2つのメディアの見解は正反対…結局、ラカゼットとオーバメヤンは残留?移籍?

「アーセナルは、今後数週間のうちに彼の将来について話し合う予定」という書き出しで始まる「デイリー・メール」の記事は、オーバメヤンの意向がわからないなかで、ラカゼットが将来の保証を求めているとしています。2人のストライカーのいずれかを残すと考えたときに、オーバメヤンの契約は残り1年で、ラカゼットは2022年まで。デヴィッド・ウッド記者は、「ガナーズは、延長交渉の期限が迫っている30歳を売るほうが手っ取り早いと判断している」といいたいのでしょう。9番を引き入れたいアトレティコ・マドリードが、ワンダ・メトロポリターナで支持されなくなったトマ・レマルとのスワップを画策しているものの、ガナーズはラ・リーガ17試合ノーゴールのMFには魅力を感じていないという話も添えています。
「エクスプレス」のスチュアート・バラード記者も、「アーセナルとラカゼットが会談を行う」といっているのですが、こちらは「オーバメヤンが契約を延長する可能性が高い」としているために、先の記事とは結論が真逆になっています。「ESPN」の記事を引用した記者は、「ラカゼットの契約が2年残っていることを考慮すれば、トランスファーマーケットで6000万ポンド(約81億円)を得られる可能性がある」とレポート。アルテタ監督の補強予算は選手の売却に依存しており、トーマス・パーティーを獲りたければ誰かを売る必要があるとして、「ラカゼットとパーティーのスワップの交渉が進まなかったのは、オーバメヤンの去就が不明だったからで、今季プレミアリーグ17ゴールの絶対的エースが残ると決まれば話は動く」と結んでいます。
つまり、こういうことですね。最初の記事は、「残留させることを考えれば、契約期間の残りが長いほうを選べばリスクが低い。オーバメヤンは出ていきそうだし、ラカゼット残留」。後の記事は、「売ることを考えれば、契約期間の残りが長いほうが高く売れる。オーバメヤンは残りそうなので、ラカゼット売却」。何しろオーバメヤンがどうするつもりかがわからないので、どちらが事実に近いのかを問われても「さあ…」としかいえません。しかし、クラブの方針としてどちらをめざすべきかと聞かれれば、即答で「エクスプレス」です。今のガナーズにとっては、「オーバメヤンを口説き落として、ラカゼットとトーマス・パーティーのスワップを狙う」のが最適解なのではないでしょうか。
2017-18シーズンは公式戦39試合17ゴール5アシスト。翌シーズンは49試合19ゴール13アシスト。プレミアリーグでも14、16とゴールを重ねてくれたラカゼットの最初の2年は、素晴らしかったと思います。ところが今季は、序盤戦の負傷とチームの混乱によってフォームを崩した感があり、プレミアリーグ20試合7ゴールとペースが落ちています。それでも、1年前までならラカゼットはアンタッチャブルと断言できたでしょう。私が、売却もありと考えるようになった最大の理由は、公式戦26試合10ゴール4アシストという数字を残したマルティネッリと、6戦3発のエンケティアの台頭です。
オーバメヤン、ニコラ・ペペ、サカ、マルティネッリ、エンケティア。若手の成長で前線の駒が揃ったアーセナルは、ライアン・フレイザーやウィリアンなどフリーで獲れる選手をサイドに足せば、充分に戦えるのではないでしょうか。課題は、中盤と最終ライン。ラカゼットを出してトーマス・パーティーを引き入れ、最終ラインの余剰戦力を売ったお金で得点力があるMFを獲れれば、中盤より前のバランスは向上します。「エクスプレス」のいうとおりで、29歳のストライカーは今が売り時ではないかと思います。まずはオーバメヤンの残留確定ですね。ヒートアップするメディアがうっとうしかったのか、「Don’t listen ‘em, listen music better(彼らのいうことは聞くな、音楽を聴いているほうがマシだろ)」とインスタグラムにUPしたエースは…⁉
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