選手投票のMVPはアザール、若手はハリー・ケイン。ジェラードとランパードの功労賞に感動!
「予想通り」「順当に」といっていいでしょう。選手の投票によって決まるPFA(イングランド・プロサッカー選手協会)年間最優秀選手賞に選ばれたのは、昨季は最優秀若手選手賞に輝いたエデン・アザール。今季プレミアリーグで13ゴール、公式戦全体で18ゴールをゲットした24歳のベルギー代表がいなければ、プレミアリーグ優勝を確実なものとしているチェルシーは、無冠に終わっていたかもしれません。ジエゴ・コスタやセスク、得点力の高いDF陣など有力な同僚を抑えてアザールが選ばれたのは、調子のいいときには誰も止められなくなる強烈なドリブルのインパクトだけでなく、年間を通じてコンスタントに活躍したことと、大舞台での活躍が多かったことではないでしょうか。10月のプレミアリーグ第7節のアーセナル戦、チャンピオンズリーグラウンド16のパリ・サンジェルマンとのホームゲーム、先日のマンチェスター・ユナイテッド戦など強豪相手のゴールも多く、昨季を上回る素晴らしい1年だったと思います。おめでとうございます!
そして、年間最優秀若手選手は、プレミアリーグ得点王の座をアグエロと争うトッテナムのハリー・ケイン。前半戦は控え選手、弱小クラブ相手のカップ戦要員だったにも関わらず、今季の公式戦でトータル30ゴールは驚異的です。トッテナムの失点49は降格ゾーンの18位にいるサンダーランドと同数で、不安定なDFラインを抱えながらもリヴァプールとの5位争いを戦えているのは、獲られても獲り返せるハリー・ケインをはじめとした攻撃力に依るところ大。クラブでの活躍だけでなく、イングランド代表デビューのリトアニア戦でもピッチに入って79秒という衝撃的なゴールを決めており、今季は彼の年だったといっていいでしょう。おめでとうございます!
ベストイレブンに選ばれたのは、以下の11人です。サポーターとしては、デ・ヘアの選出はうれしいですね。チェルシーから何と6人。サウサンプトンのバートランドの名前が光ってます。大量に主力を抜かれたにも関わらず、残り4試合の時点でチャンピオンズリーグ出場権獲得の可能性を残しているセインツは、今季のプレミアリーグをおもしろくしてくれた功労者だと思います。チームを代表して、バートランドがベストイレブンに名を残したことは、非常に意義があることなのではないでしょうか。選ばれたみなさん、おめでとうございます!
■GK:ダビド・デ・ヘア(マンチェスター・ユナイテッド)
■DF:ブラニスラフ・イヴァノビッチ、ガリー・ケーヒル、ジョン・テリー(チェルシー)
ライアン・バートランド(サウサンプトン)
■MF:ネマニャ・マティッチ、エデン・アザール(チェルシー)、
アレクシス・サンチェス(アーセナル)、コウチーニョ(リヴァプール)
■FW:ジエゴ・コスタ(チェルシー)、ハリー・ケイン(トッテナム)
さらに今回は、来季から活躍の場をアメリカに移す2人のレジェンドに「PFA功労者賞」が贈られています。スティーブン・ジェラードとフランク・ランパード。イングランド代表でもコンビを組んで、長年活躍した両者の代表キャップ数を合わせろと220となります。縁があって彼らが同時受賞したことは、現地のファンの心を熱くさせているはずです。彼らの受賞に対する喜びの声を紹介して、この稿を締めたいと思います。
「われわれはイングランド代表で長い間、一緒にやってきた。彼は本当に素晴らしいプレイヤーであり、一緒に受賞できたことはこれ以上ない喜びだ。私は運がよかった。浮き沈みはあったものの、素晴らしいキャリアを積み上げ、クラブと代表において多くの夢をかなえることができた。これからもリヴァプールとイングランド代表を恋しく思うだろう。感傷的な数週間になるけれど、私はまだリタイアするわけではない。あと数年はサッカーを楽しみたい(スティーブン・ジェラード)」
「とても名誉だ。プレミアリーグで長くプレイすることができて、本当に幸運だった。彼のような選手と一緒に受賞できたのを光栄に思う。私たちにとって最高の幕切れだ(フランク・ランパード)」
ありがとうございました。何だか、泣けてきます。
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