アンディ・キャロル、リヴァプール移籍時の半額でウエストハム完全移籍決定
たった2年5か月前、F.トーレスをチェルシーに売却した資金を元手にFWを補強したリヴァプールが、アヤックスに在籍していたルイス・スアレスを2280万ポンドで獲得。この時、彼と同時にアンフィールドにやってきたのがアンディ・キャロルで、リヴァプールがニューカッスルに支払った3500万ポンドはスアレスの1.5倍で、当時、プレミアリーグに所属するイングランド人選手の移籍金としては最高額でした。この時、だれが現在のスアレスとキャロルの状況を想像できたでしょうか。
同じタイミングでロンドンに乗り込んだF.トーレスがそうだったように、時として高すぎる移籍金が過度な期待に置き換わり、そのプレッシャーが選手から「らしさ」を奪ってしまうことがあります。チームの得点機に必ず絡んでくるスアレスの陰に隠れ、リヴァプールのスピーディなサッカーに適応できなかったキャロルがプレミアリーグで挙げた得点はたったの6ゴール。昨季、水を得た魚とまではいいませんが、ケガもありながらレンタル移籍先のウエストハムで24試合・7ゴールという記録を残したことを思えば、リヴァプールでの彼は完全に空回りしていたといわざるをえません。今回、チームの高い期待が6年契約という長さに込められていますが、移籍金はリヴァプール入団時の半額に相当する約23億円。チームにとっても選手にとっても苦しい2シーズン半だったと思います。
バルセロナが作ったパスサッカーの流れのなかでは、FWも攻撃の組み立てに参加することを求められ、各国の上位クラブでは、純粋なターゲットマンや一度消えてからゴール前に現れるワンタッチゴーラーはもはや必要とされていないのかもしれません。キャロルがリベンジを果たすとすれば、ウエストハムでの活躍により再度、上位クラブから声がかかるか、イングランド代表で大暴れするかでしょう。腰を据えてプレイに集中できる環境が整った来季は、相当気合いが入ることでしょう。ウエストハムと対戦するクラブは、この長身のストライカーに要注意です。(写真著作者/Inge Knoff)
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