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凄すぎるアレクシス・サンチェス!「最高の選手」と評価する現地紙のスタッツ分析をチェック!

多くのグーナーが、プレミアリーグ5位に落ちてしまったチームを見て、サンティ・カソルラの不在を嘆いているでしょう。しかし、イギリスメディア「デイリー・メール」は、アーセナルが最も失ってはならない選手は、今季13ゴール7アシストという抜きん出た数字を記録しているプレミアリーグNo.1のアタッカーだと主張しています。「Arsenal star Alexis Sanchez is the most important player in the Premier League… the stats that show why Arsene Wenger can’t afford to lose him(アーセナルのスター、アレクシス・サンチェスはプレミアリーグにおいて最も重要なプレーヤーである。スタッツは、アーセン・ヴェンゲルが彼を失ってはならないことを示している)」という長い見出しの記事は、ドリブル成功数やタッチ数など、さまざまなデータを紹介しながら今季の7番の偉大さを語っています。

13ゴールはジエゴ・コスタに次ぐ第2位、7アシストはデブライネとマット・フィリップスのすぐ下。ガナーズは、今季プレミアリーグで44ゴールを挙げているのですが、アレクシス・サンチェスはチームの45.5%の得点シーンに直接関わっていることになります。チャンスクリエイトでは、1位がディミトリ・パイェの74、2位はデブライネの58、3位がエリクセンの55で、アレクシスは54で4位。ドリブル成功数はアザールの87、ザハが80、アダマ・トラオレが73で、スターリング55、ポグバ54、52のアレクシスは6位にランクインしています。さらに「ボックスのなかでのタッチ数」は145を数え、イブラヒモヴィッチの150、スターリングの145に続く3位。タブロイド紙は、「ズラタン、ルカク、デフォーやマネとララナのデュオも、スタッツからチームにとって重要だとわかるが、アーセナルにおけるアレクシス・サンチェスほどではない」と言い切っています。

私のほうからも、アーセナルのエースにまつわる素晴らしい数字を付け加えましょう。枠内シュート数28はズラタン、アグエロの次。「Hit Woodwork」、すなわちクロスバーやポスト直撃のシュートはデブライネの6本、ズラタンの5本に次ぐ3位。スルーパス32本は、2位ポグバの20本を大きく引き離すぶっちぎりのTOPです。攻撃に関するスタッツにおいて、これだけ多くの項目で上位に顔を出している選手は他にいません。最前線でも左サイドでも脅威となり、ワンタッチゴール、ミドルシュート、ドリブル、ラストパス、チャンスメイクのどれを取っても高水準。彼を失えば、アーセナルはセカンドグループのままで淡々とシーズンを終えることになるのではないかと思われます。

無事にフルシーズンを過ごせれば、プレミアリーグ2016-17は7番にとってキャリアハイのシーズンとなるはずですが、記事も私も気にしているのは、明らかに溜まりつつある彼のフラストレーションです。クリスタル・パレス戦の最終盤には、チェンバレンがフリーのシュートを左に外した瞬間にピッチに座り込み、ボーンマス戦でジルーが同点ゴールを決めた際は、スコーピオンパフォーマンスに時間を費やしていたジルーとチームメイトに激怒。いち早くハーフラインに戻っていたアレクシス・サンチェスは、勝ち点1にはまったく価値を感じていなかったのでしょう。ヴェンゲル監督は、「他の選手たちもサンチェスと同様に結果にこだわっており、勝てなかったことにがっかりしていた」と語っておりましたが、勝利を渇望する彼の気持ちの強さが仲間との軋轢の原因や、チームに対する失望とならないことを祈っています。

ヴェンゲル監督が、2018年の夏に契約が切れるアレクシス・サンチェスをノースロンドンに留めたければ、アーセナルがプレミアリーグやチャンピオンズリーグを勝てるチームなのだということを証明しなければいけません。タイトルさえ獲れれば、クリスティアーノ・ロナウドとメッシが交代で占めているバロンドール獲得も夢ではないアタッカーは、チームメイトとともに栄冠を手にすることができるでしょうか。彼自身にとっても、ガナーズの未来にとっても、今季はこれまで以上に重要なシーズンとなりそうです。

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“凄すぎるアレクシス・サンチェス!「最高の選手」と評価する現地紙のスタッツ分析をチェック!” への4件のフィードバック

  1. ヤンガナ大好き! より:

    今シーズンのサンチェスに関する記事掲載、本当に有難うございます。ゼロトップになったこともプラスに働き、ボールの持ちすぎが無くなりましたね。これはドリブルランクが下がったことからわかります。また、ゴール前でも俺が俺がからシュートチャンスを自分が狙うか、パスで決めるかの判断スピードと視野が圧倒的に上がっています!これは断トツのスルーパス数が示しているかと思います。

    ただ、おっしゃるようにチームメンバーに対するフラストレーションもかなり溜まっており、週末のFAカップベンチ入り無しで、リフレッシュ出来ていると良いのですが。ここは復帰目前のキャプテン、メルテザッカーがしっかり締めて、間を取り持って欲しいです。スタッツから見ると、CL、或は苦戦中のリーグを制せば、バロンドールの可能性は有るのですから。後は英語力をもう少し高めて、キャプテンシーを発揮してくれるともっと良くなると思っています!

  2. エジルのパス より:

    更新お疲れ様です!いつも楽しい記事をありがとうございます!

    サンチェスは本当に素晴らしい選手ですね…ですがサンチェスもエジルも日に日にファンペルシー臭が強くなってきています。タイトル獲得よりも自分的にはそこが一番心配になっている毎日でございます。

  3. ユナイテッド より:

    サンチェスは本当に凄いですね。
    チャンスメイクからフィニッシュまで全てに関わってます…
    このランキングを見て思ったのは不調だ、高過ぎるなどと批判されてたポグバがドリブル成功数、スルーパス本数の上位にいることです笑

  4. makoto より:

    ヤンガナ大好き!さん>
    主将アレクシス・サンチェスはありですよね。勝利への要求が強いハードなキャプテンになってくれそうです。ゼロトップになってから、プレイの幅が広がりましたよね。サイドに流れてピンポイントで合わせるクロスも絶品です。

    エジルのパスさん>
    契約延長が決まるとすっきりするんですけどね…。エジルは前向きのようですが、アレクシスが若干不安です。

    ユナイテッドさん>
    ポグバが叩かれていたのは4-2-3-1が空回りしていた10月までで、その後は評価も上がってますね。ときどき技に溺れますが、ボールのキープの仕方やチェックのタイミングを外すプレーは絶品です。

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