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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ワールドカップ、プレミアリーグ、ロジャース監督…意外と冷静なバロテッリのロングインタビュー

やはり、放っておけない選手です。リヴァプールのマリオ・バロテッリが、イギリスメディア『スポーツ・マガジン』のロングインタビューに登場。ワールドカップ、プレミアリーグ、イタリア代表、プランデッリ監督、ロジャース監督と、さまざまなテーマについて率直に思いを語っています。10月16日に、「THE SINPLE LIFE」というタイトルで掲載されたバロテッリの肉声のなかから、興味深いところをえりすぐって紹介しましょう。若干、天然ではありますが、物事を冷静に受け止めており、飾らずまっすぐないいヤツです(以下、「…」は中略の意。矢印部分は私の感想です)。

■子どもが寄ってくるのをみると、自分は悪い人間じゃないと思える
「朝起きると、いつも僕は昨日会った人たちが自分の悪口をいっているのだろうと思う。しかし僕は、子供が僕に寄ってくるのを見ると、自分は悪いことはしていないと感じるんだ。もちろん、もっといいことをできたかもしれないとも思う。でも、子供は素直だから、僕のことを好きでなければ、近づいてくることはないはず。彼らの反応をみれば、自分は選手としても人間としても悪くないことがわかる。子供が僕に、サインを求めてこなくなったら、変わらなければと思い始めるだろう。僕は子供と犬を愛しているんだ」

⇒いじめられている子どもを、練習場から車で学校に連れていって解決したというエピソードを持つバロテッリらしいコメント。「なぜ、ここで犬登場!?」「反省するかどうかの基準は子どもの反応だけ!?」とツッコミを入れたくなるものの、愛すべき男です。

■新聞は僕を悪く書こうとする
僕はいままで、さまざまな過ちを犯してきた。誰でも若い頃には、そういうことがあると思う。(マスコミに騒がれた)花火でマンションが火事になった件は、原因は僕ではない。しかし、イングランドでは僕だといわれているようだ。そう思われるのは恥ずかしいことだけど、僕は耐えようと思う。新聞はいつも、真実でない、悪いマリオのイメージを広めようとしているみたいだ。

⇒マスコミに書かれたことに、相当傷ついてきたんだなとあらためて思いました。彼の振る舞いの善悪はともかく、これだけいろいろなことをネガティブに発信されたら、普通の精神力ではもたないですよね。その意味では、こういった生の声が紹介される機会は、彼にとっては貴重です。

■本当の男は、いいたいことは直接話すものだ
「最近、自分がイタリア代表に呼ばれないのはわかる。(プレミアリーグで7試合4ゴールの)グラツィアーノ・ペッレなど、他のストライカーのようにゴールを決めていないからね。今は彼らのほうが代表にふさわしいと思う」
「ただ正直、ワールドカップの後に受けた多くの批判については、がっかりしている。あの大会では、僕には2~3回しかゴールのチャンスがなかった。プランデッリも、僕を批判していたね。試合が終わった直後に、メディアに僕のことを話すべきだったのか。僕は彼のそういう振る舞いを想像していなかった。これに対して反応しなかったのは、やっても意味がないからだ。僕は、本当の男というのは、いうべきことがあるときは、相手と直接向き合っていうものだと思っている」

⇒バロテッリのこういうところは好きです。後先考えずにやったいたずらが大騒動になったりするあたりは、まだまだ子どもですが、物事に対する捉え方がシンプルかつフラットで、人間関係についてはモラルが高いと思います。

■できれば2トップでやりたい
「ロジャーズ監督はとてもいい。彼の強い個性はチームの戦い方に表れているし、僕が選手として成長するのを支えてくれている。彼はとてもオープンで、誰にでも話しかけている」
「自分で選んでよいといわれれば、僕は2トップのひとりとしてプレイしたい。でも、ブレンダンからはストライカーとしてのプレイを求められている。サイドからボールが入ってくるときには、ペナルティーエリアの中にいなければならないことはわかっている」

⇒今回は、この発言がいちばん興味深かったですね。フィジカルが強くて、DFを背にしていても一瞬のスピードで振り向けるバロテッリは、ターゲットマンとしての素質充分と思っていたのですが、自己評価(あるいは志向)はそうではなかったんですね。ときにサイドに流れ、ときに中盤まで下がり、スペースがあれば裏に抜けるなど、昨季のSASのようにスタリッジとバロテッリが縦横無尽に動いたら、おもしろいことになるかもしれません。

■進化を止めないピルロは素晴らしい
「これまで出会った選手のなかで、素晴らしいと思うのはイブラヒモヴィッチ、フィーゴ、ピルロだ。…ピルロは素晴らしい選手。彼がすごいのは、未だに進化を続けているということだ。選手として成長し続けたいと発言するのは簡単だけど、実行するのはとても難しいことだと思う」

⇒そうですよね。同感です。

■早くプレミアリーグでゴールを決めたい。リヴァプールを優勝させたい
「リヴァプールのサポーターは自分を好きでいてくれる。ゴールを決めていないから、少し怒らせているだろうけど。でも、彼らは僕がハードに働いていることを称賛してくれていると思うよ。まだ、プレミアリーグではノーゴールなので、そろそろ決めないといけない。自分なりの目標を設定しようと思っているけど、今はプレミアリーグで初ゴールを挙げることが、唯一かつ最大の目標だ」。
「リヴァプールがプレミアリーグで4位以内に入れると思うかとよく聞かれるけど、僕は4位ではなく、優勝をめざして仕事をしたい。このチームでは、みんなが勝利を得るために戦っているんだ。チェルシーとマンチェスター・シティを追いかけなければいけない。僕は、自分たちがプレミアリーグのタイトルを争えることを願っている」

⇒今はまだ、チームにフィットしきれていませんが、気分よくプレイさせれば必ず何かをやってくれる選手だと信じておりますので、レッズのサポーターのみなさんが根気強く彼を応援し続けてくれればいいなと思います。

ご本人もおっしゃっているように、何かとエキセントリックなイメージが先行しがちな選手ですが、彼の発言に触れると、意外と内省的で、24歳という年齢相応の男だなと思います。いままで、監督やクラブ関係者から悪しざまにいわれることも多かったのですが、インタビューを読む限りでは、扱いにくい選手だとは感じません。いろいろな経験を積んで、彼自信も変わったのでしょうか。リヴァプールでは、サポーターにスアレスを忘れさせるような活躍をしていただいて、世話になったマンチーニ監督や、才能を買ってくれたロジャース監督に恩返しをしてもらえればと期待しています。がんばれ、マリオ。

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“ワールドカップ、プレミアリーグ、ロジャース監督…意外と冷静なバロテッリのロングインタビュー” への3件のフィードバック

  1. 赤い巨人 より:

    そうなんですよね
    ゴールがまだ出ないのは、ちとあれですが
    何より心配していた、イエローレッドの多さがまったく目立ちません
    シティ時代あれだけカードもらい屋だった彼が、
    最初はネコをかぶっているのかと思っていましたが
    フィールド上の彼は昔の彼とは一味違うようです

    努力が報われてゴールがケチャップドバドバになりますように。
    スタリッジがまた離脱しましたね(T_T)

  2. レッズファン より:

    初めてコメントさせていただきます。
    この記事とは直接関係ありませんが、スタリッジが練習中に再度負傷したらしく、全治2~4週間らしいので、今後はますますバロテッリの奮起に期待したいところです

  3. makoto より:

    赤い巨人さん レッズファンさん>
    スタリッジとバロテッリのコンビが観られると楽しみにしていたのですが…バロテッリに決めてもらわないといけませんね。

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