プレミアリーグで100のゴール&アシスト!24歳でレジェンドを視界に捉えたブカヨ・サカに期待!

トーマス・トゥヘル監督は、負傷が癒えたばかりの選手や、プレミアリーグで不振の選手の状態を見定めたかったのかもしれません。前線の選手たちは期待に応え、20分までに3ゴールを叩き込んで勝負を決めました。先制は3分、左からのCK。デクラン・ライスがファーに送ると、ジョン・ストーンズが頭で折り返し、ゴールライン際でマーク・グエイがトラップしました。
倒れ込みながらの折り返しをニアで受けたのは、モーガン・ロジャース。左隅を狙ったダイレクトにリーズのGKダーロウは触れず、ボールはサイドネットに吸い込まれました。2点めは11分、右サイドからクロスを入れたのはデクラン・ライス。逆サイドでクリアを拾ったサカが中央に浮かすと、キーファー・ムーアが頭で触ったボールがモーガン・ロジャースの足元に入りました。
3本めのクロスがゴール前を横切り、ファーポスト際のオリー・ワトキンスへ。オフサイドを気にする余裕があったストライカーは腿で浮かし、冷静に右足でタッチして枠に収めました。20分の3点めは、これぞブカヨ・サカ。エリオット・アンダーソンのシュートがブロックされ、ボックス手前でこぼれ球を拾ったデクラン・ライスからコンサ、サカと右につながったチャンスでした。
ボックス右でキープした7番は、得意のアングルに持ち込み左足一閃。ファーのサイドネットに突き刺さった一撃は、パーフェクトと表現するしかありません。19歳でイングランド代表デビューを果たしたウインガーは、24歳にして45試合13ゴールという数字を残しており、来年のワールドカップでも右サイドのファーストチョイスとなりそうです。
プレミアリーグ7節のウェストハム戦で、通算200試合出場とゴール&アシスト100を同時に達成。ゴールに直接絡む数字を3ケタに乗せた選手たちを見ると、24歳29日は7番めの若さで、200試合以内でこの記録を達成したアーセナルの選手はティエリ・アンリだけです。55ゴール45アシストは、いかにも彼らしいバランスといえるでしょう。
ウナイ・エメリのチームでは、左のサイドアタッカーとフルバックだったサカにとって、ミケル・アルテタとの出会いはキャリアのターニングポイントでした。その足跡を見ると、9つ年上のモー・サラーとユルゲン・クロップの関係を思い出します。チェルシーで振るわなかったサラーは、フィオレンティーナとローマではさまざまなポジションで起用されていました。
セリエAの2年半は、左右のウイング、トップ下、セカンドストライカーと最前線。ゲーゲンプレスのチームでは右のウイングがベストと見抜いた慧眼の指揮官が、8シーズンで245ゴールという類まれなる得点力を開花させたといっていいでしょう。サカを預かったアーセナルの指揮官は、就任から2年弱で6つのポジションを試し、2021年10月から右サイドに定着させています。
得意なゴールシーンは、左足でドライブをかけてファーのサイドネットに突き刺すショットと、右足を振り切ってGKの肩越しに決めるフィニッシュ。アシストの定番はボックス右からのグラウンダーと、左足でファーに浮かす速いクロスです。サカのアシストで最も決めているのは7ゴールのマルティネッリで、2位はガブリエウの6ゴール。CKも定番に入れるべきでしょう。
アーセナルのゴール&アシストランキングで歴代8位となったレフティは、今季中にウォルコットの107を超えて5位に食い込むでしょう。その先にいるのは123本のイアン・ライト、135本のロビン・ファン・ペルシ。ワンクラブマンとして称えられるキャリアとなれば、181本のデニス・ベルカンプをかわして249本のティアリ・アンリに迫っているはずです。
ただしクラブにおけるスタッツは、彼のモチベーションにはならないのかもしれません。渇望しているのはプレミアリーグのトロフィー、ビッグイヤー、ワールドカップでしょう。これからの1年は、そのすべてを手に入れるチャンス。ノニ・マドゥエケにときどき休ませてもらいながら、最高のシーズンを過ごし、夏の北米大陸に無事に到着してもらえればと願ってやみません。
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