2025.04.26 選手トピックス
「プレミアリーグで過小評価されているベスト11」を選出!活躍しているのに目立たない選手の特徴は?

ライターのみなさんのラインナップと情熱的なレポートを読んでいるだけで、楽しくなる記事なのですが、何度も読み返していると自分でも作りたくなってしまいます。さっそく、トライしてみました。どこで何をやっている人なのか、わからない名前ばかりかもしれませんが、まずは発表させてください。「2024-25シーズンの偏愛的・過小評価イレブン」です。
GKセルス(ノッティンガム・フォレスト)
DFワン=ビサカ(ウェストハム)、ラクロワ「クリスタル・パレス)、ミレンコヴィッチ(ノッティンガム・フォレスト)、ニコ・オライリー(マンチェスター・シティ)
MFグイェ(エヴァートン)、イオビ(フラム)、ティーレマンス(アストン・ヴィラ)
FWセメンヨ(ボーンマス)、ウィッサ(ブレントフォード)、ジェイコブ・マーフィー(ニューカッスル)
それぞれの選考理由についても、紹介させてください。GKのセルスは、ノッティンガム・フォレストの躍進における立役者のひとりです。セーブ率74.7%は、ロベルト・サンチェス、ダヴィド・ラヤ、ケパ・アリサバラガに次ぐ4位。チェルシーのGKはミスが多く、アーセナルの守護神は既に高評価で、過小評価というテーマならケパとセルスの一騎打ちでしょう。
フォレストのベテランを選んだのは、セーブ数107回がフレッケンに次ぐ2位だったからです。堅実なGKがいなければ、ヌーノ・エスピーリト・サントのチームはCLの出場権争いには食い込めなかったかもしれません。チームメイトのミレンコヴィッチの選出は、今季プレミアリーグのCBでは1位の4ゴールを決めているのに、ファン・ダイクやガブリエウばかりが話題になるからです。
ビッグクラブのターゲットといわれる新鋭ムリーリョが脇にいるのも、彼が目立たなくなる理由のひとつでしょう。右SBはオラ・アイナとワン=ビサカで迷いました。ウェストハムのフルバックを上としたのは、「守備のスペシャリスト」「マン・ユナイテッドでうまくいかなかった」というイメージを払拭した右からのアタックを称えたいという趣旨です。
直近のプレミアリーグでマン・シティとニューカッスルに5失点を喫したクリスタル・パレスは、それまではTOP5に次いで失点が少ない堅守のチームでした。マーク・グエイばかりが注目されますが、12月から10勝6分5敗の復活は、ラクロワなくして実現しなかったでしょう。マンチェスター・シティで頭角を現したニコ・オライリーは20歳。本来のポジションはプレーメイカーです。
出番が増えたのは2025年になってからで、左SBとして公式戦10試合5ゴール2アシストという素晴らしいスタッツを残しています。さほど目立たないのは、「クヴァルディオルのイメージが強いポジション」「チームメイトのジェームズ・マカティーのほうが華がある」「ライバルクラブで同じポジションのルイス=スケリーが先にブレイク」といったあたりが重なったからでしょう。
中盤の底は、モイーズのエヴァートンになくてはならないイドリサ・グイェ。出戻りの35歳というイメージが、高評価を妨げる要因になっている可能性があります。ティーレマンスが思いのほか称賛されないのは、先発が少なかった移籍初年度の期待外れ感があるからでしょうか。昨シーズンは2ゴール6アシスト、今季は2ゴール7アシストと得点に絡む数字はさほど変わりません。
33試合9ゴール5アシストのイオビと、30試合8ゴール11アシストのジェイコブ・マーフィーは、もっと取り上げられるべきでしょう。左のウイングで選出したセメンヨは、32試合8ゴール4アシストという数字もさることながら、「左足で4ゴール、右足で4ゴール」「サラーと並ぶリーグTOPのシュート116本」を知っていただきたく、ピックアップした次第です。
最前線はウェルベックとウィサで悩んで、「エンベウモじゃないほう」にしました。コール・パルマーやオリー・ワトキンスを上回る16発を決めたのに、同じチームに18発の豪快なレフティがいたばかりに、目立たなかったストライカーです。次点として、SBで10アシストのアントニー・ロビンソンと、フォレストの中盤を変えたエリオット・アンダーソンを添えておきましょう。
過小評価イレブンを構築するプロセスのなかで、「評価が上がらない選手の特徴」がいくつか見えてきました。ひとつは、「じゃないほう」。お笑いの世界でよくいわれる「ザキヤマじゃないほう」「ナダルじゃないほう」というヤツです。近くにキャラが立っている選手がいると埋もれがちで、リーグNo.1を選ぶなら「ファン・ダイクじゃないほうのコナテ」でいかがでしょうか。
2つめは、器用貧乏。両足を同じように使える選手は要注意です。シュートもアシストもそれなりに多くてパスも守備もレベルが高い選手や、左右のサイドでどちらでもハイレベルな選手は、「トロサールシンドローム」「ベルナルド・シウヴァ現象」にはまる可能性があります。この2人も、「サカじゃないほう」「デブライネじゃないほう」といえるタレントでもあります。
3つめは、ビッグクラブから中小のクラブに移籍した選手。「トップレベルで通用しなかった」「ピークを過ぎた」というネガティブなイメージが、最近のパフォーマンスを評する目を曇らせるケースもあるようです。3つの要件をすべて満たすのは、ミランから来た「ブルーノ・ギマランイスじゃないほう」、アンカーにコンバートされて活躍したサンドロ・トナーリです。
違法なオンライン賭博で出場停止処分という事件も、プレミアリーグで屈指のアンカーと称賛しづらい空気を醸成した感があります。最後に、過小評価ワールドに入ってきそうで気がかりな選手を紹介して、この稿を締めましょう。最前線では「カイ・ハヴェルツじゃないほう」、8番では「デクラン・ライスじゃないほう」といわれそうなミケル・メリノ…!
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