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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

祝★契約延長!モハメド・サラーがリヴァプール残留を熱望した理由。

「もちろん、とても興奮している。今のわれわれは、素晴らしいチームだ。以前からそうだった。さらにトロフィーを獲得するチャンスがあり、サッカーを楽しめると思ったから契約した。すごいね。ここで最高の時を過ごしてきた。8年プレイしたけど、できれば10年続けたい。ここで人生とフットボールを楽しんでいる。キャリアの中でも最高の時を過ごしている」

「ファンに伝えたい。ここにいられて、とてもとてもハッピーだ。新たな契約にサインしたのは、みんなと一緒に多くのビッグトロフィーを獲得できると信じているからだ。これからも、われわれをサポートし続けてくれれば、ベストを尽くす。そして将来、さらなるトロフィーを獲得できればと願っている」

リヴァプールがモー・サラーとの契約を延長しました。「テレグラフ」のクリス・バスコム記者によると、新たな契約は2年で、ボーナスとパフォーマンスに基づくトリガー発動によって年間で最大2500万ポンドになるとのこと。プレミアリーグで20ゴールを2年続ければ、巨額のインセンティブが積まれるようで、もちろんクラブ史上最高額です。

フェンウェイ・スポーツ・グループはこれまで、ピークを越えた30代の選手との高額契約には消極的と見られていました。しかし今季公式戦の45試合32ゴール22アシストは、マイケル・エドワーズCEOと経営ボードに対する最強のプレゼンテーションでした。54のゴール&アシストは、入団初年度の44ゴール15アシストに次ぐ数字で、ラスト7戦で越える可能性があります。

2017年の夏にローマから移籍して以来、公式戦394試合243ゴール111アシスト。プレミアリーグでは294試合184ゴール86アシストで、次のゴールでセルヒオ・アグエロをかわして外国人の最多ゴール記録を更新します。この先の2年で40ゴールを積めば、ハリー・ケインの213ゴールを上回る歴代2位。33アシストを乗せれば、こちらもケヴィン・デブライネをかわして2位となります。

32歳になって衰えが見られるかと思いきや、実はスピードも上がっており、今季のスプリントの最高速度は時速31.1kmで、2018年以降の最速です。28歳のロドリが選ばれるまで、バロンドールは10年連続で30代の選手が獲得しており、メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ベンゼマ、モドリッチに続く栄誉に輝く可能性は充分にあるといえるでしょう。

「アスレティック」のサイモン・ヒューズ記者が、契約締結までのインサイドストーリーを配信しています。関係者への取材を重ねた濃密な記事を読むと、サラーのほうがより強く残留を望んでいたようです。協議開始から1年、リチャード・ヒューズSDとサラーの代理人を務めるラミー・アッバス氏が初めて会話をかわしてから9ヵ月。焦れていたのは、常に代理人のほうでした。

電話での挨拶の後、最初の面談は9月。リヴァプールのレストランでヒューズSDがサラーの意向を問うと、アッバス氏は残留希望と明言したそうです。しかし10月の会談では話が進まず、代理人は「リヴァプールは引き留めるふりをしているのではないか」と疑い始めました。11月末には、本人が「オファーはない」「失望している」「退団だろう」とコメントしています。

サラーが残留を望んでいたのは、スロット監督の戦術やスタンスへの共感や、強くなったチームへの納得感ばかりが理由ではありませんでした。プレミアリーグとリヴァプールの数々のレコードを達成し、レジェンドとして歴史に名を残したい。家族のプライバシーが尊重されるイギリスで暮らしたい。サウジで今のような穏やかな生活が実現するかどうかは、全くわかりません。

パリ・サンジェルマンに興味を示さなかったのは、リーグアンの認知度の低さによって、個人スポンサーのフィーが激減するからです。マージーサイドとアンフィールドには望むすべてがあり、ひとたび離れれば、何かを失うのは明らかでした。ようやく12月にオファーが届いたとき、アッバス氏は安堵したはずです。そこからの3ヵ月は、リヴァプールのための時間でした。

クラブとしては、ファン・ダイクやアーノルドとの話を先に成立させる必要がありました。サラーが高額のサラリーで契約延長したという話が出回ると、他の選手たちの要求レベルが上がるからです。このタイミングでサインとなったのは、来週には発表があると報じられたファン・ダイクとの交渉がほぼ妥結したからでしょう。

レッズサポーターのみなさん、おめでとうございます。彼がいなければ、リーグ制覇を目前にした現状は実現し得なかったでしょう。リヴァプールの最高のレジェンドは?と問われれば、15のトロフィー、欧州制覇2回、クラブ史上最多ゴールのイアン・ラッシュと答えるしかありませんが、名門復活のキーマンとなったレフティも忘れ得ぬ存在です。ファン・ダイクともども、次なる2年の活躍を楽しみにしています。


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