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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

シェシュコもオリー・ワトキンスも移籍金が高すぎる…どうするマンチェスター・ユナイテッド!

プレミアリーグのトランスファーマーケットを見ていると、変化のスピードが速すぎて、思考停止に陥ることがあります。最近でいうと、「マンチェスター・ユナイテッドのトップターゲットはベンヤミン・シェシュコ」というニュースを見た瞬間、フリーズしました。なぜ、シェシュコ?成長途上のストライカーを、発展途上のチームに押し込むのはあまりにもリスキーです。

チェルシーに持っていかれたリアム・デラップなら、トライしてもいいでしょう。突破力とフィニッシュの精度を強みとする22歳のストライカーは、イプスウィッチに3000万ポンドを支払えば獲得できたからです。スポルティングCPでルーベン・アモリムとともに戦ったヴィクトル・ギョケレスは、3-4-2-1を熟知しており、納得の補強といえるでしょう。

しかしシェシュコは、積極的に投資していたアーセナルが、高額の移籍金とサラリーを見て諦めた選手です。マテウス・クーニャとブライアン・エンベウモに1億3400万ポンドを費やしたクラブは、PSRを気にする必要があります。ハーランドやイサクのようにプレミアリーグで実績があるビッグネームならいざしらず、若さとポテンシャルに7800万ポンドを支払う余裕はありません。

ライプツィヒで2年めとなる2024-25シーズンは、公式戦45試合21ゴール6アシスト、ブンデスリーガは33試合13ゴール5アシスト。ザルツブルグでのラストシーズンから、3年連続でリーグ戦2ケタゴールを決めており、単年の輝きを評価して連れてきたラスムス・ホイルンドより計算できるゴールゲッターではあります。

195cmの長身で空中戦に強く、ポストプレーとミドルシュートも魅力的なのですが、ドイツでのパフォーマンスを見ると、強引なプレイが多いのが気になります。独走でGKと1対1になったのに、工夫のないシュートをぶつけたり、フリーの味方が見えているのに乱暴に打ってブロックされたりするのは、判断に迷ったらとりあえず思い切り蹴るという回路が作動するからでしょう。

ヴェグホルスト、ホイルンド、ザークツィー、チド・オビ・マルティン…3シーズン連続でストライカーを空回りさせたマンチェスター・ユナイテッドは、シェシュコを同じように悩ませてしまう可能性があります。ピッチ上のリスクヘッジを優先するなら、プレミアリーグで5シーズン連続10ゴール以上のオリー・ワトキンスのほうがベターです。

「アスレティック」のカール・アンカ記者によると、オリー・ワトキンスはラインの裏に抜けようとする動きのシェアが高く、昨シーズンのすべてのランの46.1%という数字はリーグNo.1です。今のマンチェスター・ユナイテッドにうまくはまりそうですが、ヴィラのエースは既に29歳で、6000万ポンド以上といわれる移籍金は経営の観点でリスキーです。

数年活躍してくれたとしても、30代になってからの売却は半額以下になるでしょう。であれば、マテウス・クーニャとエンベウモによる攻撃力UPを見越して、「マンチェスター・ユナイテッドに残りたい」と明言しているホイルンドの覚醒とチド・オビ=マルティンの成長に期待したほうがいいのかもしれません。

ホイルンドは初年度のプレミアリーグで30試合10ゴール2アシストと結果を出しており、ボーンマスとのプレシーズンマッチではダイビングヘッドで先制ゴールをゲットしています。トップチームで2年めとなるチド・オビは、昨シーズンのプレミアリーグ2とFAユースカップ、U-18プレミアリーグで15試合14ゴール。新たな2列めと連携できれば、得点力が開花する可能性があります。

ファブリツィオ・ロマーノさんは、「マンチェスター・ユナイテッドはライプツィヒに、ベンヤミン・シェシュコ獲得の正式なオファーを提示する用意があると伝えた。ただしこれは、シェシュコに選ばれたらという条件付きだ」と伝えています。彼らは移籍金とサラリーを積むのでしょうか。ドンナルンマにチャレンジするなら、テンションが上がるのですが…。(ラスムス・ホイルンド 写真著作者/VietnamJ25)


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