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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

今やプレミアリーグNo.1?数字だけでは語れないブカヨ・サカの圧巻のパフォーマンス!

11ヵ国の共同開催だったユーロ2020では、聖地ウェンブリーで最後のPKを外し、ユーロ2024はベルリンでスペインに敗れました。プレミアリーグは2年連続で2位。チェルシーと激突した2018-19シーズンのELファイナルは、敗戦の瞬間をベンチで迎えています。母国でプレイするイングランド人のなかで、ブカヨ・サカほどビッグタイトルを渇望している選手はいないでしょう。

「現在のプレミアリーグで、最高のプレーヤーは?」。ロンドンやマンチェスターのパブで繰り返されるこの議論で必ず名前が挙がるのは、最初の5試合で2ケタゴールのハーランドと、7戦6発5アシストと無双状態のコール・パルマ―です。しかし、アーセナルのすべての試合をチェックした人は、右サイドを制圧するレフティの名を候補者リストに加えるのではないでしょうか。

アーセナルでプレミアリーグデビューを果たしたのは2019年1月1日、フラムとのロンドンダービー。レギュラーに抜擢された翌シーズンは、左のフルバック、サイドのMF、トップ下、右ウイングと多様な役割をこなしています。アルテタ監督が試行錯誤していた2020-21シーズンも、左サイドが主戦場で、右ウイングに定着したのは2021-22シーズンになってからでした。

TOP4に届かなかったこのシーズンから、2年連続でプレミアリーグ全試合出場。昨シーズンのリーグでは、キャリアハイの16ゴールをゲットしています。23歳にして公式戦236試合61ゴール60アシスト、プレミアリーグは177試合49ゴール42アシスト。アーセナルの復権をめざし、着実に進化してきたアルテタのチームに不可欠な存在です。

新たなシーズンにおけるブカヨ・サカの最大の変化は、マルティン・ウーデゴーアの負傷リタイアをきっかけに、キャプテンを示すアームバンドを巻く機会が増えたことです。プレミアリーグ7試合で7アシストは、リーグNo.1。レスター戦を除くすべての試合で、ゴールに直接関与しています。ビッグチャンスクリエイト12回と、キーパス27本もランキングのTOPです。

先週末のサウサンプトン戦は圧巻でした。先制された直後の58分、ダウンズがサイドに出すと読んで右足でカットしたボールをすかさず前線のカイ・ハヴェルツに送り、同点ゴールをアシスト。68分には、左足で巻いたクロスをファーポスト際に落とし、マルティネッリの逆転ゴールを生んでいます。このボールは、カイ・ハヴェルツが加わった昨季から意図的に増やしている形です。

さらに88分、センターサークルにいたカイ・ハヴェルツが倒れ込みながらトロサールにつなぎ、カウンターが発動。3人に囲まれた19番は菅原由勢にカットされますが、左に出したボールに詰めたサカが冷静に左隅に流し込みました。1ゴール2アシスト、シュート7本、チャンスクリエイト7回、クロス成功3本、リカバリー8回。特筆すべきは、スタッツだけではありません。

この試合はウーデゴーアとベン・ホワイトがおらず、右SBにトーマスという急造の布陣。7番を抑え込めば勝利に近づけると考えたラッセル・マーティン監督は、カイル・ウォーカー=ピータースとマニングを密着させ、ドリブルとクロスのコースを切ろうとしていました。連携が弱まり、警戒は強まる逆境でのハイパフォーマンスは、数字以上に評価されるべきでしょう。

ゴールとアシストを足すと、コール・パルマーは11、ハーランドが10、サカは9です。しかし、戦術理解と実践、セットピース、守備における貢献、リーダーシップを加味したら…?サカがNo.1といい切るつもりはありません。議論は二択ではないといいたいのです。エースのカイ・ハヴェルツの3ゴールをお膳立てしたウインガーのさらなる躍進と、念願の戴冠を期待しましょう。


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