イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

膝の手術でシーズンアウト…度重なる負傷で出場時間が減った冨安健洋はアーセナルに残れるのか?

「頭を上げて、前を向いていたい。人間としてプレーヤーとして、よくなるための機会と信じています。温かいメッセージと応援をありがとう。また会いましょう!」(「tomiyasu.t」Instagramより)

ウルグアイと戦った日本代表に、富安健洋はいませんでした。膝を負傷したのは、ヨーロッパリーグラウンド16のセカンドレグ。スポルティングCPとの一戦に先発した冨安は、7分に足を捻ってピッチに座り込み、ベン・ホワイトに後を譲りました。

診断の結果は、手術を要する重傷でシーズンアウト。アーセナルでの2年めは公式戦32試合2アシスト、プレミアリーグでの先発は6試合に留まっています。昨季プレミアリーグ37節のニューカッスル戦でハムストリングを痛めてリタイアし、開幕に間に合わなかった右SBは、ついぞレギュラーポジションを奪還できないまま、苦いシーズンを終えました。

2022-23シーズンの最大のハイライトは、初先発となった10節のリヴァプール戦でしょう。左のフルバックをまかされた冨安は、執拗なマークでモー・サラーを完封。リーズ戦以降のプレミアリーグ3試合でも、負傷したジンチェンコの穴を埋めています。ようやくレギュラー復帰かと期待された矢先に、ELのチューリヒ戦で負傷リタイア。ワールドカップは、ぶっつけ本番でした。

ノースロンドンに来てから既に5回も負傷している冨安健洋は、アーセナルで3年めを迎えられるでしょうか。2023-24シーズンは、「アルテタ監督の信頼は変わらず、ベン・ホワイトやジンチェンコのサブとしてリスタート」「負傷の多さと攻撃力不足を懸念され、他クラブに売却あるいはローン移籍」という2つの可能性がありそうです。

冨安健洋の最大の魅力は、最終ラインのすべてのポジションをこなせること。SBもCBもできる選手といえば、カイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、ナタン・アケ、ジョー・ゴメス、リース・ジェームズ、アスピリクエタ、リンデロフ、ルーク・ショー、ベン・ホワイトが思い浮かびますが、4バックのCBと左右のSBとなると、ビッグ6では富安ぐらいでしょう。

一方、ユーティリティーとハードマークが魅力の日本代表は、攻撃力が課題となっています。右のSBに定着したベン・ホワイトは、試合を重ねるごとに攻め上がりに磨きがかかり、直近のプレミアリーグ6試合で19ゴールという得点力UPに貢献しています。

ニューカッスルの躍進は、右SBのトリッピアーとセンターのブルーノ・ギマランイス獲得がトリガーとなりました。アルテタ監督が、エディ・ハウのアプローチを参考にして、デクラン・ライスと攻撃的な右SBを引き入れてもおかしくありません。サリバ不在時はベン・ホワイトをCBにまわし、本職のSBを据えるのがベターとなれば、冨安の存在価値は大きく低下します。

新シーズンはレギュラーに復帰するのか、ユーティリティーを買われて守備要員として残るのか、あるいは攻撃的なSBに居場所を奪われるのか。度重なる負傷で来季も出遅れが懸念される今は、「希望はあるが、旗色は悪い」としかいえません。今はただ、焦らず膝を治してプレシーズンの初日に間に合うよう祈るばかりです。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す