「ネイマールの代理人がマンチェスター・ユナイテッドに売り込んでいる」という噂について…。
「金さえ出してくれれば、どこでもいいんかい!」とツッコミたくなりますが、プレミアリーグ6位&EL出場のクラブは候補から除外される可能性があるとのこと。「頼んでないわ!」と怒るところですが、ぐっとこらえて「それはありがたい」と胸をなでおろすべきかもしれません。名前が挙がっているクラブには、それぞれ「ネイマールを獲れない理由」があり、成り行きで話がまわってくれば、「ビジネス一流サッカー四流」のウッドワードさんがうっかりディールを成立させてしまうかもしれないからです。
話を整理するべく、メガクラブがネイマールを敬遠する理由を並べてみましょう。まずは「高すぎる」。さらに、「ご本人が王様扱いを求める」「ワールドカップにおけるダイブや、度重なるカードなどネガティブなイメージがある」。リーグアン2シーズンで37試合35ゴールというスタッツは秀逸ですが、副作用も大きいという印象があります。ユヴェントスにはクリスティアーノ・ロナウドというキングがいて、バルサはグリーズマンに既に投資しており、レアル・マドリードもアザールやヨヴィッチを獲ったばかり。復帰を画策していたバルサは、「1億ユーロ+主力を2人」という苦し気なオファーを提示したと伝えられているのですが、パリがほしいのはあくまでもキャッシュだと伝えられています。
イタリアとスペインの強豪が二の足を踏むとすれば、残るはマンチェスター・ユナイテッドとバイエルン・ミュンヘン。1999年のチャンピオンズリーグファイナルが思い出される「決戦(?)」ですが、ドイツ王者はひとりの選手にリスキーな額を突っ込まない堅実なクラブです。両者とも左サイドに飛び道具がほしいのは確かですが、サネやハドソン=オドイなどプレミアリーグの若手に目を向けているバイエルンにその気はないでしょう。
かくして、プレミアリーグ一択となってしまったら…。ポグバやルカクを高額で売却する可能性ありと噂されているクラブは、グローバルなマーケティングの効果を熟知しています。よくも悪くも知名度が高いネイマールは、ユニフォームやグッズが売れるんですよね…。「プレミアリーグやCLの戦績は、われわれの商業収入にほぼ影響がない」と豪語するウッドワードCEOは、マネジメントの難易度が高いスターをスールシャール監督に預けるかもしれません。ディ・マリア、ファルカオ、ズラタン、ポグバ。ビッグネームが来るたびにサポーターは盛り上がったのですが、中長期的なチーム強化という視点とは別口のディールだったのも事実です。
チャンピオンズリーグ出場権がないクラブはお呼びではないと理解しておりますが、気になる話ではあります。ちなみに、お隣にビッグイヤー初制覇を目論んでいるプレミアリーグ最強クラブがあるのですが、いかがでしょうか?サネをバイエルンに売れば左サイドが空きます。当代随一の指揮官なら、王様をうまく組み込むこともできるでしょう。エースのアグエロは31歳、そろそろ後釜がほしくなるタイミング。年間の売上はパリ以上バイエルン未満で、2億ユーロを超える移籍金の捻出は不可能ではないはずです。
と、雑談はこのくらいにしておきましょう。いやー、どうするのでしょうか、ネイマール。何かといじられやすいわがクラブに、格好のネタが増えなければいいけど…とディフェンシブな気分になる今日この頃です。スアレス、メッシ、デンベレ、グリーズマンにネイマールが加わったらどうなるのだろうというのが、目下の最大の興味ではありますが。(ネイマール 写真著作者/Кирилл Венедиктов)
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