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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

規律違反を咎めたアルテタ監督がキャプテンの座を剥奪!どうする、オーバメヤン…!?

2018年1月にアーセナルに入団し、プレミアリーグ128試合68ゴール18アシスト。ノースロンドンに来てから、チャンピオンズリーグでプレイしていないオーバメヤンは、クラブの苦しい季節をゴールラッシュで支えてくれた功労者ではあるはずです。2018-19シーズンは、プレミアリーグ36試合22ゴールでモー・サラー、サディオ・マネとともに得点王。翌シーズンも22ゴールをゲットしています。

Pierre-Emerick Aubameyang stripped of Arsenal captaincy

「BBC」「スカイスポーツ」をはじめ、現地メディアがクラブの厳しいジャッジを報じたのは、ウェストハム戦に臨むミケル・アルテタ監督がプレス・カンファレンスを終えた後です。チームの規律違反でサウサンプトン戦をスキップした32歳のストライカーは、キャプテンマークを剥奪されてしまいました。

「質問は一向に構わないが、信じてもらえるように話し続けることはできない」。記者を牽制したアルテタ監督は、決断の理由については言葉を濁しています。「その決定は、フットボールクラブの利益を守るために正しいものだった。クラブはパーソナルな会話をした。私は選手と直接顔を合わせている。彼は決定を受け入れなければならなかった」。今後について問われ、「時間が必要」と返した指揮官は、「今のところ、彼はチームに関与していない」と明言しています。

現地メディアが伝える今回のいきさつを要約すると、「クラブの許可を得て海外に渡航していたオーバメヤンが、約束の時間に帰ってこなかった」という話です。彼が規律違反でプレイする機会を失ったのは、初めてではありません。前回は、3月のノースロンドンダービー。「BBCラジオ5ライブ」のプロデューサー、ジョージ・カミンズさんは「1年に2回の遅刻は、一線を越えていると感じたのだろう」と推測しています。

今季プレミアリーグでは、14試合4ゴール1アシスト。9節のヴィラ戦まで8戦4発とまずまずだったストライカーが、ストレスを溜めていたという見方は間違っていないでしょう。内なる不満は、どこに向けられていたのでしょうか。6試合ノーゴールの自身か。ラストパスを出さないチームメイトか。エヴァートン戦でスタメンから落としたうえに、大事な場面でエンケティアを先に起用した指揮官か…。

何があったとしても、彼はクラブとの約束を死守するべきでした。トフィーズに敗れ、TOP4の背中が遠ざかってしまうかもしれない大事な時期。キャプテンであれば、自身のコンディションがどうあれ、若い選手たちを落ち着かせなければなりません。どれだけ深刻な状況だったのかは知る由もありませんが、痛みを伴う決断を下さなければならなかったという指揮官の主張を尊重するしかありません。

一方で、「プレスに対して発表しなければならなかったのか」という疑問も残ります。本人とチームメイトが納得しているのであれば、しれっとキャプテンを代えてやり過ごすという選択肢もありました。ジョージ・カミンズさんは、「キャプテンシーと先発メンバーの座を失ったオーバメヤンが、退団を希望する可能性は充分にある。アルテタが来月、彼の邪魔をすることはないだろう」とコメント。報道によって、必要以上に大きな話になってしまった感があります。

ローラン・コシールニー、メスト・エジル、ウィリアン…。近年のアーセナルは、ベテラン選手との残念な訣別が目立っています。引退と報じられているアグエロの後釜という噂があるオーバメヤンは、プレミアリーグに別れを告げるのでしょうか。レジェンドと称されるべきスターの華やかなプレイを愛する者としては、踏み止まってほしいと祈るのみです。


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