夏に加わった10番とアンカー、進化を遂げた変態SBコンビ…ウーデゴーア不在の穴を埋める4人に注目!

2度の応急処置を経ても痛みが引かず、10分後に座り込んで無念のアウト。アーセナルの公式サイトは、左膝の内側側副靭帯損傷(MCL)とアナウンスしています。症状の詳細は不明ですが、他の靭帯に影響がない軽傷なら、保存療法によって2~4週間で治るようです。とはいえ、運がよくてもフラム、アトレティコ・マドリード、クリスタル・パレスの3試合は欠場となりそうです。
1年前ならキャプテンの離脱は一大事でしたが、今のスカッドはクオリティを落とさず戦えるでしょう。デクラン・ライスが古巣を相手にゴールを決めたロンドンダービーは、ズビメンディ、エゼ、ティンバー、カラフィオーリが8番の役割を分担して穴を埋めた感があります。代わって入ったズビメンディは、ボックス右に入れた2本の絶妙なパスで2ゴールのきっかけとなりました。
中盤をコントロールしつつ、アタッカーをフリーにするボールを出せるアンカーは、いずれロドリと同等の評価を受ける存在になるかもしれません。ズビメンディのパスをボックス右で受けたエゼは、鋭いシュートでデクラン・ライスの1発を引き出しました。今季のプレミアリーグにおける彼のシュートは、左右から2本ずつでセンターからも2本。最適な役割は、トップ下でしょう。
攻撃におけるアイデアの幅の広さはウーデゴーアに負けず、ドリブル、スピード、フィニッシュの精度は上回っています。ギョケレスの後ろをまかせれば、周囲を動かす仕事も使われる仕事もこなし、サイドからクロスが入るタイミングで必ずゴール前に走り込んでくれます。さらにもう2人、キャプテンのタスクを巻き取ったメンバーとして左右のフルバックも挙げるべきです。
先週末のゲームで、カラフィオーリがパスを出したエリアを示すチェックボードを見ると、レフトバックとは思えません。偽SBとして中盤をサポートしつつ、ピンチになると持ち場に戻り、目を離した隙に逆サイドに出張していたりします。サカの縦パスをボックスで受けたティンバーがつぶされた前半の追加タイムには、珍しく右足を振り抜いてポストに当てています。
神出鬼没のイタリア人だけでも脅威ですが、逆サイドのティンバーはその上をいく異次元の存在です。アルテタ監督のフォーメーションは、2-3-3-2と表記するのが妥当なのかもしれません。中盤のセンターはカラフィオーリで、左右にズビメンディとデクラン・ライス。サカ、エゼ、トロサールが2列めに並び、最前線はギョケレスと狂気のライトバック…!
ハマーズ戦の敵陣ボックスでのタッチ数を見ると、ギョケレス、トロサールに次いでティンバーとエゼ。サカを何度も追い越して最前線に出ていたSBは、ピッチの右半分のあらゆるエリアでパスを出しています。全盛期のカイル・ウォーカーやアレクサンダー=アーノルドがいない世界では、アーセナルのSBコンビがリーグ最強と称されるのが妥当でしょう。
プレーメイクとキラーパスはズビメンディ、前線を動かすアイデアとフィニッシュはエゼ、ボックスへの飛び出しはティンバー、ビルドアップのサポートはカラフィオーリ。オリンピアコス戦を見て、ウーデゴーアは得がたい存在だとあらためて思いましたが、しばらくお休みとなっても彼らが留守番をしてくれます。
マン・シティ戦のドロー以降、プレミアリーグとCLで3連勝のチームを見ると、ヌワネリ、ルイス=スケリー、ベン・ホワイトの出番が減るのはやむなしといわざるを得ません。インターナショナルブレイク明けのフラム戦は、ウーデゴーア、エゼ、ギョケレスの共存を見たい気持ちを抑えて、変態SBコンビやズビメンディのパフォーマンスを堪能させていただきます。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
コメントを残す