2024.10.15 選手トピックス
グラスナー監督の信頼は厚いのに…!鎌田大地がクリスタル・パレスのサポーターに非難される理由。
鎌田大地のクリスタル・パレス入団が発表されたとき、ロンドンのメディアは概ね好意的でした。「セリエAで7位だったラツィオのレギュラーメンバー」「フランクフルト時代のオリヴァー・グラスナー監督が主軸として起用していた」「しかもフリートランスファー」といったあたりが、歓迎された理由でしょう。
バイエルンへの移籍が濃厚だったマイケル・オリースとはタイプが違えど、右サイドのアタックを活性化する存在として注目されていたのですが、最初の2ヵ月はサポーターの評価を得られませんでした。プレミアリーグは全試合出場ながら、先発は4試合でゴールもアシストもゼロ。カラバオカップのノリッジ戦とQPR戦の1ゴール2アシストだけでは、もの足りないようです。
イーグルスのサポーターの非難が、鎌田大地に集まっているのはなぜでしょうか。大前提として、昨季プレミアリーグ最終盤の6勝1分と、3分4敗で18位という現状のギャップは押さえておくべきでしょう。リヴァプールにアンフィールドで勝った後、ハマーズに5-2、マン・ユナイテッドに4-0、ヴィラに5-0という破壊力を見せられたら、次のシーズンに期待が膨らむのは当然です。
低迷の最大の理由は、売却した主力選手と新戦力のスイッチングがうまくいっていないからでしょう。オフシーズンにチームに別れを告げたマイケル・オリース、ジョルダン・アイエウ、オドソンヌ・エドゥアールは、2023-24シーズンにトータル21ゴール。最終ラインのヨアキム・アンデルセンからのロングフィードも、攻撃をスピードUPする重要なツールでした。
一方、夏の補強は鎌田大地、エンケティア、イスマイラ・サール、トレヴォ・チャロバー、ラクロワ、シャディ・リアド。全員が即戦力で、チャンピオンズリーグかヨーロッパリーグの出場経験がある選手ばかりです。グラスナー監督は、ヨアキム・アンデルセンの穴はラクロワが埋め、エンケティア、イスマイラ・サール、鎌田大地で得点力はキープできると考えていたはずです。
ところが、いざ蓋を開けてみると、最初の7試合のゴールはマテタの2発とエゼ、グエイ、オウンゴール。新戦力は軒並みフィットしておらず、最終ラインはグエイ頼みの混乱に陥ってしまいました。鎌田大地も、プレミアリーグのフィジカルの強さとスピーディーなトランジションに戸惑っており、攻撃的なポジションでは機能できずにいます。
日本代表MFの低評価の理由をもうひとつ挙げるとすると、「多芸ゆえに強みがわかりづらいこと」ではないでしょうか。「アスレティック」でクリスタル・パレスを担当するマット・ウーズナム記者が、興味深い数字を紹介しています。グラスナーのフランクフルトと昨季のラツィオで、鎌田が起用されたポジションと比率です。
グラスナーが就任した2021年からの2年は、トップ下が57%、セントラルMFが15%、アンカーが21%で左のウイングとサイドアタッカーが7%。ラツィオではセントラルMFが81%で、トップ下が10%、左右のウイングが7%、アンカーが2%となっています。クリスタル・パレスでも6番、8番、10番をこなしており、後方では守備が課題で、前線では周囲との連携が改善ポイントです。
プレミアリーグに慣れていないのに、マイケル・オリースの後釜、ウォートンの代役などさまざまな役割を任せられるため、フィットするのに時間がかかっているのだと思われます。現状は、3-4-2-1の2列めに入ると孤立しがちで、2センターに入ってエゼやマテタ、エンケティアを動かすほうが機能するはずです。
まずは中盤で新たなチームの戦術をインストールし、前線と連携が取れるようになったらワントップの脇でプレイするというように、徐々にステップアップしていくのがベターでしょう。アレコレまかされるのは指揮官の信頼が厚いからで、サポーターの非難は多大な期待の裏返しとポジティブに捉え、チームに貢献できる居場所とプレイを探り当ててもらえればと思います。
バイエルンへの移籍が濃厚だったマイケル・オリースとはタイプが違えど、右サイドのアタックを活性化する存在として注目されていたのですが、最初の2ヵ月はサポーターの評価を得られませんでした。プレミアリーグは全試合出場ながら、先発は4試合でゴールもアシストもゼロ。カラバオカップのノリッジ戦とQPR戦の1ゴール2アシストだけでは、もの足りないようです。
イーグルスのサポーターの非難が、鎌田大地に集まっているのはなぜでしょうか。大前提として、昨季プレミアリーグ最終盤の6勝1分と、3分4敗で18位という現状のギャップは押さえておくべきでしょう。リヴァプールにアンフィールドで勝った後、ハマーズに5-2、マン・ユナイテッドに4-0、ヴィラに5-0という破壊力を見せられたら、次のシーズンに期待が膨らむのは当然です。
低迷の最大の理由は、売却した主力選手と新戦力のスイッチングがうまくいっていないからでしょう。オフシーズンにチームに別れを告げたマイケル・オリース、ジョルダン・アイエウ、オドソンヌ・エドゥアールは、2023-24シーズンにトータル21ゴール。最終ラインのヨアキム・アンデルセンからのロングフィードも、攻撃をスピードUPする重要なツールでした。
一方、夏の補強は鎌田大地、エンケティア、イスマイラ・サール、トレヴォ・チャロバー、ラクロワ、シャディ・リアド。全員が即戦力で、チャンピオンズリーグかヨーロッパリーグの出場経験がある選手ばかりです。グラスナー監督は、ヨアキム・アンデルセンの穴はラクロワが埋め、エンケティア、イスマイラ・サール、鎌田大地で得点力はキープできると考えていたはずです。
ところが、いざ蓋を開けてみると、最初の7試合のゴールはマテタの2発とエゼ、グエイ、オウンゴール。新戦力は軒並みフィットしておらず、最終ラインはグエイ頼みの混乱に陥ってしまいました。鎌田大地も、プレミアリーグのフィジカルの強さとスピーディーなトランジションに戸惑っており、攻撃的なポジションでは機能できずにいます。
日本代表MFの低評価の理由をもうひとつ挙げるとすると、「多芸ゆえに強みがわかりづらいこと」ではないでしょうか。「アスレティック」でクリスタル・パレスを担当するマット・ウーズナム記者が、興味深い数字を紹介しています。グラスナーのフランクフルトと昨季のラツィオで、鎌田が起用されたポジションと比率です。
グラスナーが就任した2021年からの2年は、トップ下が57%、セントラルMFが15%、アンカーが21%で左のウイングとサイドアタッカーが7%。ラツィオではセントラルMFが81%で、トップ下が10%、左右のウイングが7%、アンカーが2%となっています。クリスタル・パレスでも6番、8番、10番をこなしており、後方では守備が課題で、前線では周囲との連携が改善ポイントです。
プレミアリーグに慣れていないのに、マイケル・オリースの後釜、ウォートンの代役などさまざまな役割を任せられるため、フィットするのに時間がかかっているのだと思われます。現状は、3-4-2-1の2列めに入ると孤立しがちで、2センターに入ってエゼやマテタ、エンケティアを動かすほうが機能するはずです。
まずは中盤で新たなチームの戦術をインストールし、前線と連携が取れるようになったらワントップの脇でプレイするというように、徐々にステップアップしていくのがベターでしょう。アレコレまかされるのは指揮官の信頼が厚いからで、サポーターの非難は多大な期待の裏返しとポジティブに捉え、チームに貢献できる居場所とプレイを探り当ててもらえればと思います。
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