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マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

モイ―ズ監督解任で、飛び交う後任の噂…マンチェスター・ユナイテッドの来季監督を1点予想!【後篇】

「モイ―ズ監督解任で、飛び交う後任の噂…マンチェスター・ユナイテッドの来季監督を1点予想!【前篇】」から続きます。モイーズ監督解任決定報道を受け、巷ではすかさず後任候補が話題になっているのですが、やはりここはイギリス。プレミアリーグの結果から監督のクビの時期から、何から何までブックメーカーが賭けの対象にしてしまうお国柄です。そんななかでイギリス紙「ミラー」が後任候補の10人を紹介しており、この後篇では、6人の候補についての見立てと、来季監督についての私の予想を紹介させていただきます。

マンチェスター・ユナイテッドの監督にとって難しいのは、サー・アレックス・ファーガソンが築いた「全権監督」ともいうべきポジションの権限と責任、それに伴う実務が膨大なこと(ご本人の著書を読むと、そこまでやってるのかとびっくりします)。大きなクラブで仕事をしたことのない監督や、テクニカルディレクターがいる国で監督をしていた方々には、そこからして厳しいのかもしれません。モイーズ監督については、私は年末以降「解任すべし」という立場だったのですが、ご本人の泣き言を聞くと、彼に対して内部のフォローがあまりなかったのではないかと思われ、そこには同情しています。サー・アレックスとギルCEOが同時にいなくなったのも、今季の混乱の原因ですね。

とはいえ、組織を改革するとなると、3年~5年がかりの大きなプロジェクトとなり、イタリアでミランの2クラブが苦心しているように、長期的な低迷につながってしまう可能性があります。ゆえに私は、「まずは巻き返しが先。サー・アレックス・ファーガソンの役割を全うできそうな監督を立ててチームを強化し、その後、組織を緩やかに改革していく」という方向がいいのではないかと考えます。…ずいぶん、話がそれました。元に戻しましょう。前篇に続いて後任候補の5人めは、プレミアリーグファンならみなさんご存じのこの方です。どうぞ!

■ライアン・ギグス(マンチェスター・ユナイテッドコーチ兼MF)⇒13倍
【現実度=×】   ビッグクラブ経験の浅い監督で失敗した直後に、さらに若い監督は…。
【成功可能性=×】 レジェンドとしてクラブ関係者やサポーターの期待が高いだけで、
           能力は未知数。どこかで経験を積んで戻ってくるという形がいいですね。
【懸念ポイント】   とにもかくにもプレミアリーグの監督としての経験値。
【総合評価=×】    ギグスは好きなので、このタイミングはやめてください。無謀です

■ディエゴ・シメオネ監督(アトレティコ・マドリード)⇒13倍
【現実度=×】   アトレティコ・マドリードに満足していると思われます。
【成功可能性=〇】  とにかく走らせるサッカーで、情熱的かつ厳格なキャラは

           プレミアリーグに 向いているのではないでしょうか。
【懸念ポイント】   特にありませんが、現役時代にワールドカップでベッカムを
           退場に追い込んだ方なので、イングランド人サポーターは嫌がりそう。
【総合評価=〇】   人材としてはいいと思いますが、来ないでしょうね…。

■アントニオ・コンテ監督(現ユヴェントス)⇒17倍
■ジョゼップ・グアルディオラ監督(現バイエルン)⇒17倍
■ファビオ・カペッロ監督(現ロシア代表)⇒21倍
【現実度=×××】ユーヴェのレジェンドだった人気監督、バイエルン1年めの世界一監督、
         「ロシア代表が監督として最後の契約」と公言している67歳は、
         さすがにいずれもノーチャンスでしょう。ブックメーカーにいいたいのは、
         「こんな大穴中の大穴には100倍以上つけてください!」ですね。
         私は競馬では穴党なので、「リスクが高くて大ギャンブルなのに、
         配当が少ない馬券」には憤りを覚えます。…買わなきゃいいだけ、ですが。
       
■フランク・デ・ブール監督(現アヤックス)⇒26倍
【現実度=△】    アヤックスで4連覇間近という実績があり、バルサの原型である
           クライフのサッカー、オランダ代表のサッカーを知っているのは魅力。
【成功可能性=△】  育成は上手そうですが、選手獲得や一流操縦の経験は…?
【懸念ポイント】   4大リーグの監督経験がないことと、欧州で勝ってないこと。
           プレミアリーグの権限が大きい監督業務に対応できるかも不安。
【総合評価=△】   おもしろいですが、1年前、モイーズ監督が就任した時と同じような
           おもしろさです。「未知数の魅力」は10ヵ月間、十分堪能したので、
           しばらくは結構でございます。

いかがでしょうか。こうして並べてみると、やはりファン・ハール監督、クロップ監督が、それなりの現実感があり、かつ魅力的にみえます。とはいえ、クロップ監督が今季末でドイツを離れるという大きな決断をするでしょうか。何が起こるのかわからないのがサッカー界ですが、策士というよりは率直な人柄のクロップ監督が、あれだけ明快に「残る」といっているのを聞くと、さすがに難しいのかなとも思います。というわけで、いよいよ私の予想ですが、この1点です。

「来季監督はサー・アレックス・ファーガソン。ただし1年のショートリリーフ。この間に、ユルゲン・クロップ監督を口説いて、2015-16にドイツ人監督の下でプレミアリーグ&チャンピオンズリーグ制覇!」

…すみません。後半部分は予想というより、思いっきり妄想、願望ですね。ひとつ、いえそうなのは、「サー・アレックス・ファーガソンは、1年で辞めて次期監督にスイッチしますよと公言しながら監督をやれる、唯一の存在である」ということです。いま一度、SBやセンターMFなど、クラブとしてするべき補強をしたうえで、チャンピオンズリーグの出場権を奪取して、次の監督につなげられればベターなのではないでしょうか。ファーガソン監督の下で、コーチとしての経験を積めば、ライアン・ギグスの内部昇格という話も現実味を帯びるのかもしれません。私は、彼の監督としての資質については計りかねるので、クラブの人材を見る眼におまかせして、信じるよりほかはありませんが。

マンチェスター・ユナイテッドサポーターのみなさんだけでなく、今回のモイーズ解任とその後釜に関しては、さまざまなご意見があろうかと思います。こういった話もまた、プレミアリーグを観続けるうえでのひとつの愉しみですよね!みなさんのご意見も、ぜひお聞かせください。

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“モイ―ズ監督解任で、飛び交う後任の噂…マンチェスター・ユナイテッドの来季監督を1点予想!【後篇】” への10件のフィードバック

  1. くるば より:

    初めて投稿します。いつもプレミアをか見た後には真っ先に拝見いたしております。
    私はダイヤモンドサッカー世代で、後半は又来週の金子さんの実況を聴いていた還暦に近い世代です。同世代にはサッカー好きは多いのですが、Jか代表のサポがほとんどなので欧州特にプレミアのタイムリーな観戦記を読め、気持ちを共有できるこのブログの大ファンです。公認監督については、正しくおっしゃる通りだと思います‥ただクロップダイレクトのサプライズ希望も捨てていません。オフシーズンも愉しみが尽きませんね。

  2. ダプ より:

    ただ単に監督としての魅力を考えると、クロップを希望します。(レヴァンドフスキが抜けてさらにクロップまで抜けるとBVBも大変ですが)
    とにかく現在DF陣のスカッドの再構築やセントラルMFの補強が最優先であることには違いないので、マーケットでイニシアチブがとれる監督がいいです。私はユナイテッドのフロント、補強体制に不安感を抱いているので、フロントも今回のモイーズ退団から多くのことを学んでほしいです。
    ファンハールは監督として確かに経験もあるし、スター選手の扱いに慣れているとは思いますが、リベリーがバイエルンでファンハールが監督の時、サッカーが楽しくないや早くやめてほしかったなど、人間性にすこし問題がある面が不安です。

  3. makoto より:

    くるばさん ダプさん>
    「マーケットでイニシアティブをとれる」というダプさんのご意見に深く納得です。確かに、クロップダイレクトがいちばんいいんですけどね…。

    ファン・ハールは、選手と合う・合わないが激しく発生してしまいそうな点と、年齢が不安です。いずれにしても、くるばさんがおっしゃるとおり、オフシーズンの動向が今から楽しみです。

  4. 菅楽 より:

    更新お疲れさまですー

    自分も他サポですがサーに帰ってきて欲しいですねー
    やはりプレミアリーグにはサーがいないと張り合いがないというかサーのユナイテッドだから倒しがいがあるというか(倒せるとはいっていない)
    スペシャルワンもプレミアに戻ってきたことですし、またベンゲルと三すくみの舌戦も見たいです(笑)

  5. せろ より:

    クロップ監督はそんなに現実感ありますかね、ブックメーカーのオッズなどでは2番手か3番手にはいて驚きます
    勝手な主観で申し訳ないのですが可能性はかなり低いと思うんですよね、マンU側が猛烈アプローチしているだけに見えてしまいます(もし監督になったらすいません、一緒に喜びましょう)

    あと余談ですがマンUの監督候補にハワードウェブがあったのは笑ってしまいました

  6. makoto より:

    せろさん>
    率直にいって、「クロップ監督はわからない」ですね。現実感の根拠は、「クロップ監督が度重なる主力の離脱に憤り、クラブを出たがっていて、バルサとマンチェスター・ユナイテッドが触手を伸ばしている」という報道があったことです。この手の記事は「飛ばし」が多いので、つまりは眉唾なのですが、そういった話が何もないベップやアンチェロッティ、コンテよりは「何かありそう」ではあります。

    主観で書くこともできるのですが、私自身に何かバリューがあるわけではないので、ベースに「事実」「客観性がいくばくかある情報」を敷いたうえに、何らかの視点をのせてお届けした方が、読者のみなさんに喜んでもらえるのでは?と思って書いています。

    「主観的に可能性が低い」のはなぜでしょう。「主観的に」いえば、私は「おもしろいこと重視」なので、「クロップが来たらどうなるかな?ワクワク」ですが。

  7. makoto より:

    菅楽さん>
    サー・アレックス・ファーガソンが帰ってきたら、おもしろいことは間違いないですね。何人かの選手は、見違えるようにクオリティが上がるのではないかと思います。おそらく、その底にあるのは「恐怖」でしょうね(笑)。

  8. スパーズ推し より:

    同じプレミアを愛する者としていつも応援してます。

    私はリヴァプールファンですが、
    率直にいって、今回の監督選びはユナイテッドの未来を大きく左右すると思います。
    もし失敗しようものなら、数年は暗黒期を覚悟したほうがいいでしょう。

    14-15シーズンにCL権を獲得できなければ、移籍マーケット、マーケティングで恐ろしく、不利になります。(実体験)
    ですので来シーズンは、クラブの未来は明るいということを見せつけつつ、4位以内のフィニッシュで終わることの出来る監督が必要です。
    そんなことの出来そうな監督は、現プレミアでは、モウ、マルティネス、ロジャースくらいでしょうか。噂のある中では、クロップ、ファンハールくらい。
    一番ベターな選択として、ファンハールだと思います。

    ファーガソン→クロップも実現したら、すばらしいとは思いますが、優秀なモイーズの失敗をみて、リスクが高すぎる。
    それほどの影響力がファーガソンにはあり過ぎるので、リリーフ登板は、リスク+後退を意味すると思います。

    —–
    なるほど、スパーズにいきなりアッレグリの名前が挙がってきたのは
    ユナイテッドにファンハールをとられることを考えてのことだったのですかね?

    僕的にはアッレグリは好きな監督(というか、近年で最も同情する監督ww)なので
    まぁ、いいかなと思います
    ……ケガだけ心配ですけど

    で、マンUですけど、ファンハールが一番現実的かつ理想的ではないかな、と思いますけどいかがでしょう?

    クロップを呼びたい気持ちは分からなくはありませんが、
    果たしてゲーゲンプレスとクロップスタイルを遂行できる選手が
    果たしてマンUに何人いるでしょうか?
    パッと見渡す限り、ルーニーと香川以外に見当たりません
    百歩譲ってヤヌザイとラファエル、ジョーンズの成長に期待、と言ったところで
    その他選手は皆無でしょう

    持ち駒を考えてもハールが妥当な気がします

  9. クロップ より:

    確かに移籍市場ではいい意味で主役になれるぐらいの監督を迎えて欲しいですね。
    言われている通り、今年の補強はDF,,MFの再構築が明確になっている訳で、違う言い方をすればここは今年こそ失敗が出来ないと言っても過言ではないミッションです!
    知名度もあり実績もある監督は移籍市場でも人を惹きつける魅力があるはずですから。
    補強がうまくいけば、現戦力とうまく調和してくれるでしょう。その為には選手からの人望があり、ターンオーバーもでき、戦術もはっきり明確に打ち出せる方が求められると思いますが。(モイーズはこれがかけていたんでしょうね)
    限られるでしょうが、今回の後任選び程重要なものは無いでしょう。この先ユナイテッドがたどって行く道に多大な影響をもたらすでしょうから!
    でも個人的にアンバサダー ファーガソン、監督 クロップ‥考えたらすごい体制ですが。あくまで希望ですけど^ – ^

    ファンハールはW杯の関係で補強が他チームより遅れてしまうと心配してますが。

  10. makoto より:

    マイケルさん スパーズ推しさん クロップさん>
    なるほど。マイケルさんとスパーズ推しさんは「ファーガソンやクロップにはリスクあり」というご意見ですね。ファン・ハールに関しては、それはそれでウェルカムですので、おふたりのおっしゃることには同意です。

    ファーガソンやクロップで成功するためには、「新しいチームへの舵取りを象徴・体現する選手の獲得が必須」ですね。たとえば、クロップ就任+ギュントガンもしくはフンメルス獲得、というような。今季のチェルシーがモウリーニョスタイルに染まっていくうえで(ベニテスの時とはサッカーが違いますよね)、「エトー、マティッチ、ウィリアン獲得⇔マタ外し」という施策は大きかったと思います。コレクティブなサッカーにシフトできる選手が獲れれば、「変わりつつ強くなる」ことはできるのではないでしょうか。

    その際には、アシュリー・ヤング、ファン・ペルシ、リオは必要なくなるのかもしれませんね。一気に事を進めるのか、ソフトランディングでいくのかにもよりますが。いずれにしても、クロップさんがおっしゃるように「監督+MF、DFをどこまで獲れるか次第」だと思いますので、このオフは移籍市場での動きに注目してまいります。

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