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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

悔しさ半分、懐かしさ半分。チャンピオンズリーグで躍動した、元プレミアリーグの天才たち!

私が生でプレイを観た選手の中で、「うますぎる。まるで別世界」と感動した選手が2人います。ひとりはドラカン・ストイコヴィッチ。もうひとりはディミタル・ベルバトフです。ストイコヴィッチは名古屋時代にも何回か観ていますが、印象に残っているのは彼にとって最後のワールドカップとなったフランス大会、トゥールーズでのラストゲーム。ベルバトフは、マンチェスター・ユナイテッドでのプレイよりも、王様のように振る舞っていたフラム時代のクレイブン・コテージです。昨日のアーセナルVSモナコで、久しぶりにベルバトフのマジックのようなトラップと彼らしいゴールシーンをみて、懐かしさを覚えました。最近、この手のノスタルジーを感じることが多いなと思って振り返ってみれば、今回のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦・ファーストレグは、元プレミアリーグのプレイヤーが大活躍だったのです。

先週、古巣チェルシーとのゲームで中盤を仕切っていたのはパリ・サンジェルマンのダヴィド・ルイス。古くはマティアス・ザマーやロナルド・クーマン、最近ではヴェルマーレンやフンメルスなど、「攻撃力のあるCB」は好きなのですが、モウリーニョ監督もブラン監督も、ダヴィド・ルイスはひとつ前のポジションで使ったほうが安心なのかもしれません。そしてその翌日、シャルケ04とのアウェイ戦で先制ゴールを決めたのは、大会の主役クリスティアーノ・ロナウドです。DFマティブがひとり残っているのをぎりぎりまで見極めてポジションを取り、カルバハルのクロスをヘッドで合わせたクレバーなゴールでした。スペインでは得点王争いのトップを走っているものの、チャンピオンズリーグではメッシとルイス・アドリアーノに後れをとっている昨季世界王者のエースは、欧州本番となる春からさらに巻きを入れてくることでしょう。

今週に入ると、プレミアリーグ勢が「元プレミアリーグ」に苦しめられました。リヴァプール時代はマンチェスター・シティ相手に1ゴールしか決められなかったルイス・スアレスは、シティ・オブ・マンチェスターに詰めかけたサポーターを沈黙させる2発。コンパニをあざ笑うかのようにフリーになって決めた先制点、アルバのクロスにニアで反応したワンタッチゴールとも、まさにストライカー。PKを蹴らずにプレミアリーグ得点王になった決定力を、大事なゲームで発揮しました。アーセナルを絶望させたベルバトフともども、プレミアリーグのピッチや戦い方を知っている選手は要注意です。

マンチェスター・シティが負けたバルセロナ戦と同時刻。どちらが残るかわからない注目のカード、ユヴェントスVSドルトムントで、カウンターからのクロスをGKがこぼしたところに詰めて、ごっつぁんゴールを押し込んだのはカルロス・テベス。満足に試合に出られないとマンチェスター・ユナイテッドを出たのはいいとしても、移籍したライバルクラブでマンチーニ監督とケンカしたのは残念でした。テベス本人はこのときの振る舞いを後悔しているようですが、彼がマンチェスター・シティに残っていれば、今頃はアグエロとのアルゼンチンコンビで大暴れしていたかもしれません。

 最後に紹介したいのは、活躍したわけではありませんが、アトレティコ・マドリードにおける255試合めで初めてチャンピオンズリーグに出場したフェルナンド・トーレス。チェルシー時代にはビッグ・イヤーを高々と掲げるところまでいっていますが、子どもの頃からファンだったスペインのクラブでのピッチは、チャンピオンズリーグ優勝とはまた違う喜びがあったでしょう。

「このクラブに復帰して、チャンピオンズリーグでプレイできたことはプレゼントのひとつだ。アトレティコとともに出場したことはなかったからね。今の自分は、この大会を知っている。最高のクラブが集まるこの大会には、アトレティコがいなければいけない。昨季の決勝の舞台、リスボンで刺さったトゲを抜く方法は、ひとつしかないね(フェルナンド・トーレス)」

スペインの「マルカ」紙に語ったコメントを見ると、「途中出場だった」「ゴールは決められなかった」「負けゲームだった」といったことは脇に置いて、おめでとうといってあげたくなります。レヴァークーゼンの本拠地ベイアレーナは、トーレスにとって特別な地になったことでしょう。

先ほど終わったヨーロッパリーグ・ラウンド32のセカンドレグでも、リヴァプールはデンバ・バに苦しめられ、フィオレンティーナと戦ったトッテナムは敗退を決定的にする2点めをモハメド・サラーに奪われています。おや、両方とも、元チェルシーじゃないですか。プレミアリーグUEFAのポイントを稼ぐのに四苦八苦しているなか、モウリーニョさんも罪なことをします。ポチェッティーノ監督からすれば、日曜日のキャピタルワンカップ決勝で相見えるロンドンのライバルに、キックオフの笛が鳴る前に軽く毒まんじゅうを盛られた格好です。プレミアリーグを盛り上げてくれた元在籍選手たちの活躍はうれしいのですが、直接対決では、どうぞお手柔らかに。(ディミタル・ベルバトフ 写真著作者/nasmac)

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“悔しさ半分、懐かしさ半分。チャンピオンズリーグで躍動した、元プレミアリーグの天才たち!” への4件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    私はベルバトフの絶妙なボールタッチが好きでした。やや偏った見方ですが、ピクシーと言い東欧の選手って美しいプレーをする選手が多い気がします。しかし、UEFA ポイントが心配、、、、。

  2. a より:

    ベルバトフは、私が死ぬまで永遠に私のアイドルです。

  3. Aki より:

    トッテナム、リバプールがEL敗退したと言うことは過密日程が緩和されマンU戦の前にきっちり1週間
    空いてしまいますね。。。

  4. makoto より:

    Macki さん>
    そうですね。旧東欧は、ボール扱いがうまいテクニシャンの宝庫だと思います。UEFAポイントはやばいです…。

    aさん>
    あれは別世界でしたよね!特にロングボールのトラップ。ベルカンプもライブで観たことがあるのですが、その試合の彼はゴールを決めたにも関わらず、あの名人芸トラップは見せていただけませんでした。

    Akiさん>
    確かに!悪い話は続くものです。

    Akiさん>

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