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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

限られた出場時間で10ゴール…国内カップマイスターのタクミ・ミナミノが残した極上の足跡!

Ferraris in the garage」。プレミアリーグ37節のサウサンプトン戦をサブのメンバー主体で勝ったクロップ監督が、ベンチやスタンドが定位置になっている選手たちをリスペクトしています。日曜日に開催されたチェルシーとのFAカップ決勝は、カラバオカップに続いてPK戦にもつれ込む激闘となりました。

CL決勝を視野に入れている指揮官は、主力のコンディションをキープすべく、9人を入れ替える大胆なターンオーバーを敢行。レドモンドに早々にミドルを決められる不穏なスタートとなりましたが、南野拓実とマティプのゴールで3ポイントをゲットし、2年ぶりのプレミアリーグ制覇の望みをつないでいます。

「アイツらは、ガレージにフェラーリを置いているようなものだ。ハーヴィー(・エリオット)は、最後にプレイしたのがいつかわからない。カーティスもリズムがない。時々プレイしてたね。タクミ・ミナミノ、彼が頻繁にプレイしていないのは罪だ。オックスレイドはプレイすらしていなかったが、コンディションは抜群だ」

19歳の新鋭エリオットと、伸びしろ充分のカーティス・ジョーンズは、新シーズンも赤いシャツに袖を通すでしょう。しかし南野とチェンバレンは、移籍を望めばクラブは引き留めないと伝えられています。ワールドカップをめざす日本代表は、出場機会を得られるクラブに居場所を変えるのでしょうか。

公式戦24試合10ゴール1アシスト。サラー、マネ、フィルミーノ、ジョッタ、ルイス・ディアス、オリギとポジションを争うという厳しい状況のなかで、南野拓実は「これ以上はない」といっていいほど素晴らしい結果を残しました。カラバオカップは5戦4発。準々決勝のレスター戦で、追加タイムが終わる寸前に決めたボレーがなければ、レッズはトロフィーを手にすることができなかったでしょう。

FAカップも4戦3発で優勝に貢献。ボックス右から強烈な2発を叩き込んだノリッジ戦は、文句なしのマン・オブ・ザ・マッチです。2つの国内カップでチーム得点王。これだけのパフォーマンスを披露したのに、FAカップ決勝でベンチにも入れないとは…!もはや悲劇を通り越して、ホラーあるいはコントです。

プレミアリーグは11戦3発。よくあるスタッツというひとことで済ませようとする方には、179分という出場時間も添えましょう。60分で1ゴールというペースを、38試合に換算すると57ゴール!サラー、マネ、ジョッタを足しても52ゴールです。クロップ監督が南野をフル出場させていれば、リヴァプールは独走優勝を遂げていたかもしれません。

同点ゴールを決めたサウサンプトン戦は、プレミアリーグでは514日ぶりの先発でした。前回は、2020年12月19日のクリスタル・パレス戦。0-7で大勝したこの試合でも、3分に先制ゴールをゲットしています。514日ぶりの先発出場連続ゴールは、2003年9月に533日ぶりの先発でゴールを陥れたエヴァートンのダンカン・ファーガソンに次ぐ記録だそうです。

「彼がいなければ、われわれが2つのカップを勝ち取ることはなかった。あまり出場できていないので、おそらく夏に去るだろう。それはわかっている。でも、彼は出場したときには全力を尽くした。この投稿で、この男に感謝の気持ちを捧げたかったんだ」(ホセ・エンリケ)

クラブOBの言葉が、心に沁みます。世界最強レベルのクラブで、2ケタゴールという極上のスタッツを残したストライカーを、盛大にリスペクトしたいと思います。まだ見ていない方は、ノリッジ戦の2発とセインツ戦の同点ゴールの動画を探してください。ラストタッチからフィニッシュまでのスピード、強烈なシュート…プレミアリーグで57ゴール(のポテンシャル!?)を感じることができるはずです。

願わくば、来季もアンフィールドで。


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