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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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アーセナルを離れて7ヵ月。チド・オビ=マルティンは、どんな思いでヌワネリの活躍を見ているのか?

公式戦24試合7ゴール1アシスト。17歳のイーサン・ヌワネリは、ひとつ年上のルイス=スケリーとともに、アーセナルの主力としてビッグタイトル獲得をめざしています。ブカヨ・サカが負傷した後は、右ウイングとして起用される機会が増え、6試合2ゴール1アシスト。カットインからファーポスト際に突き刺すシュートは、6歳上の先輩と変わらぬクオリティといえるでしょう。

レスター戦でミケル・メリノがヘッダーを決めたシーンは、サカとカイ・ハヴェルツのようでした。クロスバーとポストを叩いた2発のうちどちらかが決まっていれば、メディアは大騒ぎだった…いや、チャンスメイク2回、ドリブル成功6回、デュエル13勝2敗、タックル成功3発という圧巻のスタッツを見せつけられた記者たちのレポートは、既にハイテンションです。

アーセナルがレスターに勝った翌日、マンチェスター・ユナイテッドのチド・オビ=マルティンがプレミアリーグデビューを果たしました。「カゼミーロと交代」というと、1-0の劣勢を覆すゴールを期待されたように聞こえますが、3分しかなかった追加タイムに入ってからの策は、貴重な経験を積ませようと考えただけでしょう。

重要な第一歩はノースロンドンでしたが、昨夏まで目標にしていたステージではなく、隣町のライバルの本拠地でした。アーセナルのオファーを拒否して、マンチェスター・ユナイテッドを選んだ16歳のストライカーは、どんな思いでヌワネリの活躍を見ているのでしょうか。退団を決意した理由のひとつは、エミレーツでプレイするルートを見失ったからと伝えられています。

チド・オビ=マルティンの移籍の舞台裏をレポートした「テレグラフ」のサム・ディーン記者は、マン・ユナイテッドが提示したサラリーも魅力的だったと付け加えています。シーズンが始まる前は、若手を抜擢しないアルテタ監督の下では力を発揮する機会がないと考えていたのでしょう。しかし今、景色は一変しています。

ティーンエイジャーを大事に起用しながら、プレミアリーグとチャンピオンズリーグの二冠を追っているアーセナルに対して、ルーベン・アモリムを招聘したクラブは不振に陥っており、結果を出したといえる若手はいません。両者ともに、次の夏にゴールゲッターを獲得するかもしれませんが、CLの出場権を手に入れられる古巣のほうがより多くのチャンスを得られそうです。

アーセナルでの最後の1年は、U-18プレミアリーグで18試合32ゴール。マンチェスターでもU-18プレミアリーグで6試合5ゴール、FAユースカップで3試合7ゴールと量産し続けています。ここまでは順調に歩を進めてきた逸材は、欧州で戦えないチームでカラバオカップのみの出番となれば、将来について考え直そうと思うかもしれません。

「イーサンは右サイドと左サイドの攻撃的なMF、右ウインガーとしてプレイできる。そして他に成長できるポジションがあると思っている。9番だ。彼はいつもゴールを見ており、ボールをネットに蹴り込む素晴らしい能力を持っている」。アルテタ監督は、ヌワネリのキャリアの選択肢をイメージできているようです。

一方、マン・ユナイテッドは負傷者が多く、指揮官がやむをえず若手を起用しているのか、本気で育てようとしているのかがわかりにくくなっています。苦しい戦いのなかでも、チド・オビ=マルティン、セク・コネ、エイデン・ヘヴン、ムーアハウスらを丁寧にマネジメントしてもらえればと切に願っています。クラブに可能性を見出してくれた彼らが、自らが歩いてきた道を疑うことがないように。


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“アーセナルを離れて7ヵ月。チド・オビ=マルティンは、どんな思いでヌワネリの活躍を見ているのか?” への1件のコメント

  1. グーナーです より:

    サカの怪我とスターリングの不振、カラフィオーリと冨安の離脱などが無ければヌワネリもスケリーも今の状況とはまるで違ったと思います。ニュースターの誕生は心から嬉しいですが、どうか無理しすぎて故障を抱えないでほしいと切に願っています。

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