2025.11.15 プレミアリーグ観戦記選手トピックス
今季プレミアリーグの最注目ティーンエイジャー、エステヴァン・ウィリアンとクルーピに注目!
イーライ・ジュニア・クルーピがロリアンでプロデビューを果たしたのは、16歳245日。マテオ・グエンドージの記録を塗り替えるクラブ史上最年少出場でした。17歳だった2023-24シーズンに早くもレギュラーに定着し、昨シーズンはリーグドゥで30試合22ゴール3アシスト。2月にボーンマスが支払った移籍金1000万ポンドは、格安だったといい切っていいでしょう。
入団が決まってからの4ヵ月は古巣ロリアンでプレイし、夏に合流したストライカーは、プレミアリーグで4試合めとなるリーズ戦でFKから鮮やかなボレーを決めました。カラバオカップでは先発していたものの、リーグの最初の3戦をすべて足しても12分の出場で、初ゴールまで23分。ゴールセレブレーションでシャツを脱いだため、初めてのイエローもデビューから23分でした。
テンションが上がった19歳は、3-3のドローだったクリスタル・パレス戦で2ゴールをゲットし、翌週のノッティンガム・フォレスト戦では左隅にミドルを決めています。プレミアリーグ8戦4ゴールで、90分あたりの1.42ゴールはハーランドを上回っており、フェデリコ・キエーザに僅差の2位。オンターゲット2.1本はハーランドに次ぐ2位で、10代の新戦力とは思えない活躍ぶりです。
プレミアリーグの戦績ではクルーピに及ばないエステヴァン・ウィリアンですが、トータルのインパクトでは間違いなく上でしょう。チャンピオンズリーグのアヤックス戦とカラバフ戦で連発し、公式戦16試合4ゴール1アシスト。マレスカ監督は大事に起用しようとしており、リーグの先発は4試合に留まっていますが、サポーターたちはもっと先発させろと煽り続けています。
チェルシーが青田買いしたのは2024年6月で、移籍金は2900万ポンド。パルメイラスに残って1年を過ごした後、ウェストロンドンに向かうというプランだったため、クラブワールドカップ2025の準々決勝は相手チームのシャツを着てゴールを決めています。コパ・リベルタドーレスの5戦4発はティーンエイジャーの数字ではなく、開幕前から即戦力として期待されていました。
プレミアリーグで10試合1ゴール1アシストは凡庸な数字ですが、さまざまなスタッツを90分あたりで算出すると、輝き始めます。ドリブルチャレンジ9.26、ドリブル成功3.71、xA(アシスト期待値)0.47、チャンスクリエイト1.85、シュート2.91、クロス0.79、ボックス内でのタッチ数9.26はすべてチェルシーでTOP。ビッグチャンスクリエイト0.79と、xG(ゴール期待値)0.46はチーム2位の数字です。
これらのスタッツを見ても、ピンとこない方もいるかもしれません。エステヴァンのゴールとアシストの期待値を38試合に置き換えると、18ゴール17アシストになります。今季プレミアリーグで、xGもxAも0.3を超えている選手は2人しかいません。アーセナルのブカヨ・サカは0.32と0.30で、エステヴァンの0.47と0.46に大きく引き離されています。
狭いスペースを苦にしない柔らかいタッチ、かわしてからトップギアに入るまでが速いドリブル、左足のアウトでも精度が高いフィードは、いかにもブラジルのウインガー。途中出場が多いのは、コンディションキープや負傷予防といった理由だけでなく、相手が疲弊してからぶつけたいという狙いもあるのでしょう。
クルーピとエステヴァンに続く三番手は、フラムの最前線で未だノーゴールのジョシュア・キングか、プレミアリーグの実績ではNo.1のルイス=スケリーか、エヴァートンに移籍してから停滞しているタイラー・ディブリングか。インターナショナルブレイク明けからも、数年後に1億ポンドに跳ね上がりそうなティーンエイジャーたちのパフォーマンスに注目したいと思います。
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