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圧巻のグリーリッシュ&アンヘル・ゴメス!イングランド代表のレギュラー争いがヒートアップ!

UEFAネーションズリーグの4試合で、イングランド代表の指揮を執ったリー・カーズリーは暫定監督。今後、誰が正式な指揮官として招聘されるにしても、前線と中盤の人選は大きな悩みになるでしょう。どんな布陣で戦っても、文句なしの快勝でなければ、メディアの記者やファンに人選を批判されてしまいそうです。

ユーロ2024のファイナルでスペインに敗れたガレス・サウスゲートが退任した後、新体制の初戦はアイルランド。ベリンガムとフォーデンを欠いたチームは、中盤にメイヌー、デクラン・ライス、グリーリッシュ、フロントスリーにサカ、ハリー・ケイン、アンソニー・ゴードンの4-3-3で戦っています。

20歳までアイルランド代表としてプレイしていたデクラン・ライスは、11分にハリー・ケインのシュートのこぼれ球を右隅に突き刺すと、ブーイングを浴びせるホームサポーターをなだめる仕草を見せただけでした。2点めは26分。サカとのワンツーでボックス右に出たデクラン・ライスが折り返し、グリーリッシュがダイレクトショットを左隅に決めました。

ダブリンのアウェイゲームは0-2で完勝。ウェンブリーのフィンランド戦は、メイヌーに代わってアンヘル・ゴメスが代表初先発となりました。2020年の夏にマンチェスター・ユナイテッドと契約合意に至らず、リールに移籍した24歳のMFは、パス成功116本、ファイナルサードに17本という驚異のスタッツを残し、メイヌーのクラブのサポーターを動揺させています。

この試合で2発ゲットのハリー・ケインは、負傷でギリシャ戦は欠場。リー・カーズリー監督は、復帰したフォーデンとコール・パルマー、サカの共存を試したかったのでしょう。アンソニー・ゴードンとベリンガムも詰め込んだ4-4-2、あるいは4-2-4の布陣は壮大な割り算となってしまい、1-2のアップセット。フォーデンとピックフォードの評価を下げただけの敗戦でした。

4戦めは昨夜、ヘルシンキでフィンランド。サカを負傷で欠いたチームは、中盤センターにアンヘル・ゴメスとデクラン・ライス、2列めにコール・パルマー、ベリンガム、グリーリッシュ、最前線にハリー・ケインの4-2-3-1です。先制は18分、アーノルドの縦パスを受けたアンヘル・ゴメスが、右足アウトでラインの裏に出した短いスルーパスは秀逸でした。

「最高のパスだった。監督が僕らに自由を与えてくれたおかげだ。正確には覚えていないけど、自分が中に走り込んで、トレントがワイドに流れて、ジュードが…いや、聞いてほしい。毎日アンヘルと一緒にトレーニングしているから、どれほど優れた選手なのかわかっている。まだ見てないけど、素晴らしいアシストだったのは覚えている」(ジャック・グリーリッシュ)

GKとの1対1から右に流し込んだマン・シティのウインガーは、周囲に誰がいたのかも把握していなかったようです。後半立ち上がりのチャンスを活かせず、0-1で終盤に突入したイングランドは、74分にようやく2点めを追加しました。「決めたら500ポンド出す」とグリーリッシュに煽られたアーノルドは、左隅に決めて臨時収入をゲットしています。

勝利を手繰り寄せた84分のゴールは、左サイドを単独で突破したオリー・ワトキンスが決め手でした。ボックス左からニアにグラウンダーを通すと、デクラン・ライスが軽くタッチしたボールが右隅へ。最後にCKから失点を喫したものの、1-3なら母国のファンも納得でしょう。ユーロが終わった後の4試合で、中盤とサイドのレギュラー争いはさらに難易度が高まっています

夏以降に評価を高めたのは、左サイドのアタックの多様性を高めたグリーリッシュと、パスのクオリティの高さを見せつけたアンヘル・ゴメス。厳しい状況に追い込まれたのは、トップフォームに戻っていないフォーデンと、アンヘル・ゴメスにポジションを奪われそうなメイヌー、結果を残せていないアンソニー・ゴードンです。

クラブレベルのパフォーマンスを代表では発揮できていないフォーデンは、年下のサカとコール・パルマーが結果を出し続ければ、ワールドカップやユーロに縁がない選手になってしまいます。「自分は単なるMFだけど、3つの役割をこなせる。ディープラインでもプレイできるし、8番も10番もいける」というアンヘル・ゴメスは、メイヌーの強みをすべてカバーしています。

新たな監督が誰でも、ハリー・ケイン、デクラン・ライス、ブカヨ・サカ、ベリンガムを外そうとはしないでしょう。右サイドはコール・パルマー、フォーデン、マイケル・オリース、ノニ・マドゥエケ。左はグリーリッシュ、アンソニー・ゴードン、エゼ、サンチョ、ラシュフォードの争いとなります。

中盤はアンヘル・ゴメスとメイヌーに加えて、ウォートン、コナー・ギャラガー。アーノルドとリコ・ルイスも、中盤で機能する可能性があります。4-3-3ならジェームズ・マカティーやイーサン・ヌワネリ、4-2-3-1ならモーガン・ロジャースやギブス=ホワイトといった若い選手たちも視野に入ってくるでしょう。

今、特に伝えたいのは、グリーリッシュとアンヘル・ゴメスというテクニカルな選手が左に集まったイングランドがおもしろくなりそうなことと、攻撃的な選手の層の厚さです。アンヘル・ゴメスがリールとの契約を延長しなければ、1月に買い戻せるマンチェスター・ユナイテッドは動くのでしょうか。今ならレギュラーでプレイできそうですが…。(アンヘル・ゴメス 写真著作者/Kane Brooker)


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