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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「カウンターの王者」「終盤のマイスター」…マンチェスター・ユナイテッドのゴールとスピードを分析!

UEFAスーパーカップではレアル・マドリードに1-2で敗れたものの、プレミアリーグ開幕以降は全試合2ゴール以上の4勝1分。モウリーニョ体制2年めを迎えたマンチェスター・ユナイテッドが素晴らしいスタートを切りました。プレミアリーグの得点王レースの先頭を走るルカクは公式戦5ゴールと真価を発揮。ラシュフォードは3発決めており、マルシアル、ポグバ、フェライニが2ゴール。リストに名前がないムヒタリアンはプレミアリーグで5アシストと、ルカクのゴールラッシュをバックアップしています。

「スカイスポーツ」は、「Manchester United now have speed in attack: Is it a team transformed?(今のマンチェスター・ユナイテッドは攻撃にスピードがある。チームは変わったのか?)」と題いう記事を掲載し、好調の要因としてカウンターの威力に着目。リーグNo.1となる4回の速攻を成功させているチームについて、「モウリーニョ監督は、マンチェスター・ユナイテッドをthe kings of the counter-attackに仕立て上げた」と称賛しています。チームを変えた最大のポイントは、補強です。就任当初、ファン・ハール前監督のアプローチが色濃く残っていたチームについて「ダイナミクスを変えるのは難しい状況にある。20人の新しい選手を獲得して、ゼロから創り上げたほうが簡単だろう」と嘆いていたモウリーニョ監督は、プレミアリーグをよく知る2人をキーとなるポジションに据えることによって改革に成功しました。ロメウ・ルカクとネマニャ・マティッチ。新ストライカーは最前線にスピードをもたらし、エレーラをベンチに追いやったセントラルMFは類まれなるボール奪取力で速攻のスイッチとなっています。

プレミアリーグのさまざまなデータを分析する「Opta」のシークエンスメトリクスは、ピッチ上でどれだけ速くボールが前に進むかを計測することによって、マンチェスター・ユナイテッドの変化を説明しています。ズラタンからルカクにバトンタッチしたチームは、最初の3試合で昨季と比べて10%以上スピードアップを果たしているとのこと。ルカクの存在がいかに大きいかは、プレミアリーグで最も遅いのが秒速0.94メートルで最下位となったエヴァートンであるという事実が証明しています。尤も、この数字の原因となっているのが、2016-17シーズンのマンチェスター・ユナイテッドで開幕からしばらくの間スタメン出場していたウェイン・ルーニーである可能性も否めません。クラブのレジェンドを悪くいうわけではなく、ことスピードにおいてはルカクとルーニーのスイッチによって大きく変わるという事実が「Opta」によって炙り出されているということです。

このデータを受けて、今季のマンチェスター・ユナイテッドがゴールを決めた時間帯を調べてみました。彼らがキング・オブ・カウンターだとすれば、戦術がはまるのは疲労とラインの間延びが始まる後半なのではないかと考えたからです。プレミアリーグ開幕以降、CLを含む15ゴールのうち、セカンドハーフに奪取したゴールは11。全体の半分に近い7ゴールを80分以降に決めています。日曜日に対戦する「最も遅いチーム」エヴァートンが勝利を収めるなら、ラスト10分まで何とかリードをキープして自陣にこもる流れに持ち込みたいところです。1-0や2-1で終盤に突入し、人数をかけて攻め上がらなければならない展開となれば、マルシアルやルカクが繰り出すカウンターの餌食になる可能性が高まります。

昨季のマンチェスター・ユナイテッドは、上位8チームとのアウェイゲームで4分3敗と未勝利。7試合で2ゴールという貧攻に泣き、ホームでも10のドローを積み上げています。モウリーニョ監督がカウンターに磨きをかけた今季は、これらの数字の改善が最大の課題です。攻め込んでくるマンチェスター・シティやリヴァプールからマティッチがボールを奪ってムヒタリアンに預け、最後はルカクが決めるといった形を増やすことができれば、最後まで優勝争いに残ることができるのではないでしょうか。ルカクとマティッチの加入によって自由とスペースを得たポグバが1ヵ月半ほどいなくなるのが不安ではありますが、今週末も鮮やかなカウンターが炸裂するシーンを見せていただければと期待しています。

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“「カウンターの王者」「終盤のマイスター」…マンチェスター・ユナイテッドのゴールとスピードを分析!” への3件のフィードバック

  1. アイク より:

    去年は失点が改善し、勝負はイブラ次第だったイメージがあります。1年目で守備固め、2年目にカウンターの完成ということですね。
    マタは今季もモウさんに使ってもらえそうですか?

  2. グッチ より:

    時間帯によって明確な攻めのプランがあり(スピード、高さ、etc)、かつ堅守がそれを支える今のユナイテッドはどんな相手に対してもゴールを奪えると思います。2-0が今季の勝利のスコア期待値かなぁと。安定してクリーンシートを計算できるチームは恐ろしい限りですし、セットプレーで勝点3をかっさらっていけば隣のチームより効率的にリーグを進めていくと思います。

  3. makoto より:

    アイクさん>
    マタはなくてはならない存在ですね。サイド攻撃だけでは崩せない時に、彼のパスや飛び出しは重要なアイテムです。

    グッチさん>
    守備陣の負傷者への耐性という点でいえば、マン・シティより上でしょうね。年末年始が終わったタイミングでどんな順位テーブルになっているか、楽しみです。

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