線と中盤、中盤と最終ラインが連携できず、スペースが空いたり自陣で強引なパスを奪われたりする問題の解決は、指揮官の仕事です。最前線と2列めの負傷者がゼロになり、9人でまわせるようになった今、過密スケジュールは言い訳には使えません

カゼミーロ、アントニー、マラシア、リサンドロ・マルティネス、エリクセン、オナナ、ジョニー・エヴァンス、メイソン・マウント、ホイルンド、マズラウィ、デ・リフト、レニー・ヨロ、ウガルテ、ザークツィー。彼の就任以降、補強した14人だけでチームを創れます。戦術が明確になり、個々が力を発揮できれば、弱いチームではないはずです。スパーズ戦、期待してます!


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