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「テレグラフ」の記者たちが予想!「マンチェスター・ユナイテッドは何位でシーズンを終えるのか」

オリヴァー・ブラウン記者とジェイソン・バート記者は6位、サム・ディーン記者とクリス・バスコム記者は7位。「テレグラフ」が「マンチェスター・ユナイテッドはどこでシーズンを終えるのか」と題した記事で、2025-26シーズンの最終順位を予想していました。「ひとりぐらいTOP4がいてもいいのに」と思いつつ、冴えない順位とした理由を追ってみました。

「ルーベン・アモリムが率いるチームは、ようやく豪華な戦力の総和としての姿を見せ始めている」と評したオリヴァー・ブラウン記者は、エンベウモ、マテウス・クーニャ、カゼミーロ、マグワイアを称えつつ、「アモリム監督は、気まぐれなチームに今も苦悩しているように見えるが、ようやく基盤を築くことができた」と結んでいます。未だ発展途上ということですね。

「ユナイテッドは明らかに昨シーズンより向上しており、ブライアン・エンベウモが攻撃陣に新たな活力をもたらしている」というサム・ディーン記者は、戦力不足を指摘しています。「中盤はこれからも頻繁に、そして簡単に突破されるだろう。アモリムがこだわる2人のセントラルMFがいないという単純な話だ」。反論しようとすると、「うるせー!」と叫んでしまいそうです。

より苛立つのは、クリス・バスコム記者の短いコメントです。「今季のプレミアリーグは全体的にレベルが低いので、ユナイテッドは6位から10位でシーズンを終える可能性がある」。低レベルで10位って、何でやねん!「監督が自身の戦術を確実に機能させるための選手層の薄さという問題が、いずれ表面化するだろう」。なるほど。サム・ディーン記者と同じ理由のようです。

今回の予想のなかで、最も情熱的なジェイソン・バート記者は、「ビッグクラブが苦戦している現状は、ユナイテッドにとってまたとないチャンス」「無敗記録を伸ばすことが、チームを変革するカギとなるだろう」といっています。それでも予想を6位に留めたのは、「不安定なパフォーマンス」「守備的なMFの不在」を気にしたからです。

「重要なのは、ユナイテッドが欧州で戦っておらず、他のクラブを消耗させている過密日程に直面していないという点だ。彼らは既にカラバオカップから脱落しており、ミッドウィークの試合が極めて少ない。これはアモリムが、他の監督より多くの時間をトレーニングに充てられることを意味しており、戦術を遂行できないという言い訳は通用しない」

「現時点でユナイテッドに最も変革をもたらした補強は、ブライアン・エンベウモやマテウス・クーニャ(彼らはよくやっているが)ではなく、GKのセネ・ラメンスである。彼が大きな違いを生み出しているのを見て、クラブは早く獲得できなかったことを後悔しているに違いない。1月に守備的MFを獲得できれば(おそらく来年の夏だろう)、順位を押し上げる支えになるはずだ」

時間と速度をコントロールできるマテウス・クーニャ、空間と距離感を測るのが速いエンベウモ、高さで勝負できるシェシュコは、全員大成功の予感が漂っています。2列めには、ひたすら走り続けるブルーノ・フェルナンデスと、チームプレーヤーのメイソン・マウント、単独突破を期待できるアマド・ディアロがいて、得点力は格段に上がっています

4人の記者は前線を高く評価しており、やはり問題は中盤です。ブルーノのセンターは限界があるのか。ウガルテ、メイヌー、カゼミーロはアモリム戦術にはフィットしないのか。2015-16シーズンのラニエリはカンテを3列めにコンバートし、2023-24シーズンのクロップは遠藤航を活用して優勝争いに食い込んでいます。テン・ハフのエリクセンも、最初のシーズンはまずまずでした。

目標がプレミアリーグ制覇となると、ワールドクラスのセントラルMFが必要になるでしょう(カゼミーロはそういう補強だったはずですが)。しかし混戦のシーズンのTOP4なら、現有戦力の活用でめざすという道もあるのではないでしょうか。私が夢想するのは、「アヤックスで経験があるリサンドロ・マルティネスの中盤コンバート」です。

2025年2月のクリスタル・パレス戦で左膝の前十字靭帯損傷という重傷を負ったレフティは、年末に復帰できそうといわれています。トップフォームに戻るのは、年が明けてからになるかもしれませんが、守備が不安なマンチェスター・ユナイテッドにとっては「最高の補強」でしょう。フツーに考えれば、ルーク・ショーがカバーしている左のCBのレギュラーです。

しかし、今のマンチェスター・ユナイテッドが抱える課題のひとつは、セットピースとクロスへの対応です。ロングスローがトレンドとなっている今季のプレミアリーグで、175cmのCBは弱点になる可能性があります。であれば、CBの前でブルーノ・フェルナンデスとコンビを組んでもらって、左右のサイドに的確なフィードを送ってもらうという選択肢も有力といえるでしょう。

年末までの10試合を見ると、ビッグ6はスパーズだけで、6試合はボトム10。ウルヴスが2試合はありがたいお話で、やっかいなボーンマスとニューカッスルはオールド・トラフォードです。前半戦で順位を落とさず、アルゼンチン代表をうまく組み込めれば、より期待できるチームになるでしょう。「テレグラフ」のみなさんには、2月にもう一度予想してもらいましょう。


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