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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

直近の3敗で決勝ゴールにつながるミス…ウーゴ・ロリスの不振はメンタル疲労か、衰えか?

過去3ヵ月のプレミアリーグで3勝1分6敗。不振にあえぐトッテナムに関する不穏な記事が増えています。さらなる補強が必要と訴えるアントニオ・コンテ監督は、ダニエル・レヴィ会長との間に溝が生じているという噂があり、冬のマーケットで獲得した新戦力は未だゼロです。

追い打ちをかけるように、ファビオ・パラディチMDに関するバッドニュースが流れてきました。ユヴェントスの虚偽会計に関わったとして、FIGC(イタリアサッカー連盟)が2年半の活動禁止というペナルティを発令。今のところ、イングランドでの仕事は制限されませんが、FIGCはFIFAとUEFAに処分を求めています。最も重いペナルティを受けた人物が、無傷で現職を続けられる可能性は低いといわざるをえません。

プレミアリーグの試合を見ていて気になるのは、エンジンのかかりが遅いことと、失点の多さです。過去10試合で、ハーフタイムにリードしていたのはマンチェスター・シティ戦のみ。前半のゴールは3つしかありません。クリスタル・パレス戦以外は、すべて複数失点。10試合中7試合は、先に取られた2点を追う展開になっています。

失点が多いと聞くと、ロメロ、エリック・ダイアー、ラングレの3バックに目がいきがちですが、最大の懸念はミスを連発しているウーゴ・ロリスでしょう。2019-20シーズンはセーブ率80.8%でリーグTOPだった守護神は、2020-21シーズンは77.4%で3位、2021-22シーズンは72.3%で9位、今季は67.1%で14位とスタッツを落とし続けています。

2022-23シーズンは、失点に直結するミスが5つもあり、リーグワースト。ワールドカップを終えた後は、プレミアリーグの4試合中3試合で決勝ゴールの原因となっています。アストン・ヴィラ戦は、50分にドゥグラス・ルイスのロングシュートをファンブル。拾ったオリー・ワトキンスがブエンディアに預け、右足のシュートが左隅に決まりました。

さらにノースロンドンダービーでは、14分のサカのクロスをうまく弾けず、ボールを枠の中に押し込んでしまう痛恨のミス。セセニョンのつま先に当たってコースが変わったとはいえ、外に出さなければならないシーンでした。4-2で敗れたマン・シティ戦でも、2-2の64分にマフレズにニアを抜かれてしまいました。

カタールの決勝でアルゼンチンに敗れた後、すぐさまプレミアリーグが再開し、年明けにはフランス代表引退を発表。2つのチームのキャプテンは、マン・シティ戦の後にインタビューに応じ、激しい環境変化のなかでメンタルが疲労していたと認めています。

「文句はいえない。プロなんだから、リズムに従うだけだ。代表チームに加わり、ワールドカップの最終日までいって当然のように戻ってきたら、メンタルのフレッシュネスを失っていたのだと思う。調子を取り戻して、チームを助けなければならない」

「アーセナル戦のゴールは、いいポジションにいたのに、ディフレクションで胸に当たり、回転がかかってラインを越えていった。わざとやろうと思ってもできない。昨夜の3点めも、ディフレクションからボールが膝をかすめた。どんな状況でも、予測して、構えて、待たないとね。今はハプニングだらけ。こんなときは一致団結し、運を呼び戻す必要がある」

デ・ヘアの光と影を見続けてきた者として、ロリスのファンの気持ちはわかる気がします。何とか苦境を乗り越え、「衰えた」と主張する現地記者を見返してほしいのですが…。スパーズは、ジョーダン・ピックフォードの獲得を検討しているといわれています。2023-24シーズンまで契約が残っているキャプテンは、4ヵ月で存在価値を証明しなければなりません。


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